津田盛月

津田 盛月の生涯

津田盛月（つだ もりつき/せいげつ）は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将、または大名として知られており、茶人としても著名な存在です。彼は織田氏の一族に属し、名は信勝や信重とも伝えられています。初期の経歴では、父が織田刑部大輔であり、彼の系譜には中川重政や織田信次といった人物も関与しているとされますが、その正確な年代については疑問が残ります。

戦国の激動

盛月は早くから織田信長に仕官し、特に尾張国の統一において重要な役割を果たしました。彼は1552年の萱津の戦いで、信長と織田信友との争いに参戦し、坂井五郎を討ち取るなど多くの戦功を上げました。その後も、弘治2年（1556年）には信長と織田信行（信勝）が争った稲生の戦いにおいて、柴田勝家の配下である鎌田勘之丞を討ち果たしたことで、黒母衣衆の一員となりました。

さらに、永禄12年（1569年）からは足利義昭の守備を任され、信長の命令に従って精力的に活動しました。しかし、兄の重政と長光寺城主柴田勝家の領土が重複していたため、両家の抗争が始まり、盛月が勝家の代官を討ったことから、兄とともに改易および追放処分となりました。

秀吉の下での活躍

その後、盛月は羽柴秀吉に仕官し、姫路に到着した際、「外峯四郎左衛門」と名を改めました。秀吉のもとでの彼は備中攻めなどで戦功を挙げ、重要な地位を確立しました。しかし、信長にこの関係が露見し、切腹を命じられる危機に直面しますが、本能寺の変による信長の死により運命を救われました。

天正12年（1584年）には小牧・長久手の戦いにおいて秀吉側で戦い、豊臣秀長とともに松ヶ島城の守備を担当しました。その後も秀吉の命を受けて戸木城の攻略に貢献し、従五位下、隼人正に叙任され、津田姓を名乗るようになります。この戦いの中では、彼の弟である木下雅楽助が討ち死にする悲劇もありました。

戦後、家康と秀吉の妹・朝日姫との縁談を取りまとめたのも、彼の手腕によるものでした。また、天正15年（1587年）には九州平定に参加し、秀吉から所領を与えられ3万5千石の大名に昇進します。

北条氏との交渉

天正17年（1589年）7月、真田氏の領土である沼田城を小田原北条氏に引き渡す際には、富田一白、榊原康政と共に立ち合いました。10月には名胡桃城奪取事件が発生し、施策として北条氏に派遣されましたが、北条氏がこれを拒否したため、秀吉との関係が悪化し、北条氏討伐へと繋がります。このとき、北条氏直の赦免を巡る交渉も盛月が関与しました。

晩年と死亡

文禄2年（1593年）、津田盛月は伏見で死去しました。享年は58歳で、その跡を長男の信任が継ぎました。

茶人としての顔

また、盛月は津田宗及の茶会に何度も招かれる茶人としても知られ、滝川益重などとも交流がありました。彼の茶人としての側面もまた、彼の多様な人物像を形成しています。盛月の人生は、戦国時代の激動と共に彼の名声を築き上げていくものとなりました。

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