韭部

韭部（きゅうぶ）について

韭部は、漢字を部首ごとに分類する際の一カテゴリーであり、漢字辞典である康熙字典では214部首の中で179番目に位置します。この部首に含まれる漢字は、特にユリ科に属するニラに関連したものが多いです。具体的には、韭部が示す「韭」の字は、ニラを意味し、その形状を大地に生える様子として象徴しています。

日本では「韭」という漢字よりも、その異体字である「韮」が一般的に使用されています。韮の字は、同じニラという植物を指し示すために広く流通しており、特に料理などでの使用が多いです。このように、韭部が示すのはニラやそれに似た野菜に関する意味を持つ漢字であり、これらをカテゴライズしています。

ただし、韭部の中で特筆すべき漢字として「齏」があります。この字は声符の「齊部」に分類され、その異体字である「韲」は韭部に含まれています。このように、部首は似ているものの、異なるグループに分かれる場合もあります。

部首の通称

韭部には、地域ごとに異なる名称があります。日本では「にら」と呼ばれていますが、韓国では「부추구부（buchu gu bu、にらの韭部）」という表現が使われます。また、英米圏では「Radical leek」と表わされています。

部首字

漢字の部首として使用される字は「韭」です。この字は、先に述べたようにニラを指し示すための特別な意味を持ちます。

音韻情報

韭部の発音は時代によって変化しています。中古音においては、広韻では「挙有切」、有韻は上声とされており、詩韻でも同様の発音を持っています。三十六字母では「見母」と記載されています。現代音の標準中国語では、「韭」の発音はピンインで「jiǔ」と書き、注音符号では「ㄐㄧㄡˇ」と表記されます。ウェード式では「chiu3」となります。広東語では「Jyutping」で「gau2」と記述され、イェール式でも同じ発音を用います。日本語では音読みで「キュウ」や「キウ」、訓読みで「にら」となります。朝鮮語では「구(gu)」と発音し、訓読みで「부추（buchu）」と表現されます。

例字

韭部に属する有名な漢字には「韭」以外にも、異体字の「韮」、および「韲」が含まれます。これにより、韭部はニラに関連した用語を扱うための重要な部首であることが分かります。これらの漢字は、特に農業や料理といった日常生活において重要な役割を果たし、様々な場面で見られることでしょう。

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