満月城の歌合戦

満月城の歌合戦

『満月城の歌合戦』は、1946年（昭和21年）にマキノ正博（のちのマキノ雅弘）監督によって製作・公開された日本の長篇劇映画であり、戦後の日本映画界において異彩を放つ音楽映画です。

概要

1946年当時、松竹京都撮影所の所長を務めていたマキノ正博が38歳で監督した作品です。松竹の正月興行作品として全国公開されました。同日には、東宝の『愛の宣書』、大映の『七つの顔』も封切られ、映画界は賑わいを見せていました。マキノの妻であった轟夕起子は、『七つの顔』にも出演しています。

スタッフ

企画 - 小倉浩一郎
監督 - マキノ正博
脚色 - 八尋不二
撮影 - 三木滋人
照明 - 西川鶴三
美術 - 島公靖
録音 - 石原貞光
スクリプター - 青山圭男
音楽 - 仁木他喜雄、大久保徳二郎
作詞 - 島田磬也

主題歌

『あこがれの歌』 : 歌 - 藤山一郎、作詞 - サトウハチロー、作曲 - 仁木他喜雄
『青空に描く』 : 歌 - 轟夕起子、台詞 - 小夜福子、作詞 - 島田磬也、作曲 - 仁木他喜雄

作品データ

製作 : 松竹京都撮影所
上映時間 : 83分 （9巻 / 2,269メートル）
フォーマット : 白黒映画 - スタンダード・サイズ（1.37:1） - モノラル録音
公開日 : 1946年12月31日
配給 : 松竹

キャスト

阿波の忍丸 - 小夜福子
伊予の花丸 - 轟夕起子
仙波太郎 - 藤山一郎
尾花姫 - 月丘夢路
腰元笠屋 - 服部富子
赤井赤太 - 楠木繁夫
青井青八 - 松平晁
白井新八 - ディック・ミネ
大鮫黒右衛門 - 杉狂児
屋島の権九郎 - 益田喜頓
金団次郎 - 坊屋三郎
九筒三郎 - 山茶花究
群衆の甲 - 奈美野一郎
おとみ - 三原純子
小料理店亭主 - 玉松一郎
屋酒屋亭主 - 田端義夫
屋酒屋亭主の女房 - 日本橋きみ栄
踊る女 - ベティ・稻田

特徴

戦後の混乱期に製作された本作は、歌や踊りを通じて人々に希望を与えようとした、マキノ正博監督の意欲作です。豪華なキャストを配し、時代劇でありながらミュージカルの要素を取り入れた斬新な演出は、当時の観客に大きな驚きと感動を与えました。

現在、東京国立近代美術館フィルムセンターには、本作の上映用プリントは所蔵されていません。

外部リンク

満月城の歌合戦 - 日本映画データベース
満月城の歌合戦 - allcinema
満月城の歌合戦 - KINENOTE
* Mangetsu-jo no utagassen - IMDb（英語）

もう一度検索