ワンポン駅

ワンポン駅：タイ南部における鉄道の要衝

ワンポン駅（タイ語: สถานีรถไฟวังก์พง）は、タイ王国中部のプラチュワップキーリーカン県プラーンブリー郡に位置する、タイ国有鉄道南本線の駅です。プラーンブリー郡の人口約8万人の中心部に位置し、市街地が駅の西側に広がっているため、地域住民の生活に密着した駅として重要な役割を担っています。

駅の概要

ワンポン駅は、1日に22本（11往復）の列車が発着します。内訳は、特急2往復、急行4往復、快速3往復、普通2往復となっています。この駅は二等駅に分類され、バンコク方面から発着する優等列車はすべてクルンテープ・アピワット中央駅を発着駅としています。バンコクからの乗車距離は約241.43kmで、特急列車を利用した場合の所要時間は約3時間30分です。

歴史

タイ国有鉄道南本線の建設は、ペッチャブリー駅、ソンクラー駅、カンタン駅の3箇所から開始されました。ワンポン駅は、ペッチャブリー駅側からの工事により1914年6月1日に開業しました。開業当初は終着駅でしたが、同年の11月1日にプラチュワップキーリーカン駅まで延伸したことで中間駅となりました。

南本線の延伸の歴史は以下の通りです。

1903年6月19日：旧トンブリー駅 - ペッチャブリー駅 (150.49 km) 開業
1911年6月9日：ペッチャブリー駅 - チャアム駅 (36.57 km) 開業
1911年11月25日：チャアム駅 - フワヒン駅 (25.93 km) 開業
1914年1月1日：フワヒン駅 - ワンポン駅 (19.86 km) 開業
1914年6月1日：ワンポン駅 - プラチュアップキーリーカン駅 (69.48 km) 開業

駅の構造

ワンポン駅は、単式ホーム1面と島式ホーム1面の計2面3線を有する地上駅です。駅舎はホームに面しており、南本線の複線化事業に伴い、駅舎のリニューアルとプラットホームの高床化が行われました。

駅の構造は以下の通りです。

単式ホーム：1面
島式ホーム：1面
線路：3線

この駅は、利便性の高い立地と十分な発着本数から、地元住民だけでなく、観光客にとっても重要な交通拠点となっています。

参考文献

柿崎一郎　『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』　（京都大学学術出版会、2010年）ISBN 978-4-87698-848-8
渡邉乙弘　『タイ国鉄4000キロの旅』　（文芸社、2013年）ISBN 978-4-286-13041-5

関連項目

タイの鉄道駅一覧
タイ国有鉄道
* タイ国有鉄道南本線

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