何顒

何顒について

何顒（か ぎょう、生没年不詳）は、中国の後漢末期に活躍した政治家であり、彼の字は伯求です。荊州南陽郡襄郷県出身の何顒は、党錮の難に関連し、後漢書の党錮列伝に名を残しています。

生い立ちと教育

何顒は若いころに洛陽で学びの機会を得ました。彼はその家柄や才能から、当時の著名な知識人である郭泰や賈彪と深い交友関係を築きました。これによって、後に彼の名は太学に知られることになります。何顒の人柄には義があり、友人の虞偉高が病に倒れた際には、彼の父を討つために自ら行動を起こし、その首を墓前に捧げたという逸話も残っています。

政治活動と党錮の難

後に陳蕃及び李膺が宦官の策略によって殺害された際、何顒もまた宦官に迫害されました。彼は名前を変え、汝南に逃亡しましたが、運良く多くの豪傑たちから歓迎されました。特に袁紹は彼を大いに敬い、彼と共に行動する友人となりました。

この時期、彼は党錮の難を避けるために洛陽を逃れる者たちが多かった中、逆に洛陽へ向かい、囚われていた者たちを救うために奔走しました。その結果、多くの人々が彼のおかげで脱出を果たしたと言われています。

後の昇進と政治的影響

党錮の難が解消されると、何顒は司空府に呼ばれ、三公の会議では彼が推薦されることが常でした。何進が政権を握る中で、彼は智略に富んだ一人として逢紀、荀攸らとともに側近の役割を担いました。

その後、董卓が政権を掌握することで、何顒は圧力によって長史に任命されましたが、病気を理由にその職を受け入れませんでした。また、山東に逃れた袁紹を怒る董卓を宥めるため、太守の地位を与え、彼を懐柔するよう進言しました。

そして、荀爽や王允、鄭泰、荀攸らと共に董卓の排除を企てていましたが、荀爽が急逝した後、何顒もまた別の罪で逮捕され、悔しさに涙しながらその生涯を閉じました。

後世への影響

何顒は曹操を見た際、「漢家將亡，安天下者必此人也」と嘆き、また荀彧を「王佐の器（才）」と評したことで知られています。荀彧はその後尚書令となり、長安に忠実に仕え、叔父の荀爽の遺体と共に、何顒の遺体を荀爽の墓のそばに埋葬しました。

まとめ

何顒は政治的葛藤と忠義に生きた人物であり、彼の生涯は当時の社会情勢や人間関係を反映しています。彼の行動は、時の権力者に対する反逆や人々を助けようとする熱意を象徴していると言えるでしょう。

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