曹拠

曹拠（そう きょ）

曹拠（生没年不詳）は、中国三国時代の魏の皇族です。父は魏の礎を築いた曹操、母は環夫人。兄に早世した天才児・曹沖、弟に曹宇がいます。

生涯

後漢の建安16年（211年）、曹操の領邑が子である曹植、曹拠、曹豹に分割され、曹拠は范陽侯に封じられました。建安22年（217年）には宛侯に移ります。

異母兄の曹丕（文帝）が魏の皇帝に即位すると、黄初2年（221年）に曹拠の爵位は公に昇進。翌黄初3年（222年）には章陵王となりますが、その後、義陽、彭城、済陰と領地を転々としました。彭城王であった時代の相（補佐官）は、あの徐庶でした。

黄初5年（224年）には、諸王の領邑が県単位に縮小されることになり、曹拠は定陶県に改封されます。曹叡（明帝）の時代に入った太和6年（232年）には、諸王の領邑が郡単位に拡張されたため、曹拠は再び彭城王に戻りました。

景初元年（237年）、禁制品を作らせた罪で領邑2000戸を削られますが、景初3年（239年）には元の領邑に戻されています。

嘉平6年（254年）、曹芳（廃帝）が廃位されると、司馬師は曹拠を後継に据えようとしました。しかし、郭皇太后の意向により、曹髦（高貴郷公）が皇帝に即位することになります。

正元・景元年間には、たびたび加増を受け、最終的には領邑は4600戸にまで昇りました。

三国志演義

羅貫中の小説『三国志演義』では、司馬師が曹芳を廃位する際、曹芳の後継者候補として名前が挙げられるのみとなっています。

子

曹琮 - 曹沖の跡を継ぎ、魏の平陽公となりました。
曹範 - 曹整の跡を継ぎ、魏の成武公となりました。
曹闡 - 曹範の跡を継ぎました。

参考文献

陳寿撰、裴松之注『三国志』魏書 彭城王拠伝

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