昭和会

昭和会についての詳細

昭和会（しょうわかい）は、昭和初期の日本に存在した親軍派政党で、1935年から1937年まで活動を行いました。その設立は、当時の政界における複雑な駆け引きと、日本の政治体制の変遷に大きく関与していました。

背景

昭和会は、立憲政友会からの除名者たちによって結成されました。1935年、鈴木喜三郎が政友会の総裁に就任する中、内閣を率いる岡田内閣に対して野党路線を徹底的に貫く姿勢が目立ちました。しかし、内部には不協和音が生じ、床次竹二郎、山崎達之輔、内田信也が相次いで除名されました。この除名処分に対抗する形で新たな政治団体の結成が進められましたが、床次の急死により計画は頓挫します。

その後、床次に従った議員たちが集まり、1935年に昭和会が誕生しました。設立日は12月23日で、同日中に団体名の届出がなされています。

昭和会の構成

昭和会には、内田信也と望月圭介をはじめ、数々の実力者が参加していました。主なメンバーには、山崎達之輔、井阪豊光、石井三郎などが名を連ねており、その数は最大25名に達しました。党首は設けられませんでしたが、参加者たちは強い影響力を持つ政治家が多かったため、党の運営が難航することもありました。

政治活動と選挙戦

昭和会は設立後、積極的な政治活動を展開し、岡田、広田、林の各内閣で与党としての地位を占めました。1936年に行われた第19回衆議院議員総選挙では47人の公認候補者を立てましたが、準備不足などで20人の当選に留まりました。

さらに、翌年の1937年には食い逃げ解散が発生し、第20回衆議院議員総選挙では議席を19に減少。これにより、政友会や立憲民政党からの圧力が強まり、自主解散を余儀なくされました。

その後の展開

昭和会解散後、旧組織の議員たちは、安達謙蔵の国民同盟に参加し、新たに「第一議員倶楽部」と名付けられた統一会派を形成しました。1939年、鈴木総裁の後任を巡る政友会内の争いが生じると、昭和会出身者の中から多くが中島知久平を総裁とする政友会中島派（革新派）に合流しました。一方、永山忠則など一部の議員は第一議員倶楽部に留まる道を選び、政友会に復党しませんでした。

このように、昭和会は短期間ながらも、日本の政界に影響を与える重要な役割を果たし、その存在は日本政治史において特異な位置を占めています。

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