ジョニー・バリアント

ジョニー・バリアント：悪役レスラーからカリスマ・マネージャーへ至る波乱万丈の人生

ジョニー・バリアント(本名：トーマス・サリバン、1946年11月25日 - 2018年4月4日)は、アメリカ合衆国ペンシルバニア州ピッツバーグ出身のプロレスラーにして、類まれな才能を持つプレイング・マネージャーでした。悪役レスラーとして名を馳せ、数々の団体で活躍、特にタッグチーム『バリアント・ブラザーズ』での活躍は多くのプロレスファンの記憶に深く刻まれています。

プロレスラーとしてのキャリア：華麗なるデビューからタッグチームでの成功へ

1967年、デトロイトの団体でプロレスラーデビュー。ファビュラス・カンガルーズのアル・コステロやブルーノ・サンマルチノといった名レスラーに師事し、リングネーム「ジョン・L・サリバン」としてキャリアをスタートさせました。当初はベビーフェイスとして活躍し、キラー・コワルスキーやケンタッキー・ブッチャーといったベテランヒールと幾多の試合を繰り広げました。サンマルチノのパートナーとして活躍した時期もあり、着実に経験を積んでいきました。

1969年には初来日を果たし、日本プロレスのリングに上がります。その後、1973年には新[[日本プロレス]]に参戦し、アントニオ猪木とも対戦を果たしました。この頃にはキャリアも充実し、外国人レスラーとして重要な役割を担うようになっていました。

1973年、兄貴分であるジミー・バリアントとタッグチーム『バリアント・ブラザーズ』を結成。金髪の悪役レスラーとして人気を博し、WWA世界タッグ王座、WWWF世界タッグ王座など数々のタイトルを獲得しました。1976年には全[[日本プロレス]]に参戦し、ジャイアント馬場＆ジャンボ鶴田組、グレート小鹿＆大熊元司組といった強豪タッグと激闘を繰り広げました。

ジミーの病気による欠場後も、ガイ・ミッチェルを新たに迎え入れ、『バリアント・ブラザーズ』として活動を継続。WWFタッグ王座に返り咲き、再び成功を収めます。ジミーが復帰した後はトリオとして活動し、北東部一帯を席巻しました。1980年には、再び全[[日本プロレス]]に参戦し、アジアタッグ王座に挑戦しています。

チーム解散後はシングルプレイヤーとして活躍。WWA世界ヘビー級王座を獲得するなど、その実力は折り紙付きでした。AWAではベビーフェイスに転向し、ハルク・ホーガンのマネージャーを務めた時期もありました。その後、ヒールに転向し、インディー団体で活躍を続けました。

カリスマ・マネージャーとしての成功：マイクパフォーマンスで観客を魅了

1984年、WWFと再契約。卓越したマイクパフォーマンスの才能を買われ、ブルータス・ビーフケーキのマネージャーに就任。その後も、グレッグ・バレンタイン、ディノ・ブラボーなど数々のレスラーをマネージメントし、彼らの成功を支えました。特に、ビーフケーキとのタッグチーム『ドリーム・チーム』は大きな成功を収め、WWF世界タッグ王座を獲得しています。

ヒール・カラー・コメンテーターとしても活躍し、ジェシー・ベンチュラやボビー・ヒーナンに先駆けてその才能を発揮しました。AWAではデストラクション・クルーのマネージャーとしてAWA世界タッグ王座を獲得しています。1996年にはジミー・バリアントと共にWWF殿堂入りを果たしました。

レスラー人生の集大成と悲劇的な最期

数々のタイトル獲得、そして人気マネージャーとしての活躍など、ジョニー・バリアントはプロレス界に大きな足跡を残しました。その卓越したレスリング技術と、観客を魅了するマイクパフォーマンスは、多くのプロレスファンに強い印象を与えました。しかし、2018年4月4日、交通事故により71歳で急逝。彼の死は、多くのプロレスファンに大きな悲しみを与えました。

彼の功績は、多くのレスラーやファンによって語り継がれ、プロレス界の歴史に永遠に刻み込まれることでしょう。

得意技

エルボー・ドロップ
エルボー・バット
パイルドライバー

獲得タイトル

WWA世界ヘビー級王座（インディアナポリス版）：2回
WWA世界タッグ王座（インディアナポリス版）：3回 (w/ ジミー・バリアント)
NWA世界タッグ王座（サンフランシスコ版）：1回 (w/ ジミー・バリアント)
NWAジョージア・タッグ王座：1回 (w/ ジミー・バリアント)
NWA USタッグ王座（フロリダ版）：1回 (w/ ジミー・バリアント)
WWWF世界タッグ王座 / WWFタッグ王座：2回 (w/ ジミー・バリアント、ジェリー・バリアント)
WWF Hall of Fame：1996年度（ジミーとのバリアント・ブラザーズで殿堂入り）

マネージャー担当選手

ハルク・ホーガン (AWA時代)
ブルータス・ビーフケーキ
ザ・スポイラー
グレッグ・バレンタイン
ディノ・ブラボー
デモリッション (結成初期)
ウェイン・ブルーム
マイク・イーノス
* トム・ブランディ

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