香西元盛

香西元盛（こうざい もともり）

香西元盛は、戦国時代の武将であり、管領・細川高国の重臣として知られています。

生涯

丹波国の有力国人である波多野元清の実弟として生まれ、柳本賢治の兄でもあります（『二水記』大永6年11月5日・『細川両家記』大永6年7月13日条）。

永正4年（1507年）、細川高国の命令により、香西元長が没した後、当主不在となった香西氏（上香西氏）の名跡を継ぎました。この際、諱の「元」の字も香西家の慣例に従って付けられています。元盛は細川高国に仕え、大永4年（1524年）10月には、次兄・柳本賢治と共に高国と対立する細川晴元の残党を和泉国で打ち破るなどの功績を挙げました。

しかし、大永6年（1526年）7月13日、細川尹賢の讒言を信じた高国によって上意討ちに遭い、命を落としました。元盛は武将としての力量はありましたが、教養がなく、文盲であったと伝えられています。このため、尹賢は元盛が細川晴元や三好元長に対して内通を約しているという偽造文書を作り上げ、高国に讒訴しました。高国がそれを信じたことが、この事件の発端とされています。

元盛の死後、兄の元清や弟の柳本賢治らは高国の暴挙に激怒し、挙兵しました（桂川原の戦い）。この事件は、高国政権崩壊の契機となりました。なお、この戦いでは、柳本賢治の弟である香西源蔵が17歳で戦死したと伝えられていますが、この人物は波多野家の出身ではなく、柳本氏か（賢治が最初に養子に入った）岩崎氏より、賢治の推挙によって香西氏の当主に立てられたと考えられています。

脚注

特になし

参考文献

馬部隆弘「細川高国の近習と内衆の再編」『史敏』13号、2015年。 /所収:馬部隆弘『戦国期細川権力の研究』吉川弘文館、2018年。ISBN 978-4-642-02950-6。

関連項目

畿内・近国の戦国時代

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