新港 (横浜市)

新港の概要

新港は、神奈川県横浜市中区に位置する町名で、横浜港の新港埠頭地域に該当します。行政地名としては新港一丁目と新港二丁目があり、住居表示が実施されています。かつては保税倉庫などの港湾施設が集中していましたが、現在では「新港地区」として横浜みなとみらい21の一部となり、歴史的な景観を保ちつつ再開発が進められています。

歴史

新港埠頭は、明治後期から大正初期にかけて造成されました。1905年には第1期の埋立が完了し、翌1906年には新港町が新設されました。その後、1911年から1913年にかけて、国営保税倉庫（現在の赤レンガ倉庫）が完成しました。

1998年には、よこはまコスモワールドがオープンし、翌年には大観覧車コスモクロック21が移設されました。1999年には横浜ワールドポーターズが開業し、2000年には住居表示が実施され、新港町が廃止され、新港一丁目と二丁目が新設されました。2002年には、新港埠頭保税倉庫が横浜赤レンガ倉庫として生まれ変わり、2009年には開国博Y150の会場の一つとなりました。

町名の変遷

住居表示の実施に伴い、新港町から新港一丁目と新港二丁目へと町名が変更されました。これにより、より明確な区画整理が行われ、現在の新港地区の形が確立されました。

事業所

2021年の経済センサス調査によると、新港地区には多数の事業所が存在し、多くの従業員が働いています。経済センサスによる事業所数と従業員数の推移を見ると、新港地区が商業・観光の中心地として発展してきた様子が伺えます。

地理・施設

新港地区は、みなとみらい21の中央地区と象の鼻パークの間に位置し、臨海部に広がっています。一丁目は南東側、二丁目は北西側に位置しており、国際大通りと万国橋通りが地区の中央で交差しています。

地区内には、横浜赤レンガ倉庫、MARINE & WALK YOKOHAMA、よこはま新港合同庁舎などの施設があります。また、横浜海上防災基地も設置されており、海上保安資料館 横浜館も併設されています。赤レンガ倉庫近くの桟橋からは、横浜駅東口や山下公園へのシーバスが運航されています。

二丁目には、横浜ワールドポーターズ、よこはまコスモワールド、万葉倶楽部、安藤百福発明記念館 横浜（カップヌードルミュージアム 横浜）などがあります。海沿いには大型客船が寄港できる横浜ハンマーヘッドが整備されており、新たな客船ターミナルとして機能しています。

新港地区は、汽車道を通じて桜木町駅方面と接続しているほか、みなとみらい駅、馬車道駅、日本大通り駅へのアクセスも容易です。また、ロープウェイ構想も実現し、横浜駅東口方面との接続が強化されています。

緑地整備

新港地区には、多くの緑地が整備されており、市民や観光客の憩いの場となっています。

赤レンガパーク：赤レンガ倉庫の周辺に広がる公園で、広場や散策路があります。
ハンマーヘッドパーク：横浜ハンマーヘッドの海側先端部にある多目的イベント広場です。
新港中央広場：汽車道と赤レンガ倉庫を結ぶ場所にある広場で、ナチュラルガーデンとして整備されています。
カップヌードルミュージアムパーク：カップヌードルミュージアムの北側に位置する公園で、海辺の景色が楽しめます。
* 運河パーク：横浜ワールドポーターズ前の汽車道沿いに整備された公園です。

これらの緑地は、新港地区の景観を豊かにし、市民の生活に潤いを与えています。

新港埠頭の岸壁

新港埠頭には、かつて1号から12号までの岸壁がありましたが、現在では一部しか残っていません。8・9号岸壁は、横浜ハンマーヘッドとして再整備され、客船ターミナルとして利用されています。この整備により、横浜港は大型客船の受け入れ能力を向上させています。

9号岸壁の整備計画

9号岸壁は、耐震化と延伸・増深整備により、大型客船が寄港できるようになりました。また、新たな客船施設である新港ふ頭客船ターミナルも建設され、横浜ハンマーヘッドとして開業しました。これにより、新港地区は国際的な観光拠点としての地位を確立しました。

その他

新港地区の郵便番号は231-0001で、横浜港郵便局が管轄しています。警察は、中警察署が管轄しています。

まとめ

新港は、横浜の歴史と現代が融合した魅力的なエリアです。かつての港湾施設の面影を残しつつ、新たな観光・商業施設が整備され、多くの人々が訪れる場所となっています。再開発が進む新港地区は、今後も横浜の発展に大きく貢献していくことでしょう。

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