勝田駐屯地

勝田駐屯地について

茨城県ひたちなか市勝倉に所在する陸上自衛隊勝田駐屯地は、施設学校をはじめとする複数の部隊が駐屯する重要な拠点です。最寄りの演習場として勝田小演習場、水戸渡河演習場、七会訓練場があり、各種訓練が実施されています。駐屯地司令は施設学校長が兼務しており、会計隊や駐屯地業務隊は置かれていません。

歴史

勝田駐屯地の歴史は、第二次世界大戦後の混乱期にまで遡ります。

1945年7月17日：日立艦砲射撃により、日立兵器株式会社（水戸工場）が壊滅的な被害を受けました。
1951年5月1日：警察予備隊勝田駐屯地部隊が発足しました。同年9月3日には、旧日立精機工場跡地に警察予備隊勝田教習所が創立されました。
1952年1月7日：保安隊への移管に伴い、警察予備隊勝田教習所は保安隊施設学校へと改称されました。同年10月15日には独立第1施設群本部が編成され、11月22日には独立第530施設大隊が編成完結しました。しかし、12月10日には独立第1施設群本部が南恵庭駐屯地へ移駐しました。
1954年7月1日：陸上自衛隊発足に伴い、勝田駐屯地が開設され、保安隊施設学校は陸上自衛隊施設学校へ改称されました。また、独立第530施設大隊は第101施設大隊に称号変更されました。同年10月には、第107施設大隊が新編されました。
1956年1月25日：第101施設大隊は施設教導大隊に改編されました。
1960年3月25日：第317地区施設隊が新編され、同年4月には駒門駐屯地へ移駐しました。
1961年8月17日：第1施設団新編に伴い、第107施設大隊が同団隷下に編入されました。
1962年8月14日：第107施設大隊の主力3個中隊が高田駐屯地に移駐しました。
1968年8月9日：第107施設大隊の1個中隊が高田駐屯地に移駐しました。
1975年8月1日：施設教導大隊は施設教導隊に改編されました。
2002年3月26日：後方支援体制変換に伴い、施設教導隊の整備部門が東部方面後方支援隊施設教育直接支援中隊に移管され、翌27日には、同中隊が新編されました。
2008年3月26日：警務隊改編により、第111地区警務隊勝田連絡班が廃止され、第127地区警務隊勝田連絡班に改編されました。
2011年10月16日：陸上自衛隊勝田駐屯地・施設学校開設60周年記念行事が開催されました。

駐屯部隊・機関

勝田駐屯地には、以下の部隊・機関が駐屯しています。

防衛大臣直轄部隊・機関
陸上自衛隊施設学校
施設教導隊
警務隊
東部方面警務隊
第127地区警務隊
勝田連絡班
東部方面隊隷下部隊
東部方面後方支援隊
施設教育直接支援中隊
東部方面システム通信群
第105基地システム通信大隊
第320基地通信中隊
勝田派遣隊

最寄りの幹線交通

勝田駐屯地へのアクセスには、以下の幹線交通が利用できます。

高速道路: 常磐自動車道 那珂IC、北関東自動車道（東水戸道路） ひたちなかIC
一般道: 国道6号、国道50号、国道118号、国道245号、国道349号、茨城県道38号那珂湊那珂線、茨城県道63号水戸勝田那珂湊線、茨城県道112号阿波山徳蔵線
鉄道: JR東日本常磐線 勝田駅、ひたちなか海浜[[鉄道湊線]] 金上駅
港湾: 茨城港（重要港湾）、大津港（地方港湾）
飛行場: 百里[[飛行場]]（その他の飛行場）

周辺の重要施設

勝田駐屯地周辺には、以下の重要な施設があります。

日本原子力研究開発機構（那珂郡東海村）
三菱原子燃料（加圧水型軽水炉（PWR）用燃料の一貫製造メーカー）（那珂郡東海村）
原子燃料工業（同上）（那珂郡東海村）
東海発電所（解体中）・東海第二発電所（那珂郡東海村）
常陸那珂火力発電所（出力100.0万kW。石炭）（ひたちなか市、那珂郡東海村）
高萩国家備蓄倉庫（ニッケル、クロム、タングステン、コバルト、モリブデン、マンガン、バナジウムの7種全計11.3万tを備蓄）（高萩市）
日立製作所（日立市とひたちなか市は日製の企業城下町です）
東京航空局常陸太田航空衛星センター（常陸太田市）

特徴

勝田駐屯地には、他の施設隊では見られないような坑道掘削装置などの希少な装備が配備されています。また、駐屯地内には戦時中の歴史を伝える「防衛館」が併設されており、第二次世界大戦時に墜落したB-29の破片や、戦闘機の搭乗員が被弾した際に着用していた「血染めの飛行帽」などが展示されています。その他にも、日露戦争時の軍服など貴重な資料を見学できます。

外部リンク

陸上自衛隊勝田駐屯地（施設学校）＠公式 (@JGSDF__Katsuta) - Twitter
ウィキメディア・コモンズには、勝田駐屯地に関するメディアがあります。

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