立教大学大学院経済学研究科・経済学部

立教大学経済学部：歴史と伝統、そして未来へ

立教大学経済学部は、1883年、アメリカ合衆国式カレッジである立教大学校設立と共にその歴史をスタートさせました。当初は、リベラルアーツ教育の一環として、自然科学や人文科学と並ぶ社会科学科目として経済学や会計学が講じられていました。 この時代から、英国の経済学者ソロルド・ロジャースの経済書やウィリアム・ジェヴォンズの論理学書といった原書を用いた英語での教育が実践されており、今日の国際的な教育理念の先駆けと言えるでしょう。アーサー・ラザフォード・モリスによる会計学の講義も、学部設立当初からの重要な柱でした。

1907年の専門学校令、1922年の大学令を経て、立教大学商学部、そして経済学部へと発展を遂げます。特に、1924年に設置された商学部経済学科は、英語教育に力を入れていた点が特徴的でした。商学部長を務めた久保田富次郎の証言によると、週8時間もの英語授業があり、英文解釈、英会話、英作文、そして英語経済学と、多角的な英語能力の涵養に尽力していました。 さらに、ESS（英語研究会）といった課外活動も盛んで、外国人教師の協力を得ながら、実践的な英語運用能力の向上を図っていました。

昭和初期には、法学部が存在しなかったため、経済学部には法学の教授陣も所属し、経済学・商学と法学が同時に学べるというユニークな体制が取られていました。当時の教員には、著名な経済学者や法学者、そして立教大学や他大学に大きな功績を残した人物が多く名を連ねています。この時代も英語教育は重視され続け、経済史の開拓者である滝本誠一なども教鞭をとっていました。

戦時下の1943年には、能率の父として知られる上野陽一が経済学部長に就任し、大学の運営を支えました。また、この年には学科名が変更され、経済学部経済学科は国家経済学科、経済学部商学科は経営経済学科となりました。

1949年の新制大学発足後も、経済学部は発展を続け、地方財政学の権威である藤田武夫が経済学科長に就任するなど、着実に実績を積み重ねてきました。藤田学部長は、大学院読書室の開設や経営学科（現・経営学部）の充実にも尽力しました。

2000年代に入り、経済学部の発展はさらに加速します。2002年には会計ファイナンス学科が設置され、2006年には経営学科が独立して経営学部となり、経済政策学科が新設されました。これらの変遷を経て、現在の経済学部は経済学科、経済政策学科、会計ファイナンス学科という3学科体制となりました。

立教大学経済学部は、150年以上に渡る歴史の中で、常に時代を先駆ける教育理念と実践的な教育内容を提供し続けてきました。国際的な視点と高度な専門性を兼ね備えた人材育成という目標は、現在も変わることなく、未来へ向けて力強く歩みを進めています。

沿革

1859年：タウンゼント・ハリスの支援のもと、長崎で私塾が創設
1874年：東京・築地に立教学校設立
1883年：教育令により立教大学校設立
1907年：専門学校令により立教大学と改称、文科・商科を設置
1922年：大学令により旧制大学に昇格、文学部・商学部を設置
1924年：商学部経済学科を設置
1931年：商学部を経済学部と改称
1943年：学科名変更
1949年：新制大学として認可、文学部・経済学部・理学部を設置
2002年：会計ファイナンス学科を設置
2006年：経営学科が経営学部として独立、経済政策学科を設置
2007年：経済学部開設100周年

学部・学科

経済学科
経済政策学科
会計ファイナンス学科

大学院

経済学研究科（博士前期課程・博士後期課程）

主な教職員 (一部抜粋)

立教大学経済学部には、各分野で活躍する多くの教授陣が在籍しています。ここでは、その一部を紹介します。(五十音順)
アンドリュー・デウィット
池上岳彦
井上雅雄
内野一樹
老川慶喜
大橋英五
郭洋春
佐々木隆治
首藤若菜
中島俊克
福島清彦
真壁昭夫
* 山口義行

(※その他の教員については、立教大学経済学部の公式ウェブサイトを参照ください。)

著名な出身者

(※詳細は省略します。立教大学経済学部の公式ウェブサイトを参照ください。)

もう一度検索