ボビー・ウィットロック
ボビー・ウィットロック（本名：ロバート・スタンリー・ウィットロック）は、1948年3月18日生まれ、アメリカ合衆国出身のミュージシャン、作曲家です。特に、エリック・クラプトンと共に結成したブルースロックバンド、デレク・アンド・ザ・ドミノスのメンバーとしてその名を知られています。
彼の音楽の道は、サム＆デイヴやブッカー・T＆ザ・MG'sといったメンフィス・ソウル界の著名なグループとの関わりから始まりました。メンフィスで育ったウィットロックは、まだ10代の頃にスタックス・スタジオに足繁く通い、ブッカー・T・ジョーンズの演奏を間近で観察することでハモンドオルガンの技術を磨きました。アルバート・キングやザ・ステイプル・シンガーズといったスタックス・レコードゆかりのアーティストたちと親交を深め、同レーベル初の白人契約アーティストの一人となりました。初期の録音参加としては、1967年のサム＆デイヴのシングル「I Thank You」での手拍子などが挙げられます。
1965年から1968年にかけ、ウィットロックはメンフィスの音楽シーンで活動し、地元のバンドでオルガンを担当した後、自身のバンド「カウンツ」を結成しました。当時のメンフィスについて、彼は後に自伝で「音楽、特にソウルミュージックにとって素晴らしい時代であり街だった」と振り返っています。ルーズで生きたR&Bが街中に溢れていたと述べています。スタックスの著名なミュージシャンたちが彼のポップアルバム制作を計画していた矢先、デラニー＆ボニー・ブラムレットと出会います。クラブで演奏していた彼らに誘われ、ロサンゼルスで結成される彼らのソウルレヴューバンドに参加するため、メンフィスを離れることになります。
1968年にデラニー＆ボニー＆フレンズに加わったウィットロックは、彼らのアルバム『ホーム』や『オリジナル・デラニー＆ボニー』にボーカルとキーボードで参加しました。このバンドのツアーメンバーには、ベーシストのカール・レイドルやドラマーのジム・ケルトナー、ジム・ゴードンといった、後に彼が長く音楽活動を共にする面々がいました。1969年夏のアメリカツアー中には、ブラインド・フェイスのサポートを務め、この時期にリードギタリストとしてエリック・クラプトンがバンドに加わります。クラプトンは後にウィットロックを「これまで見た中で最もエネルギッシュなサイドマン」と称賛しています。同年秋にはクラプトンの招きでバンドと共にイギリスへ渡り、ヨーロッパツアーを行いました。
ロンドンに到着したことでバンド内の力学が変化したとウィットロックは自伝で語っています。また、ロンドンではジョージ・ハリスンが共同プロデュースし、アップル・レコードからリリースされたドリス・トロイのソロアルバム制作にも参加しました。ハリスンはデラニー＆ボニーを支持しており、ツアーにも参加しています。さらに、デラニー＆ボニー＆フレンズのメンバーはクラプトンに誘われ、1969年12月にはジョン・レノンとオノ・ヨーコのプラスティック・オノ・バンドの一員としてチャリティコンサートに出演するという貴重な経験もしました。
1970年初頭、デラニー＆ボニー＆フレンズはクラプトンのソロアルバム『エリック・クラプトン・ソロ』のバックを務め、アメリカツアーも行いました。しかし、報酬を巡るデラニーとの意見の不一致から、一部メンバーが脱退します。ウィットロックは同年4月までバンドに留まり、『デラニーよりボニーへ』のセッションに参加した後、スティーヴ・クロッパーのアドバイスを受けてイギリスに戻り、クラプトンの自宅に滞在しました。
1970年、ウィットロックとクラプトンが新しいバンドの構想を練る中で、P.P.アーノルドのセッションでカール・レイドルとジム・ゴードンと再会します。その後、彼らはジョージ・ハリスンの画期的なソロアルバム『オール・シングス・マスト・パス』のセッションに参加しました。ウィットロックはこの経験を「あらゆる点で壮観」と表現しています。数多くのミュージシャンが参加したセッションの中で、ウィットロックはオルガンだけでなく、ハリスンの「ビウェア・オブ・ダークネス」の録音で初めてスタジオでピアノを演奏しました。
