超新星に関する年表

超新星に関する年表

超新星やそれに関連する天体である白色矮星、中性子星における理論的な進展と観測の 歴史を整理した年表です。この年表は、数世代にわたる天文学者たちの研究成果や重要な発見を含んでいます。

古代の観測

• - 185年: 中国の文献『後漢書』に記載された「客星」が、現在の超新星 SN 185 と同定され、最古とされる超新星の記録が残されています。
• - 1006年: おおかみ座の超新星 SN 1006 が目撃されており、その明るさはなんとマイナス9等星という非常に明るいものでした。
• - 1054年: おうし座の超新星 SN 1054 が記録されており、その残骸が現在のかに星雲とされています。

中世から近世の発見

• - 1572年: 天文学者ティコ・ブラーエがカシオペヤ座にて超新星 SN 1572（ティコの超新星）を発見しました。
• - 1604年: ヨハネス・ケプラーがへびつかい座において超新星 SN 1604|SN_1604（ケプラーの超新星）を見つけ、天体の進化に関する重要な観察を行いました。

近代科学の発展

• - 1862年: アルヴァン・グラハム・クラークがシリウスBを観測し、これが白色矮星の一例であることが示されました。
• - 1866年: ウィリアム・ハギンズが新星の周りに水素の雲が存在することを、光のスペクトルを通じて発見しました。
• - 1885年: アンドロメダ銀河 M31 にて超新星の観測が行われ、超新星と新星の成因の違いが明らかになりました。

理論の確立と新たな発見

• - 1914年: ウォルター・シドニー・アダムズがシリウスBの高い密度を示明し、白色矮星の理解が進展しました。
• - 1926年: ラルフ・ファウラーが白色矮星の性質をフェルミ・ディラック統計で説明しました。
• - 1930年: スブラマニアン・チャンドラセカールが白色矮星に質量の限界が存在することを示し、後に「チャンドラセカール限界」と呼ばれました。

中性子星の理論

• - 1933年: フリッツ・ツビッキーとウォルター・バーデが中性子星の概念を提案し、超新星爆発が恒星の進化の一部であると考えられるようになりました。
• - 1939年: ロバート・オッペンハイマーとジョージ・ヴォルコフが中性子を用いたモデル計算を行い、これが理論の根拠となりました。

驚異の発見と探求

• - 1967年: ジョスリン・ベルとアントニー・ヒューイッシュがパルサーを発見し、天文学界に新たな浪潮をもたらしました。
• - 1987年: Ian Shelton が超新星 SN 1987A を大マゼラン雲で発見し、この超新星は近年の研究で大きな注目を集めています。

最新の研究と発見

• - 2006年: Robert Quimby と P. Mondol が超新星 SN 2006gy を銀河 NGC 1260 に発見し、これが過去の爆発の中でも最大級のものであることがわかりました。
• - 2008年: 超新星 SN 2008dc が発見され、その爆発の全過程が解析された初めての事例となりました。

超新星は宇宙の理解を深める重要な鍵を握っており、今後の観測と研究によって新たな発見が期待されます。

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