アル・マドリル
アルベルト・マドリル（Alberto Madril、1950年3月20日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンバーナーディーノ出身の元プロレスラーです。ヒスパニック系のベビーフェイスとして、1970年代から1980年代にかけて、主にカリフォルニア、テキサス、太平洋岸北西部で活躍しました。一部情報では生年が1952年とも伝えられています。
1970年、マドリルはパシフィック・ノースウエスト・レスリング（PNW）にて、レオ・マドリル（Leo Madril）のリングネームでデビューしました。スペインのマドリード出身というギミックで、PNWと提携していたカナダ・バンクーバーのNWAオールスター・レスリングにも進出。1974年1月には、フラッシュ・ゴードンことジョージ・ゴーディエンコとタッグを組み、カナディアン・タッグ王座を獲得しました。その後も、ジン・キニスキーやガイ・ミッチェルといった強豪チームとタイトルを争いました。
リングネームを本名のアル・マドリル（Al Madril）に変更後、1975年からはフリッツ・フォン・エリックが主宰するテキサス州ダラスのNWAビッグタイム・レスリング（後のWCCW）に参戦。ジョン・トロスを相手に、テキサス・ヘビー級王座を巡る激しい抗争を展開しました。ホセ・ロザリオとのメキシコ系コンビでも活躍し、1975年8月には空位となっていたテキサス・タッグ王座を獲得。1976年にスタン・ハンセンとキラー・ブルックスに敗れるまで、タイトルを保持しました。同年7月には、全日本プロレスに初来日を果たしています。
1977年、マドリルはサンフランシスコ地区でペッパー・ゴメスとタッグを結成し、6月15日にボブ・ループ&アレックス・スミルノフからサンフランシスコ版のNWA世界タッグ王座を奪取しました。ダラス地区ではホセ・ロザリオとのタッグを継続し、1978年2月にはキャプテンUSA&ブル・ラモスの巨漢コンビを破り、テキサス・タッグ王座に返り咲きました。
1978年4月、全日本プロレスに再来日。5月11日の大阪大会では、当時ネルソン・ロイヤルが保持していたNWA世界ジュニアヘビー級王座に挑戦しました。この時は敗退しましたが、帰国後の7月25日にヒューストンでロイヤルを破り、念願のタイトル奪取に成功しました。同年はサンアントニオ地区で、タリー・ブランチャードを破りTV王座も獲得しています。
1979年から1980年にかけては、ロサンゼルスのNWAハリウッド・レスリングで活動。1979年6月15日にレロイ・ブラウンからアメリカス・ヘビー級王座を奪取しました。タッグではチャボ・ゲレロやトム・プリチャードをパートナーに、アレン・コージ&ビクター・リベラ、オックス・ベーカー&ジ・エンフォーサーなどのチームを相手にアメリカス・タッグ王座を争いました。
1981年にはダラスに戻り、キラー・ブルックスを下して5度目のテキサス・ヘビー級王座戴冠を果たしました。1982年4月にはケリー・フォン・エリックと組み、バグジー・マグロー&ワイルド・ビル・アーウィンから東テキサス版のNWA世界タッグ王座を奪取し、同タイトルの最後の王者チームとなりました。1983年には久々にPNWに登場し、ダイナマイト・キッドとも対戦しています。
1980年代中盤からは、サンアントニオのサウスウエスト・チャンピオンシップ・レスリングに主戦場を移し、後継団体のテキサス・オールスター・レスリングでも活動しました。ヒールのポジションに転じて、若手時代のショーン・マイケルズとも対戦。1986年1月27日には、怪奇派マグニフィセント・ズールとの異色コンビで、マイケルズ&ポール・ダイヤモンドのアメリカン・フォースからTSWAテキサス・タッグ王座を奪取しました。シングルでは、同年4月18日にオースチン・アイドルを破り、同団体認定のUSAヘビー級王座を獲得しました。
1986年下期はヒールとしてダラスのWCCW（WCWA）に復帰し、12月1日にブライアン・アディアスと組んでディンゴ・ウォリアー&ランス・フォン・エリックからWCWA世界タッグ王座を奪取しました。
1988年からは古巣のPNWに戻り、パシフィック・ノースウエストTV王座を度々獲得。タッグではリッキー・サンタナを相棒にラテン・コネクション（The Latin Connection）なるタッグチームを結成し、1990年8月25日にスコット・ノートン&スティーブ・ドールを破り、パシフィック・ノースウエスト・タッグ王座を獲得しました。これが最後のタイトル戴冠となりましたが、同王座はマドリルがデビュー後に初めて獲得したタイトルでもあります（1973年7月2日、パートナーはブルーザー・ブロディ刺殺事件で知られるマニー・クルーズことホセ・ゴンザレス）。
ザ・クルシフィックス（The Crucifix）
フライング・クロス・ボディ
ドロップキック
アブドミナル・ストレッチ
NWA世界ジュニアヘビー級王座：1回
NWAパシフィック・ノースウエストTV王座：1回
NWAパシフィック・ノースウエスト・タッグ王座：2回
NWAカナディアン・タッグ王座（バンクーバー版）：2回
NWAテキサス・ヘビー級王座：5回
NWAテキサス・タッグ王座：3回
NWAアメリカン・タッグ王座：2回
NWA世界タッグ王座（東テキサス版）：2回
WCCW TV王座：1回
WCWA世界タッグ王座：1回
NWA世界タッグ王座（サンフランシスコ版）：1回
NWAアメリカス・ヘビー王座：1回
NWAアメリカス・タッグ王座：5回
NWA世界タッグ王座（ロサンゼルス版）：1回
