時の扉 (WANDSの曲)

時の扉：WANDSの軌跡を彩るミリオンヒットシングル

1992年、第二期WANDSの幕開けを告げたシングル「時の扉」は、同名タイトルのアルバムからの先行リリースとして、大きな話題を呼びました。この曲は、WANDSの代表曲の一つとして、現在でも多くのファンに愛され続けています。

ミュージックステーション出演と衣装への反響

「時の扉」を引っ提げ、WANDSはテレビ朝日系『ミュージックステーション』に出演を果たしました。 しかし、出演時の黒を基調とした衣装が、視聴者から「いつも黒い服を着ているが、他の色の服は着ないの？」という質問を多数寄せられるという、予想外の反響を呼びました。 皮肉にも、これが第二期WANDSにとって最後の『ミュージックステーション』出演となりました。

複雑な経緯を辿った楽曲制作

当初、「時の扉」は、NTTドコモの「ポケットベル」CMソングとして話題となった「このまま君だけを奪い去りたい」とカップリングされた両A面シングルとして発売される予定でした。しかし、タイアップ先の都合により、計画は変更を余儀なくされます。「このまま君だけを奪い去りたい」は、その後、様々なボーカリストに歌われることとなり、DEENの池森秀一が歌唱したバージョンがDEENのデビューシングルとなりました。 最終的に「時の扉」のカップリングには、上杉昇が作詞を提供したMANISHの楽曲「声にならないほどに愛しい」のセルフカバーが収録されることとなりました。

シングルジャケットとプロモーションビデオ

「時の扉」のシングルジャケットでは、ボーカル上杉昇のアルファベット表記が「Uesugi」から「Wesugi」に変更されました。また、ジャケット左下の「ネオ・ドラマ」ロゴは、明朝体と手書き風の2種類が存在し、プレス時期によって異なるデザインが使用されていました。 1994年の再発盤では、ロゴとタイアップ表記が削除されています。

プロモーションビデオも複数バージョンが存在します。 一つは、同じく第二期メンバーで制作された「もっと強く抱きしめたなら」のプロモーションビデオのメイキング映像を使用したもので、もう一つはレコーディングスタジオでのメンバーの様子を捉えたものです。いずれもフルサイズではありません。

ミリオンヒットと楽曲解説

「時の扉」は、「世界中の誰よりきっと」「もっと強く抱きしめたなら」に続く、WANDSの三作連続ミリオンヒット作品となりました。テレビ朝日系『ネオドラマ』の主題歌として起用されたこの曲は、当初は2ndシングルの候補曲でしたが、上杉の強い希望によりWANDSが歌うことになり、発表前に歌詞や楽曲の手直しが行われました。上杉自身は、この曲について「落ち込んだ時に自分自身を元気づけるような曲が欲しかった」と語っています。

2020年には、第五期メンバーによるリメイクバージョン「時の扉 ～WANDS 第5期 ver.～」が、WANDSのシングル「真っ赤なLip」のカップリング曲として収録されました。

「声にならないほどに愛しい」セルフカバー

カップリング曲「[声にならないほどに愛しい]]」は、上杉が作詞を提供したMANISHの楽曲のセルフカバーです。 WANDS版とMANISH版では、歌詞の内容が一部異なる他、収録アルバム『Little Bit…』には間奏部分が異なるアルバムバージョンが収録されています。コーラスには、[[川島だりあ]と[大黒摩季]が参加しています。

収録アルバム

「時の扉」は、数多くのWANDSのベストアルバムやコンプリートアルバムに収録されており、その人気の高さを示しています。 収録アルバムには、『時の扉』、『Little Bit…』、『SINGLES COLLECTION+6』、『WANDS BEST 〜HISTORICAL BEST ALBUM〜』、『BEST OF WANDS HISTORY』、『complete of WANDS at the BEING studio』、『BEST OF BEST 1000 WANDS』、『WANDS BEST HITS』、『COUNTDOWN BEING』、『FUN Greatest Hits of 90's』、『MILLION 〜BEST OF 90's J-POP〜 BLUE』などがあります。

「時の扉」は、WANDSの歴史において重要な位置を占める楽曲であり、その音楽性と背景を知ることで、より深く作品を理解することができます。

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