裏町酒場

裏町酒場

「裏町酒場」は、昭和を代表する歌手、美空ひばりが1982年5月29日にリリースしたシングルです。この日は、ひばりの45歳の誕生日にあたります。作曲は、ひばりの大ヒット曲「奥飛騨慕情」を手掛けた竜鉄也が担当しました。

誕生の背景

「裏町酒場」の制作は、ひばりのプロデューサーであった中村一好が、竜鉄也に楽曲提供を依頼したことがきっかけです。中村は、シングルでもアルバム用でも良いので、とにかく竜にひばりのための曲を作ってほしいと強く希望しました。この熱意が実を結び、名曲「裏町酒場」が誕生することになりました。

リリース前の先行披露

リリースに先駆け、ひばりは1982年5月2日に福岡・博多で開催された博多どんたくの前夜祭で「裏町酒場」を披露しました。当日、ひばりは風邪のため喉の調子が万全ではありませんでしたが、往年のヒット曲とともに新曲を歌い上げ、観客を魅了しました。

大ヒットとロングセラー

「裏町酒場」は、発売から半年後の11月には12万3000枚の売上を記録しました。このヒットは、ひばりにとって1980年の「おまえに惚れた」以来、2年ぶりのロングヒットとなりました。最終的なシングル売上は15万4000枚を記録し、2019年時点では、ひばりのシングル売上歴代27位にランクインしています。

アルバムとセルフカバー

1982年7月には、シングルと同タイトルのオリジナルおよびカバーアルバムがリリースされました。また、ひばり自身も1982年にセルフカバーアルバム『EVERGREEN★HIBARI』のために「裏町酒場」をデジタルで再録音し、1983年に発売しています。さらに、作曲者である竜鉄也も後にこの曲をセルフカバーしており、多くのアーティストに愛される楽曲となっています。

収録曲

シングル「裏町酒場」には、以下の2曲が収録されています。

1. 裏町酒場
2. 時雨の宿

両曲とも作詞はさいとう大三、作曲は竜鉄也、編曲は京建輔が担当しました。

1989年には、以下の2曲を収録したシングルも発売されました。

1. おまえに惚れた
2. 裏町酒場

「おまえに惚れた」の作詞はたかたかし、作曲は徳久広司、編曲は斉藤恒夫です。

アルバム「裏町酒場」

1982年7月21日に発売されたアルバム「裏町酒場」には、以下の曲が収録されています。

1. 裏町酒場
2. 人恋酒
3. おまえに惚れた
4. 恋女房
5. おんなの涙
6. 時雨の宿
7. 哀愁の高山（竜鉄也のカバー）
8. 人生かくれんぼ（五木ひろしのカバー）
9. 大阪しぐれ（都はるみのカバー）
10. 夫婦舟（三笠優子のカバー）
11. ふたり酒（川中美幸のカバー）
12. 奥飛騨慕情（竜鉄也のカバー）

アルバム「夢ひとり」

1985年8月21日発売のアルバム「夢ひとり」にも、「裏町酒場」は収録されています。

1. 夢ひとり
2. ビロードの夜
3. 冬のくちびる
4. 残侠子守唄
5. 裏町酒場
6. 人恋酒
7. おまえに惚れた
8. 真赤な太陽
9. 悲しい酒
10. 柔
11. ひばりの佐渡情話
12. 港町十三番地
13. リンゴ追分
14. 悲しき口笛

関連事項

「裏町酒場」は、1982年の音楽シーンを代表する一曲となりました。

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