帯広駐屯地

帯広駐屯地：北海道の防衛拠点

帯広駐屯地は、北海道帯広市南町南7線31番地に所在する陸上自衛隊の駐屯地です。この駐屯地は、北部[[方面隊]]隷下の第5旅団をはじめ、多数の部隊が駐屯する重要な拠点となっています。

概要

駐屯地内には十勝飛行場が併設されており、北部[[方面隊]]や第5旅団のヘリコプター部隊が利用しています。特筆すべきは、1964年から1981年まで民間航空機も利用していたことで、当時は「帯広空港」とも呼ばれていました。また、1972年から1981年までは、航空大学校帯広分校が併設され、パイロット養成の訓練にも使用されていました。

駐屯地司令は、第5旅団副旅団長が兼務しており、足寄分屯地が隷下にあります。近隣には然別演習場があり、部隊の訓練に利用されています。2003年には、第5師団が総合近代化旅団へと改編され、2020年には小型無人機の飛行が制限される対象施設に指定されました。

沿革

日本陸軍時代

1940年、陸軍航空隊が創設されたことが、帯広駐屯地の歴史の始まりとなります。

警察予備隊時代

1951年2月16日、警察予備隊帯広部隊が開設されました。同年5月1日には、第2管区隊隷下部隊として第4連隊と第62連隊第1大隊が編成されました。

陸上自衛隊帯広駐屯地時代

1954年7月1日、陸上自衛隊の発足に伴い、帯広駐屯地が開設されました。同時に、第4連隊は第4普通科連隊に、第62連隊第1大隊は第2特科連隊第1大隊に改称されました。同年8月16日には、第5管区総監部が札幌駐屯地から移駐し、9月10日に開庁式が行われました。さらに、9月25日には、第2特科連隊第1大隊が第5特科連隊第1大隊に編合され、第5特車大隊が編成を完了しました。

1957年11月15日には、第5特科連隊本部、本部中隊、第4大隊が東千歳駐屯地から移駐し、12月10日には第5特車大隊が鹿追駐屯地に移駐しました。1961年8月26日には、第5特科連隊第5大隊が東千歳駐屯地から移駐しました。

1962年1月18日には、部隊改編が行われ、第5管区隊が第5師団に改編されました。北部方面航空隊は北部方面飛行隊に、北部方面管制気象隊第2派遣隊が新編され、第5管区隊第5航空隊が第5飛行隊に改編されました。

1981年3月1日には、北部方面管制気象隊第2派遣隊が十勝飛行場で管制業務を開始しました。1986年3月25日には、北部方面飛行隊隷下に第1対戦車ヘリコプター隊が設置され、1988年7月20日には十勝GCA（地上誘導装置）が運用開始されました。

1989年3月24日には、第5師団の近代化改編が行われ、第5後方支援連隊が編成されました。同時に、第5特科連隊第6大隊（高射特科）が第5高射特科大隊として分離独立しました。

1994年3月28日には、北部方面飛行隊が北部方面航空隊に改編され、第5飛行隊が第5師団隷下となりました。2002年3月27日には、北部方面後方支援隊隷下の北部方面輸送隊第101輸送業務隊第3端末地業務班が新編されました。

2004年3月29日には、第5師団が第5旅団に改編され、第5特科連隊、第5後方支援連隊、第5施設大隊がそれぞれ縮小改編されました。

2011年4月22日には、第4普通科連隊が即応予備自衛官訓練を終了し、完全フル化改編されました。同時に、第4普通科中隊が第52普通科連隊第3普通科中隊に改編され、第5対舟艇対戦車中隊が廃止されました。

2018年3月27日には、北部方面輸送隊第101輸送業務隊第3端末地業務班が陸上自衛隊中央輸送隊第1方面分遣隊第3端末地業務班に改編されました。

2023年3月16日には、第5情報隊が新編され、第5高射特科中隊が高射特科隊に増強改編、第5施設隊が2個施設中隊基幹に増強改編され、第2施設中隊が鹿追駐屯地に配置されました。

2024年3月には、第1対戦車ヘリコプター隊が1個飛行隊に縮小改編される予定です。4月18日には、ターミナル空域管制（日高進入管制区）が導入されました。

駐屯部隊

北部[[方面隊]]隷下部隊

第5旅団
司令部
第4普通科連隊
第5特科隊
第5高射特科隊
第5後方支援隊
第5施設隊
第5通信隊
第5情報隊
第5化学防護隊
第5飛行隊：UH-1J
第5高射特科隊
第5旅団司令部付隊
第5音楽隊
北部方面混成団
第52普通科連隊
第3普通科中隊
北部方面航空隊
第1対戦車ヘリコプター隊：AH-1S・OH-1
北部方面管制気象隊
第2派遣隊
北部方面システム通信群
第101基地システム通信大隊
第302基地通信中隊
北部方面会計隊
第374会計隊
帯広駐屯地業務隊

防衛大臣直轄部隊

警務隊
北部方面警務隊
第121地区警務隊
陸上自衛隊中央輸送隊
第1方面分遣隊
第3端末地業務班

帯広訓練場

駐屯地内には帯広訓練場があり、新隊員の教育訓練や小規模訓練が行われています。毎年8月には、駐屯地創立記念行事観閲式が開催されます。

最寄りの幹線交通

高速道路

道東自動車道：音更帯広IC
帯広広尾自動車道：芽室帯広IC、帯広川西IC

一般道

国道38号、国道236号、国道241号、国道242号
北海道道109号新帯広空港線、北海道道151号幕別帯広芽室線、北海道道216号八千代帯広線、北海道道1084号帯広の森公園線

鉄道

JR根室本線：帯広駅
JR貨物：帯広貨物駅

港湾

十勝港（重要港湾）

飛行場

帯広空港
大樹町多目的航空公園（広尾郡大樹町）

帯広駐屯地は、北海道の防衛において重要な役割を担っており、その歴史と現在の活動は地域社会にも深く関わっています。

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