社会政策学会

社会政策学会（JASPA）は、労働問題、労使関係、社会保障、社会福祉、女性学、ジェンダー研究、生活問題など、社会政策の広範な領域を研究対象とする日本の学術団体です。会員数は1000名を超え、日本における社会政策研究の中心的な役割を担っています。

学会の活動は、純粋な学術研究に重点が置かれており、全国各地の地域部会に加え、労働史部会、ジェンダー部会など、専門分野ごとの部会が活発に活動しています。学会では、春季と秋季の年2回、全国大会が開催され、会員の研究発表や交流の場となっています。

また、同学会の機関誌である「社会政策学会誌『社会政策』」は、社会政策学に関する重要な研究論文が数多く掲載されており、日本の社会政策学におけるオピニオンリーダーとしての役割を果たしています。この機関誌への活発な寄稿は、同学会が社会政策研究において重要な位置を占めていることを示しています。

歴史

社会政策学会のルーツは、1897年（明治30年）に桑田熊蔵らによって創設された日本最初の社会科学研究団体である「社会政策学会」（以下、戦前学会）に遡ります。戦前学会は、小泉信三、森戸辰男、河上肇といった著名な研究者も名を連ねていましたが、1924年（大正13年）の第18回大会を最後に活動を停止しました。

現在の社会政策学会は、戦前学会の名称と財産を継承し、1950年（昭和25年）に大河内一男（東京大学教授）と岸本英太郎（京都大学助教授）を中心に再建されました。設立発起人には、大河内、岸本に加え、服部英太郎（東北大学教授）、井藤半彌（一橋大学教授）、隅谷三喜男（東京大学助教授）、平田冨太郎（早稲田大学教授）、藤林敬三（慶應義塾大学教授）、大友福夫（専修大学教授）、近藤文二（大阪市立大学教授）、森耕二郎（九州大学教授）らが名を連ねました。さらに、有泉亨（東京大学教授）、鮎澤巌（官僚）、吾妻光俊（一橋大学教授）、後藤清（和歌山大学教授）、早瀬利雄（横浜市立大学教授）、北岡寿逸（國學院大學教授）、古林喜楽（神戸経済大学教授）、村山重忠（中央労働学園大学教授）、美濃口時次郎（名古屋大学教授兼一橋大学併任）、奥井復太郎（慶應義塾大学教授）、末高信（早稲田大学教授）、住谷悦治（同志社大学教授）、鈴木鴻一郎（東京大学教授）、竹中勝男（同志社大学教授）、八木助市（神戸経済大学教授）、山村喬（法政大学教授）、山中篤太郎（一橋大学教授）といった、当時の社会科学研究を牽引した錚々たるメンバーが、学会の再建に尽力しました。

社会政策学会は、日本の社会政策研究において、学術的な発展に大きく貢献しており、今後もこの分野における重要な役割を担っていくことが期待されます。

主な会員

会員には、社会政策、経済学、法学、社会学など、幅広い分野の研究者が所属しています。

脚注

(ここに脚注が入ります)

外部リンク

公式ウェブサイト

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