藤原雅隆

藤原雅隆（ふじわら の まさたか）

藤原雅隆は、平安時代後期から鎌倉時代初期にかけての公卿で、藤原北家良門流に連なります。父は権中納言を務めた藤原光隆です。最終的な官位は正三位・非参議でした。

生涯

雅隆は、久寿2年（1155年）に藤原得子（美福門院）の判代官、蔵人に任じられ、従五位下に叙爵されたことからキャリアをスタートさせました。その後、保元2年（1157年）には従五位上へと進み、永暦元年（1160年）には備後守に任官しました。応保元年（1161年）には左衛門佐を兼任し、長寛2年（1164年）には備後守を再び務めています。

永万2年（1166年）には正五位下、続いて従四位下に叙され、仁安3年（1168年）には従四位上に昇叙しました。嘉応2年（1170年）には美作守に遷任し、嘉応3年（1171年）には正四位下に昇叙されています。安元2年（1176年）には、後白河法皇の五十の賀において、千手観音堂を寄進しました。安元3年（1177年）には越後守を務め、治承3年（1179年）には大蔵卿に任ぜられています。

寿永2年（1183年）には、内蔵頭であった平信基が平家一門と共に都落ちしたため解官されたのを受け、雅隆が後任として内蔵頭に任じられました。

元暦2年（1185年）には従三位に叙され、ついに公卿の仲間入りを果たします。建久9年（1198年）には正三位に進み、正治3年（1201年）には皇后宮権大夫に任ぜられますが、元久3年（1206年）にその職を辞しました。

元仁元年（1224年）に78歳で薨去しています。

官歴

久寿2年（1155年）正月12日：美福門院判官代に補任。正月14日：蔵人に補任。元院判代官。4月8日：従五位下に叙位。
保元2年（1157年）10月22日：従五位上に叙位。
永暦元年（1160年）6月20日：備後守に任官。
応保元年（1161年）9月15日：左衛門佐に任官。備後守は元の如し。
長寛2年（1164年）正月：備後守を重任。
永万元年12月30日（1166年2月2日）：昇殿を許可される。
永万2年（1166年）正月12日：正五位下に叙位。4月6日：従四位下に叙位。
仁安元年12月30日（1167年1月22日）：昇殿を許可される。
仁安3年（1168年）8月4日：従四位上に叙位。
仁安4年（1169年）正月11日：延任（1カ年）。
嘉応2年（1170年）正月18日：美作守に遷任。元備後守。
嘉応3年（1171年）正月6日：正四位下に叙位。
承安5年（1175年）5月22日：美作守を重任。
安元3年（1177年）6月28日：越後守に遷任。
治承3年（1179年）11月17日：大蔵卿に任官。
養和2年（1182年）3月8日：大蔵卿を辞任。
寿永2年（1183年）8月16日：内蔵頭に任官、越後守に遷任。
元暦2年（1185年）6月10日：従三位に叙位。
建久9年（1198年）11月21日：正三位に叙位。
正治3年（1201年）正月29日：皇后宮権大夫に任官。8月1日：服解。12月22日：復任。
元久3年（1206年）9月2日：大夫を辞任。

系譜

父：藤原光隆
母：藤原信通の娘
妻：不詳

生母不明の子女

男子：藤原為信
男子：藤原長隆
男子：藤原仲隆
男子：藤原有隆
男子：藤原重隆
男子：隆尋
女子：藤原家隆室
女子：松殿忠房室

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