福原資盛

福原資盛の生涯と業績

福原資盛（ふくはら すけもり）は、江戸時代前期に活躍した旗本で、交代寄合福原氏の2代目当主として知られています。彼は慶長8年（1603年）に下野国で4,500石の領地を持つ初代当主・福原資保の長男として生まれ、家系の歴史を背負って成長しました。

家督相続前の活動

元和元年（1615年）、資盛は徳川秀忠に御目見えし、その後も重要な役割を果たしていきます。特に、元和3年（1617年）には病気の父に代わって、秀忠の上洛に供奉するなど、その名声は高まりました。元和5年（1619年）には、松平重忠や秋元泰朝と共に駿府城の守備を担当しました。

資盛は、家督を相続した後にも重要な任務を遂行しました。寛永11年（1634年）7月31日、下野の壬生藩主・日根野吉明の豊後国への転封の際、岡本義保と共に壬生城に入ってその城の守衛職を務めました。

旗本としての業績

彼の功績はその後も続き、寛永17年（1640年）には、徳川家光が日光社参を行う際に日光東照宮の社殿の修理を命じられました。資盛はこれに応じ、同年1月26日および翌年3月3日にも修理を行うよう命じられ、社殿の整備に尽力しました。

泉騒動

しかし、資盛の名声は泉騒動と呼ばれる事件によって揺らぎます。正保元年（1645年）3月10日に、旗本の岡本保真が岡本義政によって暗殺された事件が発生しました。これに関連して、資盛は長勝の妹婿として、保真遺族を代表して幕府に訴えますが、義政からは「資盛と長勝の陰謀である」との反論を受け、幕府による審議が行われることとなりました。

この事件の裁定は同年9月22日に下され、岡本義政と千本長勝は改易処分を受け、資盛も連座する形で蟄居処分となりました。しかし、彼はその後蟄居が解かれ、義政には再び罰が与えられない形で決着を見ました。

晩年と後継者

寛文11年（1671年）には嫡子・資敏が先に亡くなり、家督相続が不安定になりました。資盛は相続者としてまだ幼い孫・猪之吉の成長を待つことができず、延宝元年（1673年）に隠居を決意します。彼は次男・資清に4,000石を譲るとともに、孫には500石を贈りました。

延宝7年（1679年）に資盛は77歳で亡くなり、その後の福原氏は猪之吉の夭折に伴い500石を没収されることとなりますが、資清の家系は藩主として存続し、明治維新を迎えました。福原資盛の生涯は、幕府における重要な役割と彼の家族に深い影響を与えたことが確認できます。

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