林禎二

林禎二について

林禎二氏は、1965年9月生まれの日本の外交官です。2021年12月より、駐ブラジル日本国特命全権大使を務めています。

学歴と外務省入省

林氏は、私立海城学園海城中学校を卒業後、経済的な理由から海城高校には進学せず、東京学芸大学附属高等学校に進学しました。1988年には東京大学法学部を卒業し、外務省に入省しました。その後、1992年にはスペイン・マドリッド・ポリテクニカ大学で欧州研究の修士課程を修了しています。

外務省でのキャリア

外務省入省後、林氏は様々な要職を歴任しました。1997年には中南米局中南米第2課首席事務官、1999年には大蔵省（現財務省）主計局防衛係主査として、中期防衛力整備計画や弾道ミサイル防衛システムの研究開発予算等に関わりました。2001年には在アルゼンチン大使館参事官として、債務不履行問題に対応しました。2004年には経済協力開発機構（OECD）日本政府代表部参事官として、チリ等の新規加盟や東南アジア、ブラジル等の非加盟国へのアウトリーチを担当しました。また、加盟国拡大に関する財務専門家グループのメンバーも務めました。

2008年には外務省経済局知的財産室長として、模倣品・海賊版拡散防止条約（ACTA）交渉を主導しました。2009年には同広報文化交流部総合計画課長として、東日本大震災への風評被害対策に取り組み、震災1か月後には世界各国の有力紙に感謝のメッセージを掲載したり、人気アイドルグループ嵐を起用した復興PRビデオを作成したりしました。2011年には同経済局経済連携課長、内閣官房TPP対策本部参事官（TPP交渉官）を併任し、TPP、日EU・EPA、RCEP、日中韓FTA等の大型EPA交渉を同時に進めたほか、日豪EPA交渉を妥結させました。

2014年には在中華人民共和国大使館公使（経済部長）として、日中社会保障協定交渉や、中国インターネット通販最大手のアリババ集団と連携した日本米の販売促進等に従事しました。2017年には外務省大臣官房参事官（中南米局、経済局担当、G7及びG20のサブシェルパ）として、シャルボワ（カナダ）G7サミット、ブエノスアイレス（アルゼンチン）G20サミットの合意文書交渉等に携わりました。2018年には同大臣官房参事官（国会担当）、2019年には同総括審議官、公文書監理官を兼務、2020年には同中南米局長を務め、茂木大臣の2回の中南米訪問に同行しました。

駐ブラジル日本国特命全権大使

2021年11月には、駐ブラジル日本国特命全権大使に就任しました。2022年3月には、ジャイール・ボルソナーロ大統領の大使公邸訪問を実現させました。また、同年7月には、炭素取引等を含む気候変動対策等についての日ブラジル協力の覚書に署名しました。

同期入省者

林氏と同期の外務省入省者には、以下のような人物がいます。

達増拓也（岩手県知事）
青木豊（アルメニア大使）
岩﨑一郎（一橋大学経済研究所教授）
一方井克哉（ニジェール兼轄、コートジボワール大使（トーゴ兼轄））
内川昭彦（モントリオール総領事）
宇山秀樹（デンマーク大使、欧州局長）
岡田健一（香港総領事）
小野啓一（外務審議官（経済担当）、外務省経済局長、地球規模課題審議官）
小野日子（ハンガリー大使、外務報道官、外務省経済局長、内閣広報官）
赤松武（国際民間航空機関代表部大使）
海部篤（ウィーン代表部大使、軍縮不拡散・科学部長、儀典長）
小泉勉（ラオス大使、中華人民共和国大使館特命全権公使、外務省研修所長）
小林賢一（特命全権大使（国際貿易・経済担当）、ラオス大使）
佐々山拓也（ウガンダ大使、トロント総領事）
鈴木光太郎（ボストン総領事、イラク大使）
髙杉優弘（コロンビア大使）
堤尚広（特命全権大使（人権担当兼国際平和貢献担当）、南スーダン大使）
平野隆一（在ロシア大使館公使、内閣官房国際テロ情報集約室次長、ユジノサハリンスク総領事）
船越健裕（外務審議官、アジア大洋州局長）
松本太（イラク大使、ニューヨーク領事）
* 柳淳（シカゴ総領事、内閣審議官兼内閣情報調査室次長兼国際テロ情報集約室次長、在オーストリア大使館公使）

林禎二氏は、その卓越した外交手腕と幅広い経験により、国際社会における日本の存在感を高めることに大きく貢献しています。

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