ナミビア軍

ナミビア国防軍（NDF）

ナミビア国防軍（Namibian Defence Force, NDF）は、アフリカ南西部に位置するナミビア共和国の軍隊です。1990年の独立に伴い、長年対立していた二つの組織が統合される形で誕生しました。

概要

NDFは、陸軍、海軍、空軍の三軍で構成されています。特筆すべき点として、首都ウィントフークに建設予定だった国防軍新本部は、北朝鮮の万寿台海外開発会社が建設を請け負っていましたが、国際的な制裁の影響により、2017年時点で建設工事が中断しています。

兵力は陸軍が約9,000名、海軍が約200名であり、他に準軍事組織として警察や国境警備隊が約6,000名存在します。

データ

軍事予算: 2億4,800万ドル（2007年）

歴史

NDFの起源は、SWAPO（南西アフリカ人民機構）の軍事部門であるナミビア人民解放軍（PLAN）と、アパルトヘイト時代の南アフリカ共和国の傀儡政権下にあった南西アフリカ郷土防衛軍（SWATF）という、23年間敵対関係にあった二つの組織に遡ります。1990年の独立時に両軍が統合され、ナミビア国防軍が成立しました。その後、1994年に空軍が、2004年には海軍がそれぞれ分離・設立されています。

ナミビア陸軍

陸軍は以下の編成となっています。

歩兵大隊×6
対戦車連隊×1
砲兵連隊×1
偵察中隊×1
特殊部隊×1
大統領警護大隊×1
防空連隊×1

保有装備

陸軍は様々な火器、戦車、装甲車、火砲などを保有しています。

小火器: AK47、AK74、56式自動歩槍、FN MAG、ブローニングM2重機関銃、RPG-7、マカロフ PM、スタームルガーP85、Cz75、9M133対戦車ミサイル
戦車・装甲車: T-54/55×20、T-34×4、92式装輪装甲車×21、BRDM-2×12、BTR-60×10、BTR-152×20、キャスパー装甲兵員輸送車×20、Wolf Turbo 2×30
火砲: ZIS-2×6、ZIS-3×12、G2×24、QF 25ポンド砲×8、BM-21×5、B-10
対空兵器: SA-7×74、ZPU-4×50、ZU-23-2×15

ナミビア海軍

[海軍]]の所属艦艇については、[ナミビア海軍艦艇一覧を参照してください。

海軍基地はウォルビスベイに存在します。

保有機体

F406×1

ナミビア海兵隊

海兵隊は、以下の歩兵部隊の他に、作戦補助部隊、憲兵隊、音楽隊を保有しています。

緊急対応部隊
水陸両用コマンド（特殊部隊）
ボート部隊
潜水部隊

保有火器

AK47
AKM
AK74
ベクターR5（民間用モデル）
RPG7
Cz75
マカロフPM
ルガーT95
M4カービン

ナミビア空軍

保有機体

F-7NM×6
FT-7NG×2
K-8×12
FTB-337G×5
An-26×2
Y-12×2
リアジェット36×1
ファルコン900×1
Mi-25×2
Mi-17×2
Z-9×1
SA-319×2
HAL チーター×1
HAL チェタク×2

準軍事組織

特殊野戦部隊 (Special Field Force)

ナミビア警察の準軍事組織であり、国境警備や暴徒鎮圧を任務としています。カプリビ回廊の独立紛争（カプリビ紛争）にも投入され、その際、民間人への攻撃を行ったとして人権団体から抗議を受けています。南アフリカ統治下に存在した南西アフリカ警察対不正規戦部隊（通称：KOEVOET）の後継部隊です。

特殊予備部隊 (Special Reserve Force)

ナミビア警察の特殊部隊であり、SWATのような突入・救出作戦などを担当しています。南アフリカの警察特殊タスクフォースやイギリスのSASを原型としています。

関連項目

ナミビア
各国の軍隊の一覧

参考文献

* International Institute for Strategic Studies (IISS), The Military Balance 2008

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