『オール・シングス・マスト・パス』のセッションが進む中、1970年6月にクラプトン、ウィットロック、レイドル、ゴードンの4人はデレク・アンド・ザ・ドミノスを結成します。彼らの最初のリリースは、主にウィットロックが書きフィル・スペクターがプロデュースしたシングル「テル・ザ・トゥルース」でした。夏にはイギリスで小規模なツアーを行い、またドクター・ジョンのアルバム『ザ・サン、ムーン&ハーブス』のセッションにも参加しました。
スペクターのプロデュースに不満を感じたバンドは、マイアミのクライテリア・スタジオへ向かい、プロデューサーのトム・ダウドと組みます。9月から行われたセッションは、ロック史に残る二枚組アルバム『いとしのレイラ』として結実しました。このアルバムには、「テル・ザ・トゥルース」の再録のほか、「エニイデイ」「恋は悲しきもの」「キープ・オン・グロウイング」「庭の木」など、ウィットロックが作曲または共同で書いた楽曲が5曲収録されました。「キープ・オン・グロウイング」と「庭の木」ではリードボーカルを務め、他の曲ではクラプトンとソウルフルな掛け合いを披露しています。クラプトンのパティ・ボイドへの想いがこのアルバムのインスピレーションの一つである傍ら、ウィットロックはボイドの妹ポーラと関係を持っており、当時の状況を「その真ん中にいた」と表現しています。また、ハリスンとクラプトンの楽曲に見られる「サブリミナルメッセージ」についても言及しています。
アルバムのプロモーションとして行われた1970年後半のアメリカツアーにもかかわらず、『いとしのレイラ』の初期セールスは振るわず、イギリスではチャートインもしませんでした。クラプトンの失恋、メンバー間の薬物使用、そして特にジム・ゴードンとの対立などが重なり、バンドは1971年5月に解散へと至ります。
ドミノス解散後、ウィットロックはソロ活動を開始します。1971年にはロンドンのオリンピック・スタジオで、アンディ・ジョーンズとの共同プロデュースによる初のソロアルバム『ボビー・ウィットロック』を録音しました。このアルバムにはドミノスのメンバー全員に加え、デラニー＆ボニー時代の仲間やハリスン、ケルトナーらも参加しています。US Billboard 200で最高140位を記録し、ビルボード誌から高く評価されました。
1972年11月にはセカンドアルバム『ロウ・ヴェルヴェット』をリリース。クラプトンやゴードンが一部参加したものの、リック・ヴィトーなどの新しいミュージシャンが中心となりました。ジミー・ミラーとの共同プロデュースで制作されたこのアルバムの繋がりで、ウィットロックはローリング・ストーンズの『メイン・ストリートのならず者』にクレジットなしで参加しています。この頃、『いとしのレイラ』が『エリック・クラプトンの歴史』からのシングルカットを機に遅れて大ヒットし、デレク・アンド・ザ・ドミノスは再評価され、商業的な成功を収めます。ライブアルバム『イン・コンサート』も1973年にリリースされ好評でした。『ロウ・ヴェルヴェット』はBillboard 200で最高190位を記録しましたが、これがウィットロックにとってチャートインした最後のアルバムとなりました。クラプトンの復帰を試みるも叶わず、彼は数年後にアメリカへと戻ります。
ソロ第3作『ワン・オブ・ア・カインド』は1975年に、第4作『Rock Your Sox Off』は1976年に発表されました。その後、彼は音楽業界から一旦身を引き、その理由について「対処すべき自分自身の問題があった」「当時の音楽に何も起こっていなかった」ため、引退は難しくなかったと語っています。1980年代から90年代にかけては、ミシシッピの農場で家族と共に過ごし、時折セッションワークを行ったり、テレビ番組に出演したりしました。この期間の音源としては、1983年のマギー・ベルとのデュエット曲があります。
1999年、ウィットロックはアルバム『It's About Time』で音楽活動を再開しました。この作品には、スティーヴ・クロッパーやジム・ホーンといった旧知のミュージシャンが協力しています。オールミュージックは、このアルバムを彼のキャリアの中でも特に興味深い作品の一つと評価しました。2000年にはBBCの番組でクラプトンと再会し共演。翌年にはバディ・ガイのアルバムでピアノを演奏しています。
