赤星統家

赤星統家

赤星統家（あかほし むねいえ）は、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将です。

出自

赤星氏は、菊池氏の一族で、菊池武房の弟である赤星有隆を祖とします。隈部氏、城氏と共に菊池氏の三家老家の一つとして、肥後国（現在の熊本県）において有力な国人領主でした。

略歴

享禄3年（1530年）に赤星親家の子として誕生。父・親家と、当時近隣で強大な勢力を持っていた大友義統から一字ずつ取って「統家」と名乗りました。父・親家の死後、隈府城主となります。

天正7年（1579年）、龍造寺隆信の命を受けた鍋島直茂が、統家を味方に引き入れるために甲斐外記と下村生運を派遣します。彼らの説得に応じた統家は、男子の新六郎を人質として龍造寺氏に従属しました。新六郎は鰡江の無量寺に預けられ、後に柳川に移されたとされています。

天正11年（1583年）、蒲池鎮漣の舅であった統家が、龍造寺氏による鎮漣謀殺後に恨みを抱いているという噂が立ちました。当時、隆信は離反した田尻鑑種征伐のために柳川に滞在しており、成松信勝と木下昌直を赤星の元へ派遣し、柳川へ連れてくるよう命じます。しかし統家は、龍造寺氏からの参陣要請に二度も応じませんでした（一度目の理由は不明。二度目は近隣の山へ猪狩りに出ており使者に会うことができなかったと『北肥戦誌』に記述があります）。激怒した隆信は、統家の妻を連れてくるよう命じ、再び赤星の元へ向かわせますが、統家はまだ戻っておらず、両人は妻へ配慮して、代わりに8歳になる娘を連れて帰りました。それでも隆信の怒りは収まらず、差し出されていた人質である14歳になる新六郎と8歳の娘の兄妹を筑後と肥後の境にある竹ノ原へと連行し処刑しました。

この仕打ちに深く恨んだ統家は、反龍造寺の姿勢を鮮明にし、島津氏の傘下に入ります。翌天正12年（1584年）の沖田畷の戦いでは先鋒を務め、島津家久の陣に赤装束に縄襷という出で立ちで、50人の兵と共に参戦しました。

しかし、その後も島津氏と行動を共にしたことが原因で、豊臣秀吉の九州平定後に所領を没収され、最後は阿波国（現在の徳島県）で死去しました。

なお、統家の娘は筑後国柳川城の蒲池鎮漣の正室であり、朽網鑑房の室となった蒲池徳子の母親とされています。また、加藤清正に仕えた赤星親武は統家の子であるとされています。

系譜

父：赤星親家
母：不詳
室：不詳
生母不明の子女
男子：新六郎（1570-1583） - 親高?
男子：赤星親武（?-1615）
女子：蒲池鎮漣正室
女子

もう一度検索