紀元前387年

紀元前387年は、ローマ暦における年で、当時のローマでは「パピリウス、フィデナス、マメルキヌス、ラナトゥスが執政武官に就任した年」として記録されていました。また、ローマ建国紀元367年とも呼ばれていましたが、西暦が普及した中世以降は、紀元前387年と表記されるのが一般的です。

紀年法

干支：甲午
日本：皇紀274年、孝安天皇6年
中国
周：安王15年
秦：恵公13年
晋：孝公2年
楚：悼王15年
斉：康公18年
燕：簡公28年
趙：武公13年
魏：武侯9年
韓：烈侯13年
朝鮮：檀紀1947年
仏滅紀元：158年


出来事

ギリシア
スパルタの海軍司令官アンタルキダスは、ペルシアの支援を受けてアテネと対立を深めます。アテネの封鎖を破り、シラクサからの援軍と合流、ヘレスポントス海峡を封鎖してアテネの穀物供給を遮断しました。
ペルシアは、アテネがキュプロス王エウアゴラスやエジプトのファラオ・ハコルを支援していたことに不満を抱き、スパルタを支援することでアテネを弱体化させる政策に転換します。
アンタルキダスは、ペルシアのサトラップ、ティリバズスと交渉し、スパルタとの同盟を拒否すればペルシアがスパルタ側で参戦するという条件で合意しました。
スパルタはヘレスポントスを支配し、アテネのボスポラス貿易を分断。アテネは、ペロポネソス戦争での敗北とペルシアの調停を思い出し、和約を結ぶ準備を進めました。
ペルシア王アルタクセルクセス2世の支援のもと、スパルタ王アゲシラオス2世は、ギリシア同盟軍との間で「大王の和約」（または「アンタルキダスの和約」）を締結します。この和約により、アジア本土とキプロスはペルシアの支配下に留まり、リムノス島、イムロス島、スキュロス島はアテネの属領となり、その他のギリシア都市は自治権を得ました。ペルシアは、ギリシア政治において重要な役割を担うようになります。
スパルタの介入により、テーバイは同盟を解散し、アルゴスとコリントスは共同政府を解消。コリントスはスパルタのペロポネソス同盟に加入させられ、8年間続いたコリントス戦争は終結しました。
プラトンがアテネにアカデメイアを創設しました。
シチリア
シラクサのディオニュシオスは、ルカニア人の協力を得て、イタリア本土のトゥリ、クロトーネ、ロクリを征服。レギウム陥落後、ディオニュシウスは南イタリアで最も有力なギリシア人となりました。
プラトンは、言論の自由を過度に主張したため、ディオニュシウスによってシラクサを追放され、アテネに戻って学校を開設しました。
共和政ローマ
ローマは、ガリア人の侵略後に復興を開始しました。
マルクス・フリウス・カミルスは、ユピテル神殿を称え、ローマがガリア人に奪われなかったことを記念して、カピトリウム競技会を始めました。
中国
秦が蜀を攻撃し、南鄭を占領しました。
呉起が楚に亡命しました。
秦の恵公が死去し、子の出公が即位しました。
趙の武侯が死去し、国人は烈侯の太子章を立てて敬侯としました。
韓の烈侯が死去し、子の文侯が即位しました。


誕生

ヘラクレイデス：古代ギリシアの哲学者（紀元前312年没）

死去

恵公：秦の君主
武公：趙の君主
烈侯：韓の君主
* 文侯：魏の君主

この年は、ギリシア、ローマ、中国で政治的、軍事的に重要な出来事が数多く起こり、後の歴史に大きな影響を与えることとなりました。

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