国際科学オリンピックへの日本の参加

国際科学オリンピックにおける日本の挑戦

日本は、国際的な科学技術人材育成の重要性を認識し、様々な国際科学オリンピックに積極的に参加しています。この記事では、その経緯、選考方法、そして輝かしい成績について詳しく解説します。

日本の科学オリンピック推進体制

2016年5月、文部科学省に科学オリンピック推進会議が設置され、国際的な科学技術人材育成を重要な施策と位置づけました。この会議により、各種科学オリンピックへの取り組みが強化されました。

2018年4月には、各教科で実施されていた大会運営や広報活動を横断的に支援し、産学官連携を促進するために日本科学オリンピック委員会が設立されました。この委員会には、数学、化学、生物学、物理学、情報学、地学、地理学の各分野の専門団体が参加しています。

参加団体

• - 公益財団法人数学オリンピック財団
• - 化学グランプリ・オリンピック委員会
• - 国際生物学オリンピック日本委員会
• - 公益社団法人物理オリンピック日本委員会
• - 特定非営利活動法人情報オリンピック日本委員会
• - 特定非営利活動法人地学オリンピック日本委員会
• - 国際地理オリンピック日本委員会

各国際科学オリンピックの概要と日本の成績

国際数学オリンピック（IMO）

日本は1990年から参加しており、毎年6名の選手を派遣しています。選手は、日本数学オリンピック（JMO）での成績に基づいて選考されます。

近年の主な成績

• - 2019年（イギリス）：金メダル2個、銀メダル2個、銅メダル2個
• - 2020年（ロシア、オンライン）：銀メダル5個、銅メダル1個
• - 2021年（ロシア、オンライン）：金メダル1個、銀メダル2個、銅メダル3個
• - 2022年（ノルウェー）：金メダル1個、銀メダル4個、銅メダル1個

国際化学オリンピック（IChO）

日本は2003年から参加しており、毎年4名の選手を派遣しています。選手は、化学グランプリでの成績に基づいて選考されます。

近年の主な成績

• - 2018年（スロバキア＆チェコ）：金メダル1個、銀メダル2個、銅メダル1個
• - 2019年（フランス）：金メダル2個、銀メダル2個
• - 2020年（トルコ、オンライン）：銀メダル4個
• - 2021年（日本、オンライン）：銀メダル3個、銅メダル1個
• - 2022年（中国、オンライン）：金メダル4個

国際生物学オリンピック（IBO）

日本は2005年から参加しており、毎年4名の選手を派遣しています。選手は、日本生物学オリンピックでの成績に基づいて選考されます。

近年の主な成績

• - 2019年（ハンガリー）：銀メダル2個、銅メダル2個
• - 2020年（日本、オンライン）：金メダル1個、銀メダル3個
• - 2021年（ポルトガル、オンライン）：銀メダル1個、銅メダル3個
• - 2022年（アルメニア）：金メダル1個、銀メダル1個、銅メダル1個

国際物理オリンピック（IPhO）

日本は2006年から参加しており、毎年4名の選手を派遣しています。選手は、全国物理コンテスト「物理チャレンジ」での成績に基づいて選考されます。

近年の主な成績

• - 2006年（シンガポール）：銀メダル1個、銅メダル3個
• - 2007年（イラン）：金メダル2個、銀メダル2個、銅メダル1個
• - 2008年（ベトナム）：金メダル1個、銀メダル1個、銅メダル1個
• - 2009年（メキシコ）：金メダル2個、銀メダル1個、銅メダル2個
• - 2010年（クロアチア）：銀メダル1個、銅メダル3個
• - 2011年（タイ）：金メダル3個、銀メダル2個
• - 2012年（エストニア）：金メダル2個、銀メダル3個
• - 2013年（デンマーク）：銀メダル2個、銅メダル3個
• - 2014年（カザフスタン）：銀メダル4個、銅メダル1個
• - 2015年（インド）：金メダル1個、銀メダル2個、銅メダル2個
• - 2016年（スイス＆リヒテンシュタイン）：金メダル3個、銀メダル1個、銅メダル1個
• - 2017年（インドネシア）：金メダル2個、銀メダル3個
• - 2018年（ポルトガル）：金メダル1個、銀メダル4個
• - 2019年（イスラエル）：金メダル1個、銀メダル4個
• - 2021年（リトアニア、オンライン）：金メダル1個、銀メダル3個、銅メダル1個
• - 2022年（スイス、オンライン）：銀メダル3個、銅メダル2個

