五ツ海義男

五ッ海 義男（いつつうみ よしお）

五ッ海 義男は、1922年11月1日に長崎県南松浦郡奈良尾村（現在の新上五島町）で生まれた大相撲力士です。本名は松竹 義雄。彼は出羽海部屋に所属し、最高位は東小結です。

来歴

五ッ海義男は、長崎県の南松浦郡奈良尾村で生まれました。彼の家系には、名横綱の五ツ嶋奈良男が遠い親戚にいたため、その縁で出羽海部屋へ入門しました。1940年1月、彼は本名「松竹」で初土俵を踏みますが、後に五ツ嶋から取った名前「五ッ海義男」に改名しました。

力士としてのキャリアは注目に値します。序ノ口での取り組みで負け越すことはなく、1943年には新十両に昇進、翌年1944年には新入幕を果たしました。この急激な昇進は彼の優れた能力を示しています。

戦績と取り口

五ッ海は小柄な体格にも関わらず、卓越した運動神経を活かし、スピードを重視した相撲スタイルを持っていました。特に、突っ張りから右を差し、素早く掬い投げや下手投げを繰り出す技術は評価されていました。その端正な容姿と合わせて、多くの相撲ファンから人気を集めました。

しかし、彼のキャリアは戦争の影響を受け、興行日数が少なかったため、序盤や中盤の連勝が注目を浴びることはありませんでした。それでも新入幕の場所では八勝二敗と勝ち越し、1945年11月場所では大関の佐賀ノ花勝巳を破るなど、実力を証明しました。

1949年5月場所では11勝4敗という好成績で技能賞を獲得し、次の場所では初めて小結に昇進しました。しかし、体調を崩して内臓疾患にかかったことから、1950年には連続して成績が振るわず、最後の場所で全休し、現役を引退しました。彼がまだ27歳であったため、その早すぎる引退は多くの人々に惜しまれました。

引退後の生活

引退後、五ッ海義男は日本相撲協会には残らず、東京都港区で相撲料理店を経営しました。また、故郷の長崎では下宿屋も運営していました。相撲の世界を離れてからも、彼はさまざまな形で地域に貢献していたのです。

死去

五ッ海義男は2008年8月29日に肺炎により85歳でこの世を去りました。彼の功績は、相撲界に限らず多くの人々の記憶に残ることでしょう。

主な成績・記録

• - 通算成績：125勝104敗30休（勝率.546）
• - 幕内成績：69勝82敗30休（勝率.457）
• - 現役在位：24場所
• - 幕内在位：15場所
• - 三役在位：1場所（小結1場所）
• - 三賞：1回（技能賞：1949年5月場所）

他にも、彼の記録として幕内最多連敗は21連敗を記録しており、これは2016年1月場所現在でも最多記録となっています。五ッ海義男の取り組みには多くの人々の記憶が息づいています。

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