なみだ川 (映画)

映画『なみだ川』について

『なみだ川』は、1967年10月28日に大映が配給した、山本周五郎の小説『おたふく物語』を原作とする時代劇映画です。監督は三隅研次が務め、江戸時代の日本橋を舞台に、懸命に生きる姉妹の姿を描いています。

あらすじ

物語の舞台は嘉永年間。江戸日本橋で暮らす姉妹は、父親に代わって家計を支えています。姉のおしずは長唄の師匠、妹のおたかは仕立屋として働いています。二人は性格が正反対ですが、互いを思いやり、それぞれの道を健気に生きています。ある日、妹のおたかに縁談が持ち上がり、物語は新たな局面を迎えます。

姉のおしずは、少しおっちょこちょいな性格で、その行動が時にコメディタッチの場面を生み出します。一方、妹のおたかはしっかり者で、姉を支えながらも自分の幸せを願っています。物語は、そんな対照的な姉妹の日常と、それぞれの人生における選択を描いています。

キャスト

おしず（姉）：藤村志保
おたか（妹）：若柳菊
貞二郎：細川俊之
刀屋の番頭：玉川良一
栄二（兄）：戸浦六宏
友吉：塩崎純男
市兵衛：春本泰男
島崎来助：水原浩一
信濃屋弥助：花布辰男
茶店の老婆：本間久子（一部資料では本間文子）
お絹：町田博子
茶店の老爺：寺島雄作
あさり売り：木村玄
富山の薬売り：越川一
島崎の内弟子：美山晋八
若い衆：黒木現
お由：香山恵子
おてつ：橘公子
鶴村宇吉：安部徹
新七（父）：藤原釜足

スタッフ

監督：三隅研次
企画：奥田久司
原作：山本周五郎
撮影：牧浦地志
美術：内藤昭
音楽：小杉太一郎
編集：谷口登司夫
脚本：依田義賢
録音：大谷巌
照明：古谷賢次

作品の魅力

『なみだ川』は、姉妹の愛情を軸に、江戸の庶民の生活を生き生きと描いた作品です。藤村志保演じる姉の愛嬌あるキャラクターと、若柳菊演じる妹の芯の強さが、物語に深みを与えています。また、三隅研次監督の演出は、時代劇でありながらも、現代的な視点で見ても楽しめるものとなっています。映画全体に漂う温かい雰囲気が、観る者の心を捉えるでしょう。

参考文献

[国立映画アーカイブ]]「なみだ川」([https://www.nfaj.go.jp/)

外部リンク

なみだ川 - ウェイバックマシン（2021年6月14日アーカイブ分） - 角川映画
なみだ川 国立映画アーカイブ
なみだ川 ぴあ
なみだ川 映画の時間
なみだ川 映画DB
* Namida gawa (1967) - IMDb（英語）

もう一度検索