東京都立梅ヶ丘病院

東京都立梅ヶ丘病院：児童精神医療の先駆

東京都立梅ヶ丘病院は、かつて東京都世田谷区松原に位置し、児童精神科診療を専門とする精神科病院でした。東京都が設置・運営を行い、東京都立松沢病院の分院として発足しました。2010年3月に東京都立清瀬小児病院、東京都立八王子小児病院との統合により、東京都立小児総合医療センターとなり、その歴史に幕を閉じました。

概要

梅ヶ丘病院は、児童・思春期における精神疾患の専門病院として、幅広い疾患に対応していました。具体的には、発達障害（広汎性[[発達障害]]、アスペルガー障害、自閉症、ADHD、学習障害、知的障害）、神経症圏（強迫性障害、パニック障害、不安性障害、解離性障害、適応障害）、精神病圏（統合失調症など）、気分障害、摂食障害、睡眠障害、チック障害、行為障害、てんかん、児童虐待などが治療対象でした。

また、病院内には、東京都立青鳥特別支援学校の分教室が設置されており、入院中の児童生徒の教育をサポートしていました。

沿革

病院の歴史は、1945年3月に私立青山脳病院が東京都に譲渡され、東京都立松沢病院分院として診療を開始したことに始まります。その後、1948年4月には児童患者の入院受け入れを開始し、1952年11月に「東京都立梅ヶ丘病院」として正式に改称されました。1974年6月には、小児専門病院としての性格が明確化されました。

年表

1945年3月：私立青山脳病院が東京都に移管され、東京都立松沢病院分院として発足（初代院長は斎藤西洋）。
1948年4月：児童患者の入院開始。
1952年11月：東京都立梅ヶ丘病院と改称。
1969年9月：自閉症病棟開設。
1974年6月：小児精神専門病院としての性格が明文化。
1977年2月：子どもの精神保健相談室開設。
1980年8月：児童福祉法により知的障害児施設の認定。
1981年6月：東京都心身障害者緊急一時保護事業による受け入れ開始。
1983年4月：精神科作業療法の開始。
1992年9月：思春期デイケア開始。
1995年4月：幼児デイケア開始。
1996年4月：リハビリテーション科設置。
1998年4月：医療援助科の設置。
2003年4月：児童福祉法に基づく児童短期入所事業（支援費制度）を開始。
2010年3月：東京都立小児総合医療センターに統合され、閉鎖。

保険指定施設

保険医療機関（健康保険法・国民健康保険法）
救急告示病院
自立支援医療（精神通院医療）指定機関
精神保健指定医の配置されている医療機関
生活保護法指定医療機関

認定病床数

許可病床数：264床
精神病床数：264床

診療科等

精神科
看護科
リハビリテーション科
医療援助科
薬剤検査科
栄養科
院内学級

東京都立青鳥特別支援学校梅ヶ丘分教室

1972年4月1日に梅ヶ丘病院内に設置され、同年6月27日に開級しました。その後、病院の改築に合わせて教室が移転し、1985年5月12日には情緒障害児を対象とする学級として再開しました。2010年度より東京都立小児総合医療センターに移転し、東京都立久留米特別支援学校府中分教室の「ひだまり教室」となりました。さらに2年後には、久留米特別支援学校と光明特別支援学校の統合過程において、府中分教室は小児総合医療センターに隣接する東京都立武蔵台学園に移管されました。

青鳥分教室年表

1982年4月1日：都立梅ヶ丘病院内に東京都立青鳥特別支援学校梅ヶ丘分教室（小学部・中学部）を設置。
1982年6月27日：開級式。
1985年5月12日：情緒障害児を対象とした学級を開級。
2010年4月：東京都立小児総合医療センターに移転し、東京都立久留米特別支援学校府中分教室「ひだまり教室」に改まる。
2012年4月：「ひだまり教室」を含めた府中分教室すべてが東京都立武蔵台学園に移管。

交通アクセス

小田急小田原線 梅ヶ丘駅 下車 徒歩7分
小田急小田原線 豪徳寺駅 下車 徒歩11分
東急世田谷線 山下駅 下車 徒歩12分
京王井の頭線 東松原駅 下車 徒歩約15分

脚注

出典は省略。

外部リンク

東京都立梅ヶ丘病院
* 東京都立青鳥特別支援学校梅ヶ丘分教室（リンク切れ）

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