SCW TV王座：1回
TASW USAヘビー級王座：1回
* TSWA テキサス・タッグ王座：3回
デビューから初期の活躍
1970年、マドリルはパシフィック・ノースウエスト・レスリング（PNW）にて、レオ・マドリル（Leo Madril）のリングネームでデビューしました。スペインのマドリード出身というギミックで、PNWと提携していたカナダ・バンクーバーのNWAオールスター・レスリングにも進出。1974年1月には、フラッシュ・ゴードンことジョージ・ゴーディエンコとタッグを組み、カナディアン・タッグ王座を獲得しました。その後も、ジン・キニスキーやガイ・ミッチェルといった強豪チームとタイトルを争いました。
テキサスでの活躍
リングネームを本名のアル・マドリル（Al Madril）に変更後、1975年からはフリッツ・フォン・エリックが主宰するテキサス州ダラスのNWAビッグタイム・レスリング（後のWCCW）に参戦。ジョン・トロスを相手に、テキサス・ヘビー級王座を巡る激しい抗争を展開しました。ホセ・ロザリオとのメキシコ系コンビでも活躍し、1975年8月には空位となっていたテキサス・タッグ王座を獲得。1976年にスタン・ハンセンとキラー・ブルックスに敗れるまで、タイトルを保持しました。同年7月には、全日本プロレスに初来日を果たしています。
タイトル奪取と日本での活躍
1977年、マドリルはサンフランシスコ地区でペッパー・ゴメスとタッグを結成し、6月15日にボブ・ループ&アレックス・スミルノフからサンフランシスコ版のNWA世界タッグ王座を奪取しました。ダラス地区ではホセ・ロザリオとのタッグを継続し、1978年2月にはキャプテンUSA&ブル・ラモスの巨漢コンビを破り、テキサス・タッグ王座に返り咲きました。
1978年4月、全日本プロレスに再来日。5月11日の大阪大会では、当時ネルソン・ロイヤルが保持していたNWA世界ジュニアヘビー級王座に挑戦しました。この時は敗退しましたが、帰国後の7月25日にヒューストンでロイヤルを破り、念願のタイトル奪取に成功しました。同年はサンアントニオ地区で、タリー・ブランチャードを破りTV王座も獲得しています。
1980年代の活動
1979年から1980年にかけては、ロサンゼルスのNWAハリウッド・レスリングで活動。1979年6月15日にレロイ・ブラウンからアメリカス・ヘビー級王座を奪取しました。タッグではチャボ・ゲレロやトム・プリチャードをパートナーに、アレン・コージ&ビクター・リベラ、オックス・ベーカー&ジ・エンフォーサーなどのチームを相手にアメリカス・タッグ王座を争いました。
1981年にはダラスに戻り、キラー・ブルックスを下して5度目のテキサス・ヘビー級王座戴冠を果たしました。1982年4月にはケリー・フォン・エリックと組み、バグジー・マグロー&ワイルド・ビル・アーウィンから東テキサス版のNWA世界タッグ王座を奪取し、同タイトルの最後の王者チームとなりました。1983年には久々にPNWに登場し、ダイナマイト・キッドとも対戦しています。
後期キャリア
1980年代中盤からは、サンアントニオのサウスウエスト・チャンピオンシップ・レスリングに主戦場を移し、後継団体のテキサス・オールスター・レスリングでも活動しました。ヒールのポジションに転じて、若手時代のショーン・マイケルズとも対戦。1986年1月27日には、怪奇派マグニフィセント・ズールとの異色コンビで、マイケルズ&ポール・ダイヤモンドのアメリカン・フォースからTSWAテキサス・タッグ王座を奪取しました。シングルでは、同年4月18日にオースチン・アイドルを破り、同団体認定のUSAヘビー級王座を獲得しました。
1986年下期はヒールとしてダラスのWCCW（WCWA）に復帰し、12月1日にブライアン・アディアスと組んでディンゴ・ウォリアー&ランス・フォン・エリックからWCWA世界タッグ王座を奪取しました。
1988年からは古巣のPNWに戻り、パシフィック・ノースウエストTV王座を度々獲得。タッグではリッキー・サンタナを相棒にラテン・コネクション（The Latin Connection）なるタッグチームを結成し、1990年8月25日にスコット・ノートン&スティーブ・ドールを破り、パシフィック・ノースウエスト・タッグ王座を獲得しました。これが最後のタイトル戴冠となりましたが、同王座はマドリルがデビュー後に初めて獲得したタイトルでもあります（1973年7月2日、パートナーはブルーザー・ブロディ刺殺事件で知られるマニー・クルーズことホセ・ゴンザレス）。
得意技
ザ・クルシフィックス（The Crucifix）
フライング・クロス・ボディ
ドロップキック
アブドミナル・ストレッチ
獲得タイトル
NWA世界ジュニアヘビー級王座：1回
NWAパシフィック・ノースウエストTV王座：1回
NWAパシフィック・ノースウエスト・タッグ王座：2回
NWAカナディアン・タッグ王座（バンクーバー版）：2回
NWAテキサス・ヘビー級王座：5回
NWAテキサス・タッグ王座：3回
NWAアメリカン・タッグ王座：2回
NWA世界タッグ王座（東テキサス版）：2回
WCCW TV王座：1回
WCWA世界タッグ王座：1回
NWA世界タッグ王座（サンフランシスコ版）：1回
NWAアメリカス・ヘビー王座：1回
NWAアメリカス・タッグ王座：5回
NWA世界タッグ王座（ロサンゼルス版）：1回
SCW TV王座：1回
TASW USAヘビー級王座：1回
* TSWA テキサス・タッグ王座：3回
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