馬鞍山線

馬鞍山線：香港の海岸線を走った鉄道路線

馬鞍山線は、かつて香港の沙田地区の大囲駅と烏渓沙駅を結んでいた鉄道路線で、香港鉄路有限公司（MTR）によって運営されていました。2020年2月14日に屯馬線の一部として統合され、その役割を終えました。元々は九広鉄路によって建設された馬鞍山鉄路です。

概要

この路線は、新界東部の城門河や沙田海、吐露港の東岸に沿って、北に向かって走っていました。2007年12月に完成し、路線の背後には山が迫り、海岸線との間を縫うように敷設されています。この地域では埋め立てが進行しており、新たに造成された土地には高層アパートなどの住宅地が建設されました。

香港の他の道路や鉄道とは異なり、大囲駅での東鉄線との乗り換えの便宜を図るため、右側通行となっていました。

路線データ

駅数：9駅
軌間：1,435 mm（標準軌）
複線区間：全線
電化区間：全線（交流 25,000 V・50 Hz）
閉塞方式：車内信号閉塞式
地上区間：全線
走行方向：右側通行

運行形態

馬鞍山線では、専用の5ドア通勤電車が4両編成で運行されていました。しかし、2017年初めから、東西線を構成する屯馬線の開業準備として、8両編成車両への置き換えが段階的に進められました。2018年までに4両編成から8両編成への置き換えが完了しました。

車両

SP1950形電車

歴史

2004年12月22日：九広鉄路公司の九広東鉄支線（馬鞍山鉄路）として、大囲駅 - 烏渓沙駅間が開業。
2017年1月15日：8両編成のSP1950/SP1900形電車の運行を開始。
2020年2月14日：大囲 - 啓徳間が延伸開業。
2021年6月27日：啓徳 - 紅磡間が延伸開業。西鉄線と接続され、屯門駅までの九龍半島東西を結ぶ屯馬線となりました。

屯馬線への統合

馬鞍山線は、沙田至中環線（沙中線）の一部として建設されました。沙中線は、大囲駅から紅磡駅までを東九龍経由で結ぶ路線で、2021年末の全線開業を目指していました。2020年2月14日には、大囲 - 啓徳間が開業し、全線開業後には西鉄線と接続され、屯門駅までを結ぶ屯馬線となりました。これにより、馬鞍山線は屯馬線の一部となり、その歴史に幕を閉じました。

駅一覧

馬鞍山線の駅は、屯馬線の一部として現在も機能しています。


馬鞍山線は、香港の発展とともに変化し、その役割を終えましたが、香港の鉄道史において重要な一部であったことは間違いありません。

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