2003年には、妻であるココ・カーメルと共にデレク・アンド・ザ・ドミノスの楽曲を再演したライブアルバム『Other Assorted Love Songs』をリリース。ジョージ・ハリスンの「オール・シングス・マスト・パス」のカバーも収録されています。音楽評論家はこのアルバムを高く評価し、アコースティックな編成での演奏とウィットロックの歌唱が、オリジナル曲の素晴らしさを際立たせていると賞賛しました。
2006年からはオースティンを拠点に夫婦での音楽活動を展開します。デヴィッド・グリソムやブラネン・テンプル、さらにはウィリー・ネルソンといったミュージシャンたちの協力を得て、『Lovers』（2008年）やライブ盤『Metamorphosis』（2010年）といったアルバムを制作・発表しました。『Lovers』には、クラプトンと書き始めた未完成の楽曲を完成させた「Dear Veronica」や、「レイラ」の再録バージョンが含まれています。また、1990年代の未発表曲をまとめた『Vintage』（2009年）、クロッパーやケルトナーらが参加したソロアルバム『My Time』（2009年）など、精力的に作品を発表しています。妻との共作はその後も続き、『Esoteric』（2012年）やライブ盤『Carnival: Live in Austin』（2013年）などがリリースされました。2013年のライブ盤リリース時には、夫婦でインタビューに応じ、デレク・アンド・ザ・ドミノスの結成秘話やクラプトンとの作曲、ハリスンとのセッションなどについて語っています。
2010年には、音楽史家マーク・ロバーティによるウィットロックの自叙伝『Bobby Whitlock: A Rock 'n' Roll Autobiography』が出版され、エリック・クラプトンが序文を寄稿しました。また、彼の初期ソロアルバム2作はリマスターされ、『Where There's a Will, There's a Way: The ABC-Dunhill Recordings』として2013年に再リリースされています。現在もオースティンを拠点に活動を続けています。
彼の音楽の道は、サム＆デイヴやブッカー・T＆ザ・MG'sといったメンフィス・ソウル界の著名なグループとの関わりから始まりました。メンフィスで育ったウィットロックは、まだ10代の頃にスタックス・スタジオに足繁く通い、ブッカー・T・ジョーンズの演奏を間近で観察することでハモンドオルガンの技術を磨きました。アルバート・キングやザ・ステイプル・シンガーズといったスタックス・レコードゆかりのアーティストたちと親交を深め、同レーベル初の白人契約アーティストの一人となりました。初期の録音参加としては、1967年のサム＆デイヴのシングル「I Thank You」での手拍子などが挙げられます。
1965年から1968年にかけ、ウィットロックはメンフィスの音楽シーンで活動し、地元のバンドでオルガンを担当した後、自身のバンド「カウンツ」を結成しました。当時のメンフィスについて、彼は後に自伝で「音楽、特にソウルミュージックにとって素晴らしい時代であり街だった」と振り返っています。ルーズで生きたR&Bが街中に溢れていたと述べています。スタックスの著名なミュージシャンたちが彼のポップアルバム制作を計画していた矢先、デラニー＆ボニー・ブラムレットと出会います。クラブで演奏していた彼らに誘われ、ロサンゼルスで結成される彼らのソウルレヴューバンドに参加するため、メンフィスを離れることになります。
1968年にデラニー＆ボニー＆フレンズに加わったウィットロックは、彼らのアルバム『ホーム』や『オリジナル・デラニー＆ボニー』にボーカルとキーボードで参加しました。このバンドのツアーメンバーには、ベーシストのカール・レイドルやドラマーのジム・ケルトナー、ジム・ゴードンといった、後に彼が長く音楽活動を共にする面々がいました。1969年夏のアメリカツアー中には、ブラインド・フェイスのサポートを務め、この時期にリードギタリストとしてエリック・クラプトンがバンドに加わります。クラプトンは後にウィットロックを「これまで見た中で最もエネルギッシュなサイドマン」と称賛しています。同年秋にはクラプトンの招きでバンドと共にイギリスへ渡り、ヨーロッパツアーを行いました。
