おおいた遺産

大分合同新聞社が選んだ、未来へ残したい120の宝

「おおいた遺産」は、大分合同新聞社が創刊120周年を記念して、大分県内の貴重な文化遺産や自然景観を選定したものです。このプロジェクトは、大分県の魅力を再発見し、次世代へと継承していくことを目的としています。

選定の背景

2007年、大分合同新聞社は、大分県およびツーリズムおおいたと共同で、このプロジェクトを立ち上げました。大分県市長会、大分県町村会、大分県商工会議所連合会、大分県商工会連合会、NHK[[大分放送局]]、大分放送、テレビ大分、大分朝日放送、エフエム大分、FMなかつといった多くの団体が後援しました。

選考は、別府大学の辻野功教授を座長とする選考委員会によって行われ、一般からの応募も参考にされました。2007年には40件、2008年には40件、2009年には39件が選定され、合計120件が「おおいた遺産」として認定されました。さらに、大分県独特の方言である「おおいた弁」が特別認定されています。

遺産を巡るウォーキングイベント

2010年から2015年にかけて、大分県ウオーキング協会と大分合同新聞社の主催で、「おおいた遺産ウオーキング」が開催されました。このイベントでは、約5年の歳月をかけて120件のすべての遺産を巡り、参加者は大分の魅力を体感しました。

認定された遺産一覧

「おおいた遺産」として認定されたものには、以下のようなものがあります。

景観: 和間海岸の干潟、宇佐神宮の森と社、国東半島の山の歴史と景観、奈多海岸の松、由布岳南麓の野焼き草原、湯布院盆地と朝霧、万年山・伐株山、坊ガツル・タデ原湿原、くじゅう連山のミヤマキリシマ、久住高原、原尻の滝など、大分県ならではの自然が織りなす美しい景観。
祭り: 中津の人形芝居、姫島盆踊り、ケベス祭、どぶろく祭り、鶴崎踊、臼杵祇園祭、津久見扇子踊り、ホーランエンヤ、ひょうたん祭りなど、地域に根ざした伝統的な祭り。
建築物: 安心院の鏝絵、院内の石橋、三浦梅園旧宅、明礬温泉の湯の花小屋、鉄輪温泉の湯煙、聴潮閣、竹瓦温泉、赤レンガ館（旧大分銀行本店）、咸宜園跡、豊後森機関庫跡、白水ダム、別府タワー、別府市中央公民館など、歴史を感じさせる建造物。
その他: オオサンショウウオと生息地、熊野[[磨崖仏]]、田染荘、ザビエルの歩いた道、内成の棚田、吉四六さん、小鹿田焼、関アジ・関サバ、大分市高田の「輪中」集落群、黒岳原生林と男池、由布川峡谷、臼杵二王座歴史の道、藤河内渓谷・木浦鉱山一帯とすみつけ祭り、豊後二見ヶ浦、豆田町と天領日田おひなまつりなど、文化や歴史を伝える場所や物。

これらの遺産は、大分県の豊かな自然、歴史、文化を象徴するものであり、地域の人々によって大切に守り継がれてきました。

大分弁という特別遺産

また、「おおいた弁」が特別認定されたことは、大分県の歴史と人々の生活に深く根ざした方言が、文化遺産として認められたことを示しています。これは、言葉もまた大切な遺産であることを示唆しています。

「おおいた遺産」は、大分県の魅力を広く発信するとともに、地域文化の保護と振興に貢献しています。これらの遺産を訪れることで、大分県の豊かな自然と文化をより深く理解することができるでしょう。

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