アレハンドロ・マルドナド・アギーレ

アレハンドロ・マルドナド・アギーレ：グアテマラの政治家、法学者

アレハンドロ・マルドナド・アギーレ（Alejandro Maldonado Aguirre、1936年1月6日 - ）は、グアテマラの著名な法学者であり、政治家です。彼は、オットー・ペレス・モリーナ大統領が汚職問題で辞任した後、2015年9月から2016年1月までの残りの任期において、グアテマラの大統領代行を務めました。

経歴

グアテマラシティで生まれたマルドナドは、サンカルロス大学で法学の学位を取得しました。彼は学者としての活動と政治家としての活動を並行して行い、グアテマラの軍事政権時代から非常に長いキャリアを積んでいます。

学者として

マルドナドは30年以上にわたり、国際政治、社会学、憲法理論などをサンカルロス大学、[ラファエル・ランディバル大学]、フランシスコ・マロキン大学(UFM)で教鞭をとりました。彼の学術的な貢献は、グアテマラの法学および政治学の発展に大きく寄与しています。

政治家として

マルドナドは、反共右派の国民解放運動(MLN)の党員として政治活動を開始しました。革命党のフリオ・セサル・メンデス・モンテネグロが大統領であった時代には、反対派の議員として活動しました。その後、カルロス・アラナ・オソリオ大統領の時代には教育相を務め、キエル・エウヘニオ・ラウヘルド・ガルシアとロメオ・ルカス・ガルシアが大統領の時代には、ニューヨークおよびジュネーブの国連大使を務めました。

1980年には、右派の国民刷新党(PNR)を組織しました。1982年3月の選挙では、国民刷新党と中道のビニシオ・セレソのキリスト教民主党(DCG)の連合(UNO)による大統領候補として出馬しましたが、3位に終わりました。しかし、この選挙はエフライン・リオス・モントのクーデターによって無効とされました。

翌年、オスカル・ウンベルト・メヒア・ビクトレスによるクーデターが再び起こり、リオス・モント政権が倒されました。1984年に制憲会議が開かれると、マルドナドも議員の一人として参加し、新たな民主化憲法の制定に貢献しました。1985年11月に行われた大統領選挙では、セレソが当選しましたが、マルドナドも立候補したものの、泡沫候補として終わりました。セレソ政権下では、憲法裁判所判事を務めました。

1990年11月の選挙では、国民刷新党は0.7%の得票率に終わり、党としての存続が不可能になりました。ホルヘ・セラノ・エリアスが大統領に当選すると、マルドナドは在メキシコ大使を務めました。ラミロ・デ・レオン・カルピオ大統領の下では外相を、アルバロ・アルス大統領の下では再び憲法裁判所判事を務めました。アルフォンソ・ポルティージョ大統領時代には、アルス前大統領が新たに作った統一党(PU)に参加し、2003年の選挙で統一党からマルドナドを含む7人がグアテマラ議会に議席を持ちました。2005年から翌年にかけては、議会の副議長を務め、2006年からは3度目の憲法裁判所判事を務め、アルバロ・コロンおよびオットー・ペレス・モリーナ大統領の時代にも継続してその地位にありました。

2015年4月、税関の汚職組織「ラ・リネア」にペレス政権が関与していたことが発覚し、5月には副大統領のロクサーナ・バルデッティが辞職しました。マルドナドはその後任として副大統領に選出され、同年9月には大統領本人が辞職・逮捕されたため、憲法の規定に従って、残りの任期にあたる翌年1月までの5か月間、大統領代行を務めることとなりました。当時79歳という高齢での大統領代行就任でした。同月に行われた選挙では、元コメディアンのジミー・モラレスが次期大統領に選出されました。

著書

マルドナドは、以下の著作を著しています。

『犯罪の力学』(La dinámica del delito, 1965)
『犯罪と芸術』(El delito y el arte, 1994)
『グアテマラの憲法』(Las constituciones de Guatemala, 1984)
『目撃者の中の目撃者』(Testigo de los testigos, 2004) - 自伝


アレハンドロ・マルドナド・アギーレは、グアテマラの政治と法学において重要な役割を果たした人物として、記憶されるでしょう。

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