夜霧の街

夜霧の街（よぎりのまち）

「夜霧の街」は、1970年代を代表するアイドルの一人である南沙織（みなみ さおり）さんが、1974年の秋に発表した楽曲です。具体的には、彼女にとって通算13枚目のシングルレコードとして、1974年9月21日にCBS・ソニーよりリリースされました。このシングルは、当時の南沙織さんの音楽活動における重要な一歩を示すものであり、多くのファンに迎えられました。

楽曲情報

このシングルに収録された2曲は、いずれも日本の歌謡界を彩る才能が結集して制作されました。両A面というわけではありませんが、表題曲とカップリング曲それぞれに魅力があります。

夜霧の街 (3分16秒)
青春が終る日 (3分16秒)

作詞は、情感豊かな歌詞で知られる有馬三恵子（ありま みえこ）氏が担当しました。そして、作曲および編曲は、数々のヒット曲を生み出し、日本のポップス史に偉大な足跡を残した筒美京平（つつみ きょうへい）氏が一貫して手掛けています。有馬氏と筒美氏のゴールデンコンビによる作品は、南沙織さんの魅力を最大限に引き出すものでした。

解説

表題曲「夜霧の街」は、発表から時を経て、その魅力が再認識されています。後年、1984年11月21日に発売された南沙織さんのプロモーションビデオ集『Hello!Cynthia』（ハロー！シンシア）には、この楽曲のために制作されたミュージック・ビデオが収録されています。映像を通して楽曲の世界観が表現されており、当時のファンにとっては貴重な映像記録となっています。

一方、シングルにカップリングされた楽曲「青春が終る日」も、単なるB面曲に留まらない楽曲として評価されています。この曲は、発表後に浅野ゆう子さんや小林麻美さんさんといった、南沙織さんと同じ時代に活躍した、あるいは後に続く世代の他のアーティストによってカバーされ、歌い継がれています。これは、「青春が終る日」という楽曲そのものが持つ普遍的なテーマやメロディーラインが、多くの人々に響いた証と言えるでしょう。

収録作品（LP・CD）

「夜霧の街」と「青春が終る日」は、発売当初のシングルレコードだけでなく、その後の南沙織さんの音楽キャリアを振り返る上で欠かせない楽曲として、実に多くのアルバムやコンピレーション盤に収録されています。以下に、主な収録作品を挙げます。その収録数の多さからも、これらの楽曲が如何に彼女の代表的なレパートリーとして扱われているかが伺えます。

「夜霧の街」収録作品

シングルバージョンは、多数のベストアルバムや企画盤に収録されています。

南沙織デラックス
南沙織ヒット全曲集 -1975年版-
Best of Best 南沙織のすべて
南沙織ヒット全曲集 -1976年版-
シンシアのハーモニー
シンシア・ラブ
シンシア・メモリー
THE BEST / 南沙織 -1978年6月版-|THE BEST _ 南沙織 -1978年6月版-
THE BEST / 南沙織 -1978年11月版-|THE BEST _ 南沙織 -1978年11月版-
THE BEST / 南沙織 -1979年11月版-|THE BEST _ 南沙織 -1979年11月版-
THE BEST / again 南沙織|THE BEST _ again 南沙織
南沙織のすべて
南沙織ベスト・コレクション
南沙織ベスト Recall 〜28 SINGLES SAORI + 1〜
Cynthia Memories
GOLDEN J-POP/THE BEST 南沙織|GOLDEN J-POP_THE BEST 南沙織
CYNTHIA ANTHOLOGY
GOLDEN☆BEST 南沙織 筒美京平を歌う
ドーナツ盤型12cmCDコレクション
Cynthia Premium
南沙織 スーパー・ベスト
南沙織 BEST OF BEST
GOLDEN☆BEST 南沙織 コンプリート・シングルコレクション
南沙織 スーパー・ヒット
南沙織 ベスト・ヒット
ゴールデン☆アイドル 南沙織
CYNTHIA ALIVE

また、オリジナルアルバム『20才』（はたち）には、「夜霧の街」のアルバムバージョンが収録されています。このアルバムバージョンは、以下の作品にも再収録されています。

20才
Cynthia Premium

「青春が終る日」収録作品

カップリング曲である「青春が終る日」も、ベスト盤や企画盤に数多く収録されています。

20才
Cynthia Memories
CYNTHIA ANTHOLOGY
GOLDEN☆BEST 南沙織 筒美京平を歌う
ドーナツ盤型12cmCDコレクション
Cynthia Premium
ゴールデン☆アイドル 南沙織

特に、オリジナルアルバム『20才』には、表題曲のアルバムバージョンと共に収録されている点が特筆されます。

関連事項

「夜霧の街」がリリースされた1974年は、日本の音楽シーンにおいて様々な動きがあった年です。また、南沙織さんは、同じく人気のあった天地真理さん、小柳ルミ子さんと共に「新三人娘」と呼ばれ、アイドル黄金期を築いていました。この楽曲も、そうした時代背景の中で生まれ、多くの人々に親しまれたのです。

これらの情報から、「夜霧の街」が南沙織さんのキャリアにおける重要な楽曲であり、多くの人々に愛され、また後世に歌い継がれている楽曲であることが分かります。有馬三恵子氏と筒美京平氏による名曲として、日本の歌謡史にその名を刻んでいます。

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