ロンドンに到着したことでバンド内の力学が変化したとウィットロックは自伝で語っています。また、ロンドンではジョージ・ハリスンが共同プロデュースし、アップル・レコードからリリースされたドリス・トロイのソロアルバム制作にも参加しました。ハリスンはデラニー＆ボニーを支持しており、ツアーにも参加しています。さらに、デラニー＆ボニー＆フレンズのメンバーはクラプトンに誘われ、1969年12月にはジョン・レノンとオノ・ヨーコのプラスティック・オノ・バンドの一員としてチャリティコンサートに出演するという貴重な経験もしました。
1970年初頭、デラニー＆ボニー＆フレンズはクラプトンのソロアルバム『エリック・クラプトン・ソロ』のバックを務め、アメリカツアーも行いました。しかし、報酬を巡るデラニーとの意見の不一致から、一部メンバーが脱退します。ウィットロックは同年4月までバンドに留まり、『デラニーよりボニーへ』のセッションに参加した後、スティーヴ・クロッパーのアドバイスを受けてイギリスに戻り、クラプトンの自宅に滞在しました。
1970年、ウィットロックとクラプトンが新しいバンドの構想を練る中で、P.P.アーノルドのセッションでカール・レイドルとジム・ゴードンと再会します。その後、彼らはジョージ・ハリスンの画期的なソロアルバム『オール・シングス・マスト・パス』のセッションに参加しました。ウィットロックはこの経験を「あらゆる点で壮観」と表現しています。数多くのミュージシャンが参加したセッションの中で、ウィットロックはオルガンだけでなく、ハリスンの「ビウェア・オブ・ダークネス」の録音で初めてスタジオでピアノを演奏しました。
『オール・シングス・マスト・パス』のセッションが進む中、1970年6月にクラプトン、ウィットロック、レイドル、ゴードンの4人はデレク・アンド・ザ・ドミノスを結成します。彼らの最初のリリースは、主にウィットロックが書きフィル・スペクターがプロデュースしたシングル「テル・ザ・トゥルース」でした。夏にはイギリスで小規模なツアーを行い、またドクター・ジョンのアルバム『ザ・サン、ムーン&ハーブス』のセッションにも参加しました。
スペクターのプロデュースに不満を感じたバンドは、マイアミのクライテリア・スタジオへ向かい、プロデューサーのトム・ダウドと組みます。9月から行われたセッションは、ロック史に残る二枚組アルバム『いとしのレイラ』として結実しました。このアルバムには、「テル・ザ・トゥルース」の再録のほか、「エニイデイ」「恋は悲しきもの」「キープ・オン・グロウイング」「庭の木」など、ウィットロックが作曲または共同で書いた楽曲が5曲収録されました。「キープ・オン・グロウイング」と「庭の木」ではリードボーカルを務め、他の曲ではクラプトンとソウルフルな掛け合いを披露しています。クラプトンのパティ・ボイドへの想いがこのアルバムのインスピレーションの一つである傍ら、ウィットロックはボイドの妹ポーラと関係を持っており、当時の状況を「その真ん中にいた」と表現しています。また、ハリスンとクラプトンの楽曲に見られる「サブリミナルメッセージ」についても言及しています。
アルバムのプロモーションとして行われた1970年後半のアメリカツアーにもかかわらず、『いとしのレイラ』の初期セールスは振るわず、イギリスではチャートインもしませんでした。クラプトンの失恋、メンバー間の薬物使用、そして特にジム・ゴードンとの対立などが重なり、バンドは1971年5月に解散へと至ります。
ドミノス解散後、ウィットロックはソロ活動を開始します。1971年にはロンドンのオリンピック・スタジオで、アンディ・ジョーンズとの共同プロデュースによる初のソロアルバム『ボビー・ウィットロック』を録音しました。このアルバムにはドミノスのメンバー全員に加え、デラニー＆ボニー時代の仲間やハリスン、ケルトナーらも参加しています。US Billboard 200で最高140位を記録し、ビルボード誌から高く評価されました。
