平佐 (薩摩川内市)

鹿児島県薩摩川内市平佐の詳細

平佐（ひらさ）は、鹿児島県薩摩川内市の南東部に位置する町丁です。旧薩摩国薩摩郡に属し、その歴史は室町時代にまで遡ります。平佐川の下流域に広がり、川内川が北部を流れる自然豊かな地域です。人口は約8,340人、世帯数は3,819世帯（2020年10月1日現在）となっており、地域住民の生活拠点となっています。

地理

平佐は、薩摩川内市の南東部に位置し、平佐川の下流域に展開しています。北に天辰町、南に宮崎町、百次町、西に鳥追町、横馬場町、東大小路町、東に田崎町、永利町、百次町と隣接しています。北には川内川が流れ、その河川敷に沿って鹿児島県道394号山崎川内線が走っています。かつては国鉄宮之城線も並走していましたが、現在は廃止されています。

地域の中央部には鹿児島県立川内商工高等学校があり、西部には薩摩川内市立平佐西小学校が位置します。隈之城川沿いには鹿児島県道42号川内加治木線（空港道路）と鹿児島県道333号川内祁答院線が東西に走り、交通の便を支えています。南部には薩摩川内市立川内南中学校があり、鹿児島県道336号山田隈之城線が東西に通っています。

町名の由来

「平佐」という地名は、古代の「避石郷（ひしざとの）」の「ひらし」が転訛したという説があります。長い歴史の中で、その地名が受け継がれてきました。

歴史

成立から町村制施行まで

平佐の地名は室町時代から確認されており、薩摩国薩摩郡に属していました。江戸時代には薩摩郡平佐郷（外城）の一部であり、「御秘文雑集」や「天保郷帳」によると、村高は2,134石余でした。万治の検地後には、平佐川南部の隈之城郷の東手村草原や権現原が平佐に編入されました。

町村制施行以後

1889年（明治22年）の町村制施行により、平佐郷の区域から平佐村が成立しました。それまでの平佐村は大字「平佐」となりました。1929年（昭和4年）には平佐村が隈之城村、東水引村と合併し川内町となり、大字平佐は川内町の大字となりました。

1940年（昭和15年）2月10日、「薩摩郡川内町、町名改称竝区域変更」により、大字平佐が廃止され、その区域の一部から白和町、鳥追町が設置され、残りの区域から川内町の町「平佐町」が設置されました。翌2月11日には川内町が単独で市制施行し川内市となりました。1965年（昭和40年）には一部から横馬場町が設置されました。

2004年（平成16年）10月12日には、川内市と周辺の町村が合併し、薩摩川内市が誕生しました。この合併に伴い、川内市の町・字は「現行通りとする」と協定されたため、名称の変更は行われず、薩摩川内市の町となりました。2014年（平成26年）2月28日には川内駅周辺地区土地区画整理事業が完了し、翌3月1日には平佐町及び鳥追町の一部から薩摩川内市の町名「平佐一丁目」が設置されました。

字域の変遷

平佐の区域は、歴史の中で様々な変遷を遂げてきました。旧村から町へと変わり、合併や区画整理を通じて、現在の形に至っています。

施設

教育

鹿児島県立川内商工高等学校
薩摩川内市立川内中央中学校
薩摩川内市立川内南中学校
薩摩川内市立平佐西小学校
川内幼稚園
平佐保育園

郵便局

平佐簡易郵便局

寺社

菅原神社
兼喜神社

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りです。

交通

道路

主要地方道
鹿児島県道42号川内加治木線
一般県道
鹿児島県道333号川内祁答院線
鹿児島県道336号山田隈之城線

脚注

参考文献

角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。

関連項目

九州征伐#薩摩の戦い（平佐城の戦い）
* 平佐 (曖昧さ回避)

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