ラースタチカとは？意味をやさしく解説

ロシアの高速列車「ラースタチカ」

ラースタチカ（ロシア語: Ласточка）は、ロシア語で「ツバメ」を意味する、ロシア連邦の高速列車に使用されているシーメンス社製の車両です。この列車は、ロシア鉄道がシーメンス社に発注したもので、当初はソチオリンピック期間中の近郊輸送を主な目的として導入されました。その後、ノンストップ運転を行う区間の車両置き換えにも使用され、その活躍の場を広げています。

開発と導入の経緯

2009年、ロシア鉄道はシーメンス社に対し、ロシアの厳しい気候条件に対応可能な高速列車用車両20両を発注しました。シーメンス社は、これに先立ってサプサン（Velaro RUS）をロシア鉄道に納入しており、ラースタチカのデザインはデジロをモデルにしています。

同年12月29日、ロシア鉄道とシーメンス社は、デジロ54両の購入契約に署名しました。この契約金額は4億1000万ユーロにのぼり、これらの列車が「ラースタチカ」と命名されました。最初に製造された38両はドイツで生産され、その後、ロシア国内でもウラル機関車によって生産が行われるようになりました。

多様な電化方式への対応

ラースタチカの大きな特徴の一つは、交流と直流の両方に対応できる交直流電車であることです。ソチ周辺の黒海沿岸地域では直流3kVの電化方式が採用されていますが、山岳路線であるアドレル - クラースナヤ・ポリャーナ間では交流25kV、50Hzが使用されています。ラースタチカはこの両方の電化方式に対応できるため、非常に重宝されています。

運行路線

ラースタチカは、ロシア各地の様々な路線で運行されています。主な路線は以下の通りです。

サンクトペテルブルク発着

サンクトペテルブルク - ノヴゴロド
サンクトペテルブルク - ボロゴエ
サンクトペテルブルク - ペトロザヴォーツク
サンクトペテルブルク - ヴォルホフ
サンクトペテルブルク - ヴィボルグ
サンクトペテルブルク - トスノ - リュバニ

モスクワ発着

モスクワ中央環状線
モスクワ - ニジニ・ノヴゴロド
モスクワ - クルスク
モスクワ - オリョール
モスクワ - スモレンスク
モスクワ - トヴェリ
モスクワ - ゼレノグラード

その他

クラスノダール - アドレル
クラスノダール - ロストフ・ナ・ドヌ
マイコープ - アドレル
ソチ - ソチ国際空港
ソチ - クラースナヤ・ポリャーナ
ソチ - オリンピックパーク
ソチ - ガグラ
トゥアプセ - オリンピックパーク
トゥアプセ - ソチ国際空港
ラザレフスカヤ - ソチ国際空港
ダゴミス - ソチ国際空港
エカテリンブルク - ニジニ・タギル
エカテリンブルク - カメンスク・ウラリスキー
エカテリンブルク - ペルボウラリスク - クジノ

計画中の路線

ラースタチカは、今後も路線拡大が計画されており、以下の路線での運行が予定されています。

ミネラーリヌィエ・ヴォードィ - ソチ
バルナウル - ノヴォシビルスク

ラースタチカ

ロシアの高速列車「ラースタチカ」

開発と導入の経緯

多様な電化方式への対応

運行路線

計画中の路線

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