妙法ヶ岳 (岐阜県)

妙法ヶ岳(みょうほうがたけ)



岐阜県揖斐郡揖斐川町に位置する標高666.8mの妙法ヶ岳は、揖斐関ヶ原養老国定公園の一角をなすです。岐阜県岳連盟によって「続ぎふ百」の一つに選ばれており、その自然美と歴史的な背景から多くの登者に親しまれています。

概要



妙法ヶ岳の南東腹には、798年延暦17年)に開かれた天台宗の古刹、谷汲華厳寺があります。この寺は西国三十三所第33番札所として知られ、多くの参拝客が訪れます。華厳寺門前町には、旅館食堂土産物店が軒を連ね、賑わいを見せています。

華厳寺頂の中間地点には奥ノ院があり、参拝道沿いにはミニ西国三十三ヶ所巡りが設けられ、観音石仏が点在しています。また、西麓には「美濃の正倉院」とも称される横蔵寺があり、こちらは西国三十三所第1番札所(西国三十三所の33番目の霊場)として有名です。

麓では、シイタケやなどの栽培が盛んに行われています。



妙法ヶ岳は、名刹である華厳寺と横蔵寺を結ぶ越えの道が、東海自然歩道として整備され、日帰り登ハイキングコースとして人気があります。華厳寺から奥ノ院へ向かう参道からは、門前町麓の田園風景を一望でき、美しい景観を楽しむことができます。

奥ノ院の少し上には、岩から湧き出る「観満の水」があり、その傍らには不動尊堂が建てられています。

道周辺は、ヒノキスギの植林地が多く、広葉樹も混在しています。マンサクカタクリ、アカマツ、タムシバ、ユズリハイワウチワなど、様々な植物を見ることができます。

頂には三等三角点がありますが、灌木に覆われているため、展望は開けていません。また、頂付近には高圧送電線が二系統通っています。

西端の腹には「しゃくなげ平」と呼ばれる場所があり、ホンシャクナゲの自生地として知られています。

横蔵寺の上部には、中世の横蔵寺本堂跡、熊谷直実、稚児岩、馬場跡、仁王門跡などの史跡が点在しており、歴史を感じることができます。

西麓の横蔵寺上部には県民いこいの森があり、芝生広場や展望台が整備されています。

地理



妙法ヶ岳は、濃尾平野の北端、岐阜県西濃地方に位置しています。小津三の雷倉から南東に派生する尾根の端付近にあり、周辺には雷倉などの々が連なっています。

源流の河川



妙法ヶ岳は、木曽川水系の河川の源流となるであり、これらの河川は伊勢湾へと流れ込みます。

岐札谷の支流、管瀬川の支流 - 根尾川の支流
飛鳥川の支流 - 揖斐川の支流

交通・アクセス



かつて南東麓の華厳寺門前町にあった名古屋鉄道谷汲線谷汲駅は、2001年に廃止されました。現在では、以下の道路が周辺を通っています。

麓:岐阜県道255号根尾谷汲大野線
南東麓:岐阜県道251号揖斐川谷汲
麓:岐阜県道40号東本巣線(沿線に道の駅夢さんさん谷汲)
西麓:岐阜県道267号神原揖斐川
北西麓:岐阜県道268号神原西津汲線

上を東西に横断する東海自然歩道のほか、北腹などには林道も敷設されています。

最寄りの鉄道駅としては、樽見鉄道樽見線の谷汲口駅が北西5kmの場所に位置しています。また、東海環状自動車道大野神戸インターチェンジからは北に14kmの距離です。

周辺の



標高 備考

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雷倉 1,097m 小津三

脚注



注釈



出典



参考文献



宇佐美イワオ『東海自然歩道 東海版』風媒社、1999年8月31日。ISBN 978-4833100762。
岐阜県岳連盟『ぎふ百』岐阜新聞社、1987年7月。ISBN 4905958474。
[岐阜県]]岳連盟『ぎふ百山]』岐阜新聞社、1993年2月。[[ISBN 4905958059。
徳久球雄(編集) 編『コンサイス日本名辞典』(修訂版)三省堂、1992年10月。ISBN 4-385-15403-1。
島田靖、石際淳、原弘展『分県登ガイド 20 岐阜県と溪谷社、2017年10月5日。ISBN 978-4635020503。
島田靖、堀井啓介『改訂版 岐阜県と溪谷社〈新・分県登ガイド・改訂版〉、2009年12月。ISBN 9784635023702。
島田靖、堀井啓介、木下喜代男『岐阜県と溪谷社〈分県登ガイド〉、1998年1月10日。ISBN 4635021807。
西秀夫『東海周辺 週末の登り ベスト120』と溪谷社〈ヤマケイアルペンガイドNEXT〉、2015年2月5日。ISBN 978-4635014540。
与呉日出夫『改訂新版 名古屋周辺のと溪谷社〈週末登コースの百科事典〉、2010年7月。ISBN 9784635180177。
吉川幸一『こんなに楽しい岐阜の旅100コース 美濃〈上〉』風媒社、2005年3月。ISBN 4833101149。

関連項目



続ぎふ百
* 妙法ヶ岳(同名の

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