韓矯

韓矯（生没年不詳）は、五胡十六国時代の前燕に仕えた人物であり、太原郡の出身です。

生涯

韓矯は鮮卑慕容部の大人である慕容廆に仕え、遼東相に任じられました。331年9月、慕容廆の使者として、東夷校尉の封抽ら30余人と共に東晋の太尉陶侃の元へ上奏文を届けました。この上奏文は、慕容廆を大将軍に任じ、燕王に封じるようにとの請願でした。陶侃はこれに対し返書を送り、この請願を朝廷の議題に上げることを約束しましたが、朝廷での議決は行われませんでした。

333年10月、征虜将軍の慕容仁が鮮卑慕容部の大人である慕容皝に対して反乱を起こしました。これにより、遼東は慕容仁の支配下となり、韓矯は封抽、東夷護軍の乙逸、玄菟郡太守の高詡らと共に城を捨てて逃走しました。

その後、韓矯は司馬に任じられました。335年1月には、慕容皝が左右司馬を置き、韓矯は左司馬に任じられました。

これ以後の韓矯の事績については、史書には記録されていません。

参考文献

『晋書』巻108、巻109
『資治通鑑』巻95
* 『十六国春秋』巻24

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