1972年11月にはセカンドアルバム『ロウ・ヴェルヴェット』をリリース。クラプトンやゴードンが一部参加したものの、リック・ヴィトーなどの新しいミュージシャンが中心となりました。ジミー・ミラーとの共同プロデュースで制作されたこのアルバムの繋がりで、ウィットロックはローリング・ストーンズの『メイン・ストリートのならず者』にクレジットなしで参加しています。この頃、『いとしのレイラ』が『エリック・クラプトンの歴史』からのシングルカットを機に遅れて大ヒットし、デレク・アンド・ザ・ドミノスは再評価され、商業的な成功を収めます。ライブアルバム『イン・コンサート』も1973年にリリースされ好評でした。『ロウ・ヴェルヴェット』はBillboard 200で最高190位を記録しましたが、これがウィットロックにとってチャートインした最後のアルバムとなりました。クラプトンの復帰を試みるも叶わず、彼は数年後にアメリカへと戻ります。
ソロ第3作『ワン・オブ・ア・カインド』は1975年に、第4作『Rock Your Sox Off』は1976年に発表されました。その後、彼は音楽業界から一旦身を引き、その理由について「対処すべき自分自身の問題があった」「当時の音楽に何も起こっていなかった」ため、引退は難しくなかったと語っています。1980年代から90年代にかけては、ミシシッピの農場で家族と共に過ごし、時折セッションワークを行ったり、テレビ番組に出演したりしました。この期間の音源としては、1983年のマギー・ベルとのデュエット曲があります。
1999年、ウィットロックはアルバム『It's About Time』で音楽活動を再開しました。この作品には、スティーヴ・クロッパーやジム・ホーンといった旧知のミュージシャンが協力しています。オールミュージックは、このアルバムを彼のキャリアの中でも特に興味深い作品の一つと評価しました。2000年にはBBCの番組でクラプトンと再会し共演。翌年にはバディ・ガイのアルバムでピアノを演奏しています。
2003年には、妻であるココ・カーメルと共にデレク・アンド・ザ・ドミノスの楽曲を再演したライブアルバム『Other Assorted Love Songs』をリリース。ジョージ・ハリスンの「オール・シングス・マスト・パス」のカバーも収録されています。音楽評論家はこのアルバムを高く評価し、アコースティックな編成での演奏とウィットロックの歌唱が、オリジナル曲の素晴らしさを際立たせていると賞賛しました。
2006年からはオースティンを拠点に夫婦での音楽活動を展開します。デヴィッド・グリソムやブラネン・テンプル、さらにはウィリー・ネルソンといったミュージシャンたちの協力を得て、『Lovers』（2008年）やライブ盤『Metamorphosis』（2010年）といったアルバムを制作・発表しました。『Lovers』には、クラプトンと書き始めた未完成の楽曲を完成させた「Dear Veronica」や、「レイラ」の再録バージョンが含まれています。また、1990年代の未発表曲をまとめた『Vintage』（2009年）、クロッパーやケルトナーらが参加したソロアルバム『My Time』（2009年）など、精力的に作品を発表しています。妻との共作はその後も続き、『Esoteric』（2012年）やライブ盤『Carnival: Live in Austin』（2013年）などがリリースされました。2013年のライブ盤リリース時には、夫婦でインタビューに応じ、デレク・アンド・ザ・ドミノスの結成秘話やクラプトンとの作曲、ハリスンとのセッションなどについて語っています。
2010年には、音楽史家マーク・ロバーティによるウィットロックの自叙伝『Bobby Whitlock: A Rock 'n' Roll Autobiography』が出版され、エリック・クラプトンが序文を寄稿しました。また、彼の初期ソロアルバム2作はリマスターされ、『Where There's a Will, There's a Way: The ABC-Dunhill Recordings』として2013年に再リリースされています。現在もオースティンを拠点に活動を続けています。
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