SoftBank 4G

SoftBank 4G（ソフトバンク フォージー）とは

SoftBank 4Gは、ソフトバンク傘下のWireless City Planningが提供するAXGP（Advanced eXtended Global Platform）網を利用した、ソフトバンクモバイルのMVNO型データ通信サービスです。本稿では、便宜上、ディズニー・モバイルのDisney Mobile 4GサービスおよびワイモバイルのAXGP網対応機種についても記述します。

概要

SoftBank 4Gは、規格値で下り最大110Mbps、上り最大10Mbpsの高速通信を特徴としています。TD-LTEと互換性のあるAXGPを採用した初の商用データ通信サービスとして、2012年2月24日にサービスを開始しました。

サービス開始当初に提供された端末は下り最大76Mbpsに対応していましたが、当時NTTドコモが提供していたXiの屋内下り最大75Mbpsを規格値上で1Mbps上回り、下り通信速度で業界最速を謳っていました。

サービスエリアはゼロからの構築となり当初は狭い範囲に限られていましたが、2013年3月末には全国政令指定都市において人口カバー率99%を目指して基地局の展開を進めました。AXGP基地局の展開には、既存のウィルコム基地局を活用し、PHS共用のオムニアンテナ新型機に置き換える方式が採用されました。

SoftBank 4Gという名称には「4G」という単語が含まれていますが、ITUが規定するIMT-Advancedの要求を満たす厳密な4G規格ではありません。

ソフトバンクモバイルがAXGPのMVNOとなる上で、最大の特徴は、下り最大110Mbpsの「SoftBank 4G」と下り最大42Mbpsの「ULTRA SPEED」を組み合わせた「ULTRA WiFi 4G」にあります。このサービスに対応した契約と端末を利用することで、AXGP圏外でもサービスエリアの広いULTRA SPEEDでの接続が可能です。

2012年10月10日からは、スマートフォン向けのサービスが開始されました。最初の対応機種はSoftBank 201HWで、スマートフォン向けの下り最大速度は76Mbpsです。これは、電池消費を考慮し、下り最速の110Mbpsにしなかったためとされています。なお、テザリングは2012年12月15日より開始されました。

2012年10月19日には、下り最速110Mbpsに対応したデータ端末によるサービスも開始されました。

2013年8月9日からは、AXGPエリアの補完を目的として、イー・アクセスのLTEエリアも利用できる端末が発売されました。

さらに、2013年12月からは、AXGPエリアに加えてSoftBank 4G LTEエリアも利用できる端末が「Hybrid 4G LTE」として発売されました。

通信速度規制

2012年10月以降、月間のデータ通信量が7GBを超過した場合、送受信速度が128kbpsに制限されます。この速度制限は、2GBごとに2,500円の追加料金を支払うことで解除できます。また、直近3日間のデータ通信量が1GBを超えた場合にも、通信速度が制限されることがありますが、この速度制限は追加料金による解除はできません。これらの規制は、NTTドコモのXi・PREMIUM 4GやKDDIのau 4G LTEの通信制限と同様のものです。

対応端末

Hybrid 4G LTE対応端末を除くほとんどの端末がULTRA SPEEDにも対応しています。以下、端末の種類と特徴を示す記号を記載します。

【H】: Hybrid 4G LTE対応端末
【h】: Hybrid 4G LTE対応端末（ワイモバイル網利用不可）
【E】: ワイモバイルのLTEエリアでも利用可能な端末
【CA】: AXGPでのキャリアアグリゲーション対応端末
【C】: LTEでのキャリアアグリゲーション対応端末