ヨーロッパ物理オリンピック

• - 2020年：金メダル2個、銀メダル2個、銅メダル1個

国際情報オリンピック（IOI）

日本は一時中断期間を挟みながら、1994年から参加しています。選手は、日本情報オリンピック（JOI）での成績に基づいて選考されます。

近年の主な成績

• - 2006年（メキシコ）：金メダル2個、銅メダル1個
• - 2007年（クロアチア）：金メダル1個、銀メダル1個、銅メダル1個
• - 2008年（エジプト）：金メダル1個、銀メダル1個、銅メダル2個
• - 2009年（ブルガリア）：金メダル2個、銀メダル1個、銅メダル1個
• - 2010年（カナダ）：金メダル2個、銀メダル2個
• - 2011年（タイ）：金メダル1個、銀メダル3個
• - 2012年（イタリア）：金メダル1個、銀メダル3個
• - 2013年（オーストラリア）：金メダル1個、銀メダル2個
• - 2014年（台湾）：金メダル1個、銀メダル2個、銅メダル1個
• - 2015年（カザフスタン）：金メダル3個、銅メダル1個
• - 2016年（ロシア）：金メダル2個、銀メダル2個
• - 2017年（イラン）：金メダル3個、銀メダル1個
• - 2018年（日本）：金メダル1個、銀メダル1個、銅メダル2個（特別参加からのメダル相当を含む）
• - 2019年（アゼルバイジャン）：金メダル1個、銀メダル3個
• - 2020年（シンガポール、オンライン）：金メダル2個、銀メダル2個
• - 2021年（シンガポール、オンライン）：金メダル2個、銀メダル2個
• - 2022年（インドネシア）：金メダル4個

国際哲学オリンピック（IPO）

日本は2001年から参加しており、毎年2名の選手を派遣しています。選手は、日本倫理・哲学グランプリと国際哲学オリンピック選考会での成績に基づいて選考されます。

国際天文学オリンピック（IAO）

日本は2022年にのみ参加し、5名の選手を派遣しました。

国際地理オリンピック（iGeo）

日本は2008年から参加しており、毎年4名の選手を派遣しています。

近年の主な成績

• - 2018年（カナダ）：メダル獲得なし
• - 2019年（香港）：銅メダル1個
• - 2021年（トルコ、オンライン）：金メダル2個、銀メダル1個、銅メダル1個
• - 2022年（フランス、オンライン）：銀メダル1個、銅メダル2個

国際言語学オリンピック（IOL）

日本は2013年から参加しています。選手は、日本言語学オリンピック（JOL）とアジア太平洋言語学オリンピック（APLO）での成績に基づいて選考されます。

国際地学オリンピック（IESO）

日本は2008年から参加しています。選手は、日本地学オリンピックでの成績に基づいて選考されます。

近年の主な成績

• - 2008年（フィリピン）：銀メダル3個、銅メダル1個
• - 2009年（台湾）：銀メダル4個
• - 2010年（インドネシア）：金メダル1個、銀メダル3個
• - 2011年（イタリア）：金メダル1個、銀メダル2個、銅メダル1個
• - 2012年（アルゼンチン）：金メダル1個、銀メダル3個
• - 2013年（インド）：金メダル1個、銀メダル3個
• - 2014年（スペイン）：金メダル3個、銅メダル1個
• - 2015年（ブラジル）：金メダル1個、銀メダル1個、銅メダル2個
• - 2016年（日本）：金メダル3個、銀メダル1個
• - 2017年（フランス）：金メダル2個、銀メダル2個
• - 2018年（タイ）：金メダル3個、銀メダル1個
• - 2019年（韓国）：金メダル4個
• - 2021年（オンライン）：Excellent1名、Very Good2名、Good1名（メダル相当の評価）
• - 2022年（イタリア）：金メダル1個、銀メダル2個、銅メダル1個

国際経済オリンピック（IEO）

日本は2023年から参加しています。

国際脳科学オリンピック（IBB）

日本は2013年から参加しています。

国際天文学・天体物理学オリンピック（IOAA）

日本は2023年から参加しています。

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