伊集院駅

伊集院駅について

伊集院駅（いじゅういんえき）は、鹿児島県日置市伊集院町徳重に位置する、九州旅客鉄道（JR九州）鹿児島本線の駅です。日置市の代表駅であり、旧伊集院町内では唯一の鉄道駅です。かつては、枕崎駅までを結ぶ鹿児島交通枕崎線（南薩鉄道）が接続しており、地域の交通の要衝として機能していました。

歴史

伊集院駅は、1913年（大正2年）10月11日に鉄道院川内線の一部として開業しました。その後、1914年（大正3年）には南薩鉄道（後の鹿児島交通枕崎線）が開業し、接続駅となりました。1927年（昭和2年）には、八代 - 川内 - 鹿児島駅間が全通し、川内本線から鹿児島本線に改称されました。

1949年（昭和24年）には、南薩鉄道が国鉄線への乗り入れを開始し、利便性が向上しました。同年6月には、昭和天皇の戦後巡幸の際、お召し列車が7分間停車し、駅前で奉迎が行われました。1963年（昭和38年）には、鉄筋平屋建ての駅舎に改築されました。

1978年（昭和53年）から、熊本方面に電留線が新設され、1979年（昭和54年）に利用開始されました。これは、当時の鹿児島運転所の収容能力が限界に近づいていたためでした。

1983年（昭和58年）には、豪雨被害により鹿児島交通枕崎線が全線休止となりましたが、一部区間で営業が再開されました。しかし、1984年（昭和59年）には、貨物取扱が廃止され、同年3月には、伊集院駅 - 日置駅間の復旧が叶わず、鹿児島交通枕崎線が全線廃止となりました。1985年（昭和60年）には、荷物扱いも廃止されています。

1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化により、JR九州が駅を継承しました。1988年（昭和63年）には、みどりの窓口が設置され、利便性が向上しました。

2004年（平成16年）の九州新幹線部分開業に伴うダイヤ改正で、当駅に停車する特急列車が消滅しましたが、2011年（平成23年）には、川内エクスプレスが運行を開始し、再び特急列車が停車するようになりました。

2012年（平成24年）には、ICカードSUGOCAの利用が開始され、2015年（平成27年）には、橋上駅舎が供用を開始し、北口と南口を結ぶ自由通路が設置されました。2023年（令和5年）には、JR九州直営駅となりました。

駅構造

伊集院駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。現在の駅舎は3代目にあたり、橋上駅舎として2015年6月6日に供用を開始しました。駅舎は、北口と南口を結ぶ自由通路で連結されており、両口とホームにはエレベーターが設置されています。また、駅構内にはトイレも設置されています。

駅構内には、甲冑、薩摩焼、薩摩琵琶、日置瓦と日置瓦製の鯱が展示されており、日置市の文化を感じられます。改札前自由通路内などには、デジタルサイネージ観光案内標識が設置され、地域の観光情報を確認できます。

駅構内は、「ひおきPR武将隊」や戦国島津氏関連の装飾が施されており、観光客に楽しんでいただけるよう工夫されています。

JR九州の直営駅であり、みどりの窓口が設置されています。自動券売機が2台、ICカードチャージ機が設置され、SUGOCAの利用が可能です。

かつて存在した留置線は撤去されましたが、一部の架線柱や片渡り線は現在も残っています。旧鹿児島交通枕崎線の線路跡は、かつて駐車場として利用されていましたが、現在は再整備されています。

のりば

基本的に上下線でホームを使い分けますが、折返し列車は異なるホームから発車することがあります。

利用状況

2020年度の1日平均乗車人員は1,997人です。

駅周辺

駅の北口と南口は整備されており、ロータリーや駐車場が設けられています。南口には、交番や観光案内所、島津義弘の銅像が設置されています。また、駅周辺には一宇治城跡や伊集院護国神社、学校などの公共施設があります。

バス路線

駅前には「伊集院」停留所があり、鹿児島交通の路線バスが発着します。

隣の駅

JR九州鹿児島本線では、東[[市来駅]]と薩摩松元駅が隣接しています。

かつて存在した路線

鹿児島交通枕崎線では、上日置駅が隣接していました。

伊集院駅は、地域の歴史と文化を感じられる駅として、多くの人々に利用されています。

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