海岸線 (台湾)

台湾鉄路管理局 海岸線

台湾鉄路管理局（台鉄）の海岸線は、苗栗県竹南鎮の竹南駅から、台中港駅を経て彰化県彰化市の彰化駅に至る全長90.2kmの鉄道路線です。西部幹線の一部として建設され、「海線」の通称で親しまれています。

路線データ

管理者: 台湾鉄路管理局
路線距離: 竹南駅 - 彰化駅間 90.2km
軌間: 1,067mm
駅数: 18
複線区間:
竹南 - 談文南（信）間 6.3km
大山 - 白沙屯間 15.5km
新埔 - 通霄間 5.8km
苑裡 - 日南間 7.7km
大甲 - 清水間 11.3km
追分 - 彰化間 7.1km
電化区間: 全線（交流25,000V、60Hz）
電報略号: ㄏㄞㄒ
開業日: 1920年12月15日部分開業、1922年10月11日全線開業

歴史

海岸線は、台湾総督府が計画した台湾縦貫鉄道のルート選定において、内陸ルート（現在の台中線）と比較検討された結果、輸送需要と有事の際の安全性を考慮し内陸ルートが優先されました。しかし、山間部を抜ける台中線には急勾配区間があり、輸送上のネックとなっていました。

第一次世界大戦後の貨物輸送需要の増加に対応するため、平坦な海岸部に新線を建設することが決定され、1920年に王田支線（現在の成追線の一部）が開通、1922年には竹南駅 - 彰化駅間の海岸線が全線開業しました。これにより、貨物列車は急勾配区間を回避できるようになり、台湾の南北輸送が大幅に改善されました。

戦後、1978年には全線電化が完了し、部分的な複線化も進められました。2000年代には複線化が進みましたが、大甲以南の全線高架化と複線化の計画は、市長の交代により進捗が停滞しています。

談文駅、大山駅、新埔駅、日南駅、追分駅の5駅には、日本統治時代からの木造駅舎が現存しており、文化資産として登録され、「海線五寶」として鉄道ファンに人気です。また、清水駅舎や白沙屯隧道群、旧大安渓橋なども文化資産として指定されています。

運行形態

戦前は、急行列車を含む長距離列車の多くが海岸線を経由していましたが、戦後の電化や台中線の改良により、現在は山線が縦貫線のメインルートとなっています。

区間車

竹南鎮、通霄鎮、大甲区、沙鹿区、彰化市を中心に運行。一部は成追線を経由して台中線に直通します。

対号列車

莒光号や自強号が、屏東・高雄～七堵・基隆間を海岸線経由で運行。一部列車は蘇澳や花蓮まで直通します。2010年のダイヤ改正で、復興号の運行は廃止されました。

使用車両

自強号: E1000（プッシュプル方式）、EMU300、TEMU1000（毎日一往復）
莒光号
区間車/区間快車: EMU500、EMU600、EMU700、EMU800

過去の使用車両

自強号: EMU100、EMU1200、TEMU2000
区間車/区間快車: EMU400
普快車

駅一覧

（省略）

脚注

（省略）

関連項目

台湾の鉄道
台湾鉄路管理局

外部リンク

* 海岸線（台湾鉄路公司）（日本語）

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