高麗町

鹿児島市高麗町について

高麗町は鹿児島市の中央部に位置し、甲突川の中流域にあります。この地域は、その名が示す通り、歴史的に高麗（現在の朝鮮半島）からの渡来人と深い関わりがあります。

地理

高麗町は、北に加治屋町、南に荒田、東に下荒田や新屋敷町、西に上之園町と隣接しています。町の東端には鹿児島県道20号線が南北に走り、その上を鹿児島市電谷山線が通っています。かつては市電の車庫がありましたが、現在は二中通電停と武之橋電停が利用されています。

歴史

高麗人との関わり

高麗町の名前の由来は、16世紀末の慶長の役で島津義弘が連れてきた高麗の人々が住まわされたことに始まります。彼らは当初、言葉や文化の違いから迫害を受け、生活に困窮していましたが、後に島津光久が陶磁器の製作技術を伝授しました。その後、高麗の人々は現在の美山地区に移住しましたが、高麗町という地名はその歴史を今に伝えています。

江戸時代

高麗人が移住した後、この地域には武家屋敷が建設され、郷中教育が行われていました。明治時代初期には、士族が多く住む武家町としての特徴がありました。

市制施行後

1889年、鹿児島市が市制を施行した際に、高麗町は鹿児島市の一部となりました。その後、1970年代に住居表示が実施され、町域の再編が行われました。

現在の町並み

高麗町は、鹿児島市の中央部に位置し、県道沿いには市電が走るなど、交通の便が良い地域です。また、鹿児島女子短期大学や鹿児島市立甲南中学校などの教育機関が立地しており、文教地区としての側面も持っています。

主要施設

• - 鹿児島女子短期大学
• - 鹿児島市立甲南中学校
• - 南日本放送
• - シェラトン鹿児島

教育機関

高麗町には、鹿児島女子短期大学、鹿児島市立甲南中学校の他、専門学校や予備校も所在しています。

かつては鹿児島学芸高等学校がありましたが、2006年に閉校しています。

町の変遷と人口

人口は1995年以降、国勢調査によって集計されており、近年では3,000人を超える人口となっています。

地価

住宅地の地価は、2014年の公示地価によれば、1平方メートルあたり22万1000円となっています。

交通

道路

• - 主要地方道：鹿児島県道20号鹿児島加世田線
• - 市道：ナポリ通り、二中通り

鉄道

• - 鹿児島市電：武之橋電停、二中通電停

高麗町出身の著名人

高麗町は多くの歴史的な人物を輩出しています。

• - 大久保利世（薩摩藩士、大久保利通の父）
• - 益満休之助（薩摩藩士）
• - 長澤鼎（薩摩藩士、カルフォルニアのワイン王）
• - 奈良原三次（日本海軍軍属技士、日本の航空のパイオニア）

など、多くの薩摩藩士や各界の著名人がこの地で生まれ育ちました。

まとめ

高麗町は、歴史と文化が息づく地域でありながら、現代的な教育施設や商業施設も充実しています。交通の便も良く、住みやすい街として知られています。また、過去に高麗からの渡来人が住んでいたという歴史的背景は、この町の独特な文化を形成する上で重要な役割を果たしています。

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