石浦神社

石浦神社

石浦神社は、石川県金沢市本多町に鎮座する神社です。古くは「三輪神社」と呼ばれ、金沢市最古の神社の一つとされています。

祭神

大物主大神
大山咋大神
菊理媛大神（白山比咩大神）
天照皇大御神
天児屋根大神（春日大神）
市杵島姫大神
誉田別大神（八幡大神）

由緒

石浦神社の起源には諸説あります。

奈良時代、越前国加賀郡の三輪氏が居住地に社を建て、大物主大神を勧請したとする説
聖武天皇の勅命により天平11年（739年）に創建されたとする説
花山天皇の勅命により創建されたとする説
養老年間（717-723年）に松浦氏の女性が長谷観音を勧請した加賀石浦の長谷観音堂が前身とする説

古来より加賀郡石浦郷の総社として崇敬を集め、『延喜式神名帳』にも記載される式内社です。

本地垂迹説の影響で、大物主大神が日吉神社の神と同体とされ、「石浦山王」や「地主権現」とも呼ばれました。大神神社の神宮寺である大御輪寺の本尊が十一面観音であることから、本地仏も十一面観音とし、「大和国長谷観音」と号しました。寛永年間末には「長谷山慈光院」と改称され、別当が奉仕していました。

創建当初の社地は下石浦村（現在の長町3番丁辺り）にありましたが、天正8年（1580年）に佐久間盛政の兵火により焼失。神体と仏像は合祀されていましたが、十一面観音は小立野の愛宕社を経て卯辰山の観音院に移されました。

慶長6年（1601年）、加賀藩2代藩主前田利長から本多町に社地を賜り、翌年、上石浦村（現在の下本多町3番丁）の旧石浦砦跡地に社殿を再興し、石浦村に帰座しました。元和元年（1615年）には、この地が藩老本多政重の下屋敷となり、邸地内に編入されました。寛保3年（1743年）には社地が加増されています。

江戸時代には石浦郷七ヶ村（石浦村、笠舞村、保島村、朱免野村、木新保村、今市村、山崎村）の氏子地域を持ち、金沢城地の産土神、城の鎮守神として加賀藩主の崇敬を集めました。

明治維新の神仏分離令により、明治元年（1868年）に「石浦神社」と改称。明治13年（1880年）に現在地に移転しました。

祭事

例祭：10月2日

年間50を超える祭事が行われます。2020年の節分前夜祭には、石浦神社と同姓の力士・石浦関が招かれました。

石碑

参道には、「石浦神社」の石碑（1921年建立）と、創建時の名前を刻んだ「三輪神社」の石碑（2021年建立）が並んでいます。

101鳥居

境内北側には、令和改元と新天皇即位を記念して2019年に建立された101基の鳥居が並びます。約50mの散策道は夜間にライトアップされ、SNSで話題となっています。

交通

北鉄バス：広坂・21世紀美術館バス停下車
金沢ふらっとバス（菊川ルート）：21世紀美術館バス停下車

周辺情報

兼六園
金沢21世紀美術館
石川県政記念しいのき迎賓館
金沢城

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