袋駅 (熊本県)

袋駅について

袋駅（ふくろえき）は、熊本県水俣市袋永尾にある肥薩おれんじ鉄道線の駅です。駅番号はOR14で、同路線および営業中の熊本県内の鉄道路線において、最南端に位置しています。

歴史

駅名は、開業時の地名である葦北郡水俣村字袋に由来します。この「袋」という地名は、周囲を山に囲まれた地形が袋状の小平地を形成していたことにちなんで名付けられたとされています。

年表
1926年（大正15年）7月21日：鉄道省川内本線の駅として開設。
1927年（昭和2年）10月17日：湯浦駅 - 水俣駅間が開業し、八代駅 - 川内駅 - 鹿児島駅間が鹿児島本線に編入。
1949年（昭和24年）6月1日：公共企業体である日本国有鉄道が発足。
1961年（昭和36年）10月1日：貨物取扱廃止。
1970年（昭和45年）9月1日：荷物扱い廃止。CTC導入に伴い無人駅化。水俣駅の被管理駅となる。
1979年（昭和54年）3月27日：現駅舎が竣工。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR九州の駅となる。
2004年（平成16年）3月13日：九州新幹線部分開業に伴う鹿児島本線（八代駅 - 川内駅間）経営移管により、肥薩おれんじ鉄道の駅となる。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、簡易駅舎を備えています。現在は無人駅となっています。海岸に近いため、JR九州時代末期には駅名標が錆びている状態でした。これは海浦駅や湯浦駅でも同様に見られました。

かつては有人駅で木造駅舎が存在し、駅前広場には鉄筋コンクリート製の国鉄官舎「水俣鉄道寮・第2水俣荘」が建っていました。駅舎は1979年に解体されましたが、官舎はJR九州時代まで残り、肥薩おれんじ鉄道に移管後の2005年頃に取り壊されました。現在、官舎跡地は空き地や駐車場として利用されています。

現在の簡易駅舎は、旧国鉄熊本鉄道管理局管内の標準的なもので、肥後二見駅とほぼ同じ規格です。以前は駅舎内にトイレがありましたが、老朽化のため2021年1月に閉鎖され、現在は利用できません。

のりば

2番のりばを上下本線とする一線スルー方式が採用されています。そのため、通過列車は方向に関わらず2番のりばを通過します。

利用状況

詳細な利用状況に関するデータは提供されていません。

駅周辺

駅の南方を少し離れた場所を北西に流れる境川は、古くは肥後国と薩摩国の国境でした。街道沿いには関所が設けられており、現在も熊本県と鹿児島県の県境となっています。当線の走る境川鉄橋の山側には、当時の国境であった境橋（太鼓橋）が残っており、車窓からも見ることができます。

駅周辺には以下の施設などがあります。

袋トンネル（九州新幹線）：大安寺 - 熊本県と鹿児島県の県境付近に位置するトンネルです。
国道3号：駅の近くを並行して走っています。
バス停：駅から少し離れた国道3号沿いに「袋駅前」バス停があり、南国交通のバスが利用できます。

バス路線
南国交通：水俣車庫 - 出水駅 - 高尾野駅前 - 阿久根駅前 - 佐潟口
水俣車庫 行
出水駅 行
佐潟口 行

隣の駅

肥薩おれんじ鉄道

■肥薩おれんじ鉄道線

水俣駅（OR13） - 袋駅（OR14） - 米ノ津駅（OR15）

外部リンク

袋駅（各駅案内） - 肥薩おれんじ鉄道

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