下り最大76Mbps、上り最大10Mbpsの機種

データ端末

ULTRA WiFi 4G 101SI - セイコーインスツル製
ULTRA WiFi 4G 102Z - ZTE製

スマートフォン

STREAM 201HW - ファーウェイ製
RAZR M 201M - モトローラ製
PANTONE 6 200SH - シャープ製
HONEY BEE 201K - 京セラ製
ARROWS A 201F - 富士通モバイル製
AQUOS PHONE Xx 203SH - シャープ製
AQUOS PHONE ss 205SH - シャープ製
AQUOS PHONE Xx 206SH - シャープ製
ARROWS A 202F - 富士通モバイル製
DIGNO R 202K - 京セラ製

ディズニー・モバイル向け

DM014SH - シャープ製
DM015K - 京セラ製

ワイモバイル向け

DIGNO DUAL 2 WX10K - 京セラ製 (旧ウィルコム)
201HW - ファーウェイ製(旧ウィルコム)
EM01F - 富士通モバイル製(旧イー・アクセス)
302KC【h】 - 京セラ製 (Y!mobile)

下り最大110Mbps、上り最大10Mbpsの機種

データ端末

ULTRA WiFi 4G 102HW - ファーウェイ製
Pocket WiFi 203Z【E】 - ZTE製
Pocket WiFi 301HW【E】 - ファーウェイ製

スマートフォン

ARROWS A 301F【H】 - 富士通モバイル製
AQUOS PHONE Xx 302SH【H】 - シャープ製
AQUOS PHONE Xx mini 303SH【H】 - シャープ製
AQUOS Xx 304SH【H】 - シャープ製
AQUOS CRYSTAL 305SH【H】 - シャープ製
iPhone 6【H】 - Apple製
iPhone 6 Plus【H】 - Apple製
Xperia Z3 401SO【H】 - ソニーモバイルコミュニケーションズ製
AQUOS CRYSTAL X【H】 - シャープ製

ディズニー・モバイル向け

DM016SH【H】 - シャープ製

ワイモバイル向け

Nexus 6【H】 - モトローラ・モビリティ製
402LG【H】 - LGエレクトロニクス製
404KC【H】 - 京セラ製

下り最大165Mbps、上り最大10Mbpsの機種

データ端末

SoftBank 303ZT【CA】

スマートフォン

Galaxy S6 edge 404SC【H・CA・C】 - サムスン電子製
Xperia Z4 402SO【H・CA・C】 - ソニーモバイルコミュニケーションズ製
AQUOS Xx 404SH【H・CA・C】 - シャープ製

ワイモバイル向け

305ZT【CA】

その他

Wireless City PlanningのAXGPを使用した一般向けサービスは、2013年2月現在、ソフトバンクモバイルとTOKAIコミュニケーションズの2社のみが提供しており、Wireless City Planning自身での提供予定はありません。ワイモバイルはソフトバンクモバイルからの又貸しで提供しています。

AXGPはBWA用の帯域を使用しており、MVNOの参入促進が免許の条件となっているため、ソフトバンクモバイル以外のMVNOが参入しやすい条件を整えることが求められています。

2014年12月には、AXGPを利用した自宅設置型ルーター「Airターミナル」を用いたSoftBank Airの提供が開始されました（事業主体はソフトバンクBBからソフトバンクモバイルへ）。

関連情報

ソフトバンクモバイル: SoftBank 4Gの提供元
ULTRA SPEED: ソフトバンクの高速通信サービス
Wireless City Planning: AXGP網の提供会社
SoftBank 4G LTE: ソフトバンクのLTEサービス
Hybrid 4G LTE: AXGPとSoftBank 4G LTEの両方に対応したサービス
Xi（クロッシィ）: NTTドコモのLTEサービス
PREMIUM 4G: NTTドコモの高速LTEサービス
EMOBILE LTE: イー・アクセスのLTEサービス
au 4G LTE: KDDIのLTEサービス
WILLCOM CORE XGP: ウィルコムの通信サービス
EMOBILE 4G: イー・アクセスの4Gサービス
EMOBILE 4G-S: イー・アクセスの4Gサービス

外部リンク

SoftBank 4Gとは | 通信・エリア | ソフトバンクモバイル
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Wireless City Planning株式会社
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