林土太郎

林𡈽太郎（はやし つちたろう）

日本の映画録音技師、1922年3月24日京都市生まれ、2015年7月9日没。

生い立ちと映画界へ

幼少期から映画に親しみ、片岡千恵蔵が主宰する片岡千恵蔵プロダクション（千恵プロ）の撮影所に出入りするうちに、映画制作の現場に魅了されていきました。1937年、千恵プロが日活京都撮影所に吸収される際、15歳で同撮影所の録音部に入社し、録音助手としてのキャリアをスタートさせました。

戦時下と大映時代

1942年、戦時統制により日活、大都[[映画]]、新興キネマが合併し大日本[[映画]]製作（大映）が設立されると、大映京都撮影所の録音部に所属しました。その後、徴兵で一時現場を離れますが、終戦後に復帰しました。1950年には、黒澤明監督の『羅生門』で録音技師の大谷巌のチーフ助手としてクレジットされ、1953年には荒井良平監督の『水戸黄門地獄太鼓』で技師に昇進を果たしました。大映では数多くの時代劇や特撮映画の録音を担当し、その腕を磨きました。

独立と晩年

1970年、大映を退社し、自身のスタジオ「京都シネ・スタジオ」を設立しました。独立後最初の作品は、岡本喜八監督の『座頭市と用心棒』でした。大映倒産後は、勝新太郎の勝プロダクションや西岡善信の映像京都、東映京都撮影所のテレビ[[映画]]の録音を手がけるなど、幅広い活動を展開しました。1994年には、黛りんたろう監督の『RAMPO』で録音技師を務め、長年のキャリアを通じて映画界に貢献しました。2007年には、自らの経験を綴った著書『映画録音技師ひとすじに生きて - 大映京都六十年』を出版しました。2015年、老衰のため京都市内の病院で93年の生涯を閉じました。

主なフィルモグラフィ

1950年：『羅生門』 - 録音助手
1953年：『水戸黄門地獄太鼓』 - 技師
1953年：『関の弥太っぺ』
1956年：『あばれ鳶』
1957年：『弥太郎笠』
1957年：『七番目の密使』
1957年：『桃太郎侍』
1962年：『続・座頭市物語』
1966年：『大魔神』
1968年：『妖怪大戦争』
1970年：『座頭市と用心棒』
1971年：『狐のくれた赤ん坊』
1972年: 『子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる』
1972年: 『子連れ狼 三途の川の乳母車』
1972年: 『子連れ狼 死に風に向う乳母車』
1972年：『子連れ狼 親の心子の心』
1973年：『子連れ狼 冥府魔道』
1974年：『子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎』
1975年：『本陣殺人事件』
1966年 - 1984年: 『銭形平次』（テレビ[[映画]]）
1993年：『子連れ狼 その小さき手に』
1994年：『RAMPO』

著書

『映画録音技師ひとすじに生きて - 大映京都六十年』、草思社、2007年

外部リンク

Tsuchitaro Hayashi - IMDb
林土太郎 - 日本[[映画]]データベース
林土太郎 - KINENOTE
* 林土太郎 - allcinema

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