バリアント・ブラザーズ

ザ・バリアント・ブラザーズ：70年代プロレス界を席巻した伝説のタッグチーム

ザ・バリアント・ブラザーズは、1970年代のプロレス界で一世を風靡した人気タッグチームです。実際には血縁関係はありませんでしたが、「兄弟」というギミックで、金髪をなびかせ、華麗なショーマンシップと激しいファイトスタイルを武器に、WWWF（現WWE）を中心に活躍しました。

チームメンバー：3人の大型ファイター

チームを構成した3人のレスラーは、いずれも身長190cm、体重120kg級の大型ファイターで、シングルプレイヤーとしても確かな実績を残しています。

ハンサム・ジミー・バリアント: チームの長兄格的存在。解散後はベビーフェイス（正義のヒーロー）に転向し、特に南部地区で絶大な人気を誇りました。
ラシャス・ジョニー・バリアント: 後にWWFでマネージャーに転身し、グレッグ・バレンタインやブルータス・ビーフケーキなど、数々のスター選手をサポートしました。
ジェントルマン・ジェリー・バリアント: カナダ出身のガイ・ミッチェルのリングネーム。ジミーの病気欠場中に、チームに加入。実力派レスラーとしてチームを支えました。

輝かしい戦績：数々のタイトル獲得

1973年11月、ジミーとジョニーを中心に結成されたバリアント・ブラザーズは、WWA、WWWF、NWAなど、北米各地のプロレス団体を転戦しながら数々のタイトルを獲得しました。

WWA世界タッグ王座: インディアナポリスのWWAにて、ブルーノ・サンマルチノ＆ディック・ザ・ブルーザーから王座を奪取。その後も幾度となく王座に就きました。
WWWF世界タッグ王座: 1974年5月、ペンシルベニア州ハンブルクにて、ディーン・ホー＆トニー・ガレアを破り、王座を獲得。ペドロ・モラレス、チーフ・ジェイ・ストロンボー、ゴリラ・モンスーン、ヘイスタック・カルホーンなど、錚々たるメンバーを相手に、1年間保持しました。
NWA世界タッグ王座: サンフランシスコにて、ロイヤル・カンガルーズから王座を奪取。
NWAジョージア・タッグ王座: ジョージアにて、ホー＆ケン・マンテルから王座を奪取。
NWA USタッグ王座: フロリダにて、地元のタッグチームを破り、王座を獲得。

さらに、全日本プロレスにも来日し、ジャイアント馬場＆ジャンボ鶴田、グレート小鹿＆大熊元司らと激闘を繰り広げました。AWA世界タッグ王座にも幾度となく挑戦するなど、北米プロレス界の主要団体で活躍しました。

1978年末、ジミーの病気によりジェリーが加入。新生バリアント・ブラザーズはWWFにてトニー・ガレア＆ラリー・ズビスコを破り、WWFタッグ王座を獲得。ボブ・バックランドやアンドレ・ザ・ジャイアントとの抗争アングルも展開しました。

1979年、WWFを離れてユニットを解散しましたが、ジョニーとジェリーのコンビはその後も各地で活躍。1982年には一時的に再結成し、インディー団体でタッグ戦を繰り広げました。

永遠のレジェンド：WWF殿堂入り

1996年、ジミーとジョニーはWWF殿堂入りを果たし、70年代プロレス界に燦然と輝く功績を称えられました。彼らの活躍は、多くのプロレスファンに感動と興奮を与え続け、今もなお語り継がれる伝説となっています。

その他

バリアント・ブラザーズは、ミネソタ・レッキング・クルーやハリウッド・ブロンズといった、他の名タッグチームとしのぎを削り、プロレス史に大きな足跡を残しました。彼らの活躍は、今もなお多くのプロレスファンに語り継がれています。

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