豊四季駅

豊四季駅（とよしきえき）

豊四季駅は、千葉県柏市豊四季に位置する東武鉄道野田線（東武アーバンパークライン）の駅です。駅番号はTD 23です。

歴史

1911年（明治44年）5月9日、千葉県営鉄道野田線の一部として、東葛飾郡豊四季村に開設されました。この時、地域の有力者が駅の開設のために土地を提供したと言われています。

その後、1923年（大正12年）に千葉県営鉄道野田線が北総鉄道に譲渡され、1929年（昭和4年）には北総鉄道が総武鉄道へと社名変更しました。同年1[[2月30日]]には電化に伴い、電気運転が開始されています。

昭和初期から太平洋戦争中にかけては、近隣の柏飛行場（軍用飛行場）の最寄駅として、軍事物資輸送の中継地点として重要な役割を果たしました。駅本屋前の自動車転回スペースは、当時の名残とされています。

1944年（昭和19年）には、陸上交通事業調整法により東武鉄道が総武鉄道を吸収合併し、東武野田線の駅となりました。1950年代以降は、高度経済成長とともに東京のベッドタウンとして周辺の宅地開発が進み、一般的な郊外駅へと変貌しました。

1978年（昭和53年）には複線化に伴い、駅での列車交換が廃止されました。2008年（平成20年）には発車メロディが導入され、2016年（平成28年）には新設された急行の停車駅となりましたが、2020年（令和2年）には急行通過となり、代わりに新設された区間急行の停車駅となっています。

駅名の由来

駅周辺一帯は、明治時代に政府の命を受けた三井財閥系の開墾会社によって開墾され、小金牧と佐倉牧の13の地区の中で4番目に計画された入植地であったため、「豊四季」と名付けられました。駅名もこの地名に由来しています。

13の地区は、初富（鎌ケ谷市）、二和、三咲（以上船橋市）、五香、六実（以上松戸市）、七栄（富里市）、八街（八街市）、九美上（香取市）、十倉（富里市）、十余一（白井市）、十余二（柏市）、十余三（成田市・多古町）と続きます。また、このうち、初富駅、二和向台駅、三咲駅、五香駅（以上新京成電鉄新京成線）、六実駅（東武野田線）、八街駅（JR東日本総武本線）が駅名として残っています。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。北側（柏方面ホーム）に木造駅舎があります。南側へは、大宮寄りまたは柏寄りの踏切を迂回する必要がありましたが、2003年（平成15年）2月にエスカレーター・エレベーター併設の南北自由通路が新設され、南側の駅前ロータリーも整備されました。南側駅前ロータリーには自転車駐輪場がありますが、駅舎はありません。1番線ホームには多目的トイレを併設した男女別の水洗式トイレがあります。ホーム間を連絡する跨線橋には、2010年（平成22年）3月にエレベーターが新設されました。同時期に、駅構内案内板はピクトグラムを用いたデザインに一新され、ホームにあった吊下式駅名標と路線図は撤去され、駅名標・路線図・所要時間が一体となった自立式案内板が設置されました。

柏寄りに小さな引込線と短いホームがありますが、これは保守用車を留置するための作業場であり、営業用としては使用されていません。

利用状況

2023年度（令和5年度）の1日平均乗降人員は14,965人です。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は以下の通りです。

駅周辺

駅舎がある北側を中心に小規模な商店街が形成されています。駅北側には千葉県道278号柏流山線、千葉県道279号豊四季停車場高田原線が走り、徒歩約12分程度の流山市駒木には江戸川大学などの学校施設があるため、学生向けのマンションやアパートが多く見られます。駅の所在地は柏市ですが、駅付近には流山市との市境が入り組んでいるため、流山市域からの利用者も一定数存在します。そのため、駅前には柏市・流山市の共同案内図や、流山市立図書館の返却ポストも設置されています。

バス路線

最寄りのバス停は、南側の駅前ロータリーにある「豊四季駅南口」で、流山ぐりーんバスが乗り入れています。

松ヶ丘・野々下ルート（京成バス・東武バスセントラルの共同運行）
流山おおたかの森駅西口行き
南柏駅西口行き
豊四季第一公園行き（平日の19時55分発のみ運行）

なお、北側には「豊四季駅前」停留所があり、つくばエクスプレス開通前には東武バス[柏07] 柏駅西口 - 豊四季駅前 - 富士見町 - 流山駅東口線が停車していましたが、開通後は廃止されました。現在は「ミッドナイトアロー柏・我孫子」が停車するのみで、当駅からの乗車はできません。なお、「ミッドナイトアロー柏・我孫子」は2020年から感染症の影響で運行を休止しています。

ロケーション撮影

1970年代後半から1980年代前半にかけて放送されたテレビ朝日系列の番組『欽ちゃんのどこまでやるの!?』では、夫婦役を演じた萩本欽一・真屋順子が住む家の最寄駅として舞台となりました。番組冒頭で萩本が帰宅する際の舞台として、スタジオにセットも作られました。

隣の駅

東武鉄道

■東武アーバンパークライン

急行：通過
区間急行・普通：流山おおたかの森駅 (TD 22) - 豊四季駅 (TD 23) - 柏駅 (TD 24)

外部リンク

* 豊四季駅（駅情報） - 東武鉄道

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