ニセコ駅

ニセコ駅の概要

ニセコ駅は、北海道虻田郡ニセコ町に位置する北海道旅客鉄道（JR北海道）函館本線の駅です。駅番号はS25で、事務管理コードは▲130105です。特筆すべきは、国鉄（JR）において初めて片仮名のみで駅名が表記されたことです。

各駅停車のほか、期間限定で運行される特急「ニセコ号」が停車します。かつては特急「北海」や急行「ニセコ」も停車していました。

歴史

ニセコ駅の歴史は、1904年（明治37年）10月15日に北海道鉄道の真狩駅として開業したことに始まります。その後、1906年（明治39年）には狩太駅に改称され、1907年（明治40年）に国有化されました。

1936年（昭和11年）には、殖民軌道真狩線が接続し、真狩の市街西端まで軌道が運用されました。初期は馬車鉄道でしたが、後にガソリン動力化されました。1949年（昭和24年）には国鉄に継承され、1953年（昭和28年）には殖民軌道真狩線が廃止されました。

1954年（昭和29年）には、昭和天皇、香淳皇后のお召し列車が狩太駅発-余市駅着で運転されました。1966年（昭和41年）には駅舎が改築され、1968年（昭和43年）にはニセコ駅に改称されました。

その後、1982年（昭和57年）に貨物扱いが廃止、1984年（昭和59年）には荷物扱いが廃止され、駅員無配置駅となりました。1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化に伴い、JR北海道の駅となりました。

1988年（昭和63年）には、駅舎が山小屋風にリニューアルされました。1990年（平成2年）には転車台が移設され、「C62ニセコ号」の運転区間が延伸されましたが、1995年（平成7年）に同列車の運転が終了し、転車台の使用も終了しました。しかし、2017年（平成29年）に蒸気機関車「9643」が、2020年（令和2年）には「ニセコエクスプレス」車両が駅前に移設され、公開されています。

駅名の由来

現在のニセコ市街付近は、真狩川と尻別川が合流する地点にあることから、アイヌ語で「マッカリ（ペッ）プトゥ（makkari[-pet]-putu）」（真狩[川]・の川口）と呼ばれていました。旧駅名の「真狩」や「狩太」は、この言葉を略したものです。1964年（昭和39年）に町名が「ニセコ」への改称が提案され、1968年（昭和43年）に駅名も「ニセコ」に改称されました。

駅構造

ニセコ駅は、相対式ホーム2面3線を有する地上駅です。各ホームは跨線橋で結ばれています。1・2番線が上下本線で、3番線は通常使用されませんが、臨時列車増発の際に使用されることがあります。

駅舎は、1965年（昭和40年）に完成した2代目で、1988年（昭和63年）に山小屋風にリニューアルされました。株式会社ニセコリゾート観光協会が業務を受託する簡易委託駅で、駅舎内には喫茶店や観光案内所があります。

転車台と保存車両

1990年に設置された転車台は、1995年の「C62ニセコ号」の運転終了以降は使用されていません。しかし、2014年（平成26年）に整備が行われ、手動で可動化に成功しました。駅構内には、以下の2つの車両が保存・展示されています。

1. 9643形蒸気機関車
旧日曹炭鉱天塩鉱業所専用鉄道の蒸気機関車で、サッポロビール園で保存されていたものを2017年（平成29年）に移設し、2019年（令和元年）から公開されています。
2. キハ183-5001「ニセコエクスプレス」
JR北海道が運用していたジョイフルトレインで、2020年（令和2年）に移設、2021年（令和3年）から公開されています。

駅周辺

駅周辺には、妙福寺や有島記念公園などの名所旧跡、ニセコ町役場などの公共施設、ニセコ郵便局などの企業があります。また、ニセコバスの本社やバス停、ニセコ駅前温泉、道の駅ニセコビュープラザなどがあります。国道5号や北海道道66号、尻別川などの交通や地勢も駅周辺の特徴です。

隣の駅は、函館本線で昆布駅と比羅夫駅です。

まとめ

ニセコ駅は、歴史と特徴のある駅であり、観光の拠点としても重要な役割を担っています。山小屋風の駅舎や転車台、保存車両など見どころが多く、ニセコ観光の際にはぜひ訪れたいスポットです。

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