東郷町南瀬

東郷町南瀬（とうごうちょうのうぜ）

概要

東郷町南瀬は、鹿児島県薩摩川内市に属する大字で、旧薩摩国薩摩郡東郷に位置します。この地域は、かつて南瀬村、上東郷村大字南瀬、東郷町大字南瀬として変遷を遂げてきました。郵便番号は895-1105で、2020年10月1日時点の人口は467人、世帯数は246世帯です。面積は9.9平方キロメートルとなっています。

地理

位置

薩摩川内市の中北部に位置し、川内川の下流域に広がっています。地域内は、北に東郷町山田、南に樋脇町倉野、久住町、中村町、西に東郷町斧渕、東にさつま町二渡と接しています。

地形・交通

国道267号が川内川沿いを東西に走り、県道346号山田入来線が中央部を南北に貫いています。倉野橋は川内川を渡り、樋脇町倉野へと続いています。

教育施設

南瀬小学校が地域の南部に位置していましたが、現在は閉校しています。

難読地名

「南瀬」は「のうぜ」または「のぜ」と読まれ、難読地名として知られています。『日本歴史地名大系』にも難読地名として掲載されています。

小字

東郷町南瀬には、以下のような多くの小字が存在します。
市ノ瀬、宇ノ瀬、里、上川原、平畑、川原、倉屋敷、山下、後ヶ原、堅山、坂下、川畑、森田、藤ノ元、登峰、長迫、段ノ際、白坂、原田、紫尾迫、坂中、平田、城ヶ平、上平田、早馬、宮ノ脇、諏訪下、諏訪原、岩戸下、屋根添、高柳、知屋城、片平、鹿子田、中尾、仮屋、木屋ヶ迫、宇都、池平、中原、野中、地蔵官、大谷、狐ヶ段、轟木、下轟木、大堀、上ノ原、岩元、地獄山、井野々、千田代、先千田代、大栫、笹原、摩手野、右不覚、大牟礼、平ノ迫、古屋敷、家深、笹野山、笹野、山神、荒神、道清、松山、池尻、井手ノ本、南瀬山、崩ヶ平、五本松、小空蔵、岩城、郷戸口、樋岩、谷ノ口、知屋敷迫、津田木、越ノ巣、山ノ口、井手上、多々良、山口ノ迫、小場田、郷土平、岩瀬戸、小牧原、松峯、平山、峯ガ段、小牧田、熊ヶ平、城ヶ迫、本園、三計牧、提ヶ原、久保田、大迫田、大迫、馬越、染木山

歴史

近世

南瀬の地名は江戸時代から見られ、薩摩国薩摩郡東郷の一部でした。村高は時代によって異なり、「天保郷帳」では904石余、「旧高旧領取調帳」では1,181石余と記録されています。1374年の薩摩国願文に「とうこうなうせ」という記述が初見とされています。また、川内川では南瀬石と呼ばれる盆山石が産出されていました。

香積寺

江戸時代には、城の原台地に曹洞宗の香積寺がありました。この寺は、もともと藤川村の菅原神社の別当寺でしたが、衰退後に僧侶の京順によって1666年に再建されました。

町村制施行以後

1889年の町村制施行により、南瀬村は上東郷村の大字となりました。その後、1952年に上東郷村が東郷町に改称し、2004年には東郷町が他の町村と合併し、薩摩川内市の一部となりました。この合併に伴い、大字名は「東郷町南瀬」と改称されました。

人口

1995年以降の国勢調査における人口推移は、以下のようになっています。

文化財

東郷町南瀬には、以下の市指定文化財があります。
笹野橋（有形文化財（建造物））
南瀬山之口の虚空蔵菩薩像（有形文化財（彫刻））
南瀬観音古石塔群（有形文化財（歴史資料））
南瀬の太鼓踊（無形民俗文化財）
南瀬下の太鼓踊（アケスメロ）（無形民俗文化財）
香積寺跡石塔群等（記念物（史跡））

施設

公共施設

南瀬地区コミュニティーセンター
南瀬郵便局

寺社

霧島神社

教育施設

かつては南瀬小学校と東郷東中学校がありましたが、現在は閉校しています。

学校

東郷東中学校

1948年に山田小学校と南瀬小学校の校区を統合して設立されましたが、1963年に他の学校と合併し、閉校しました。

南瀬小学校

1878年に創立され、さまざまな変遷を経て南瀬小学校となりました。2017年に東郷小学校と統合し、閉校しました。児童数の減少が指摘されていました。

学区

市立小・中学校の学区については、教育委員会にお問い合わせください。

交通

道路

国道267号
鹿児島県道346号山田入来線

路線バス

鹿児島交通
薩摩川内市コミュニティバス（市内横断シャトルバス 東郷・祁答院コース）

脚注

注釈

出典

参考文献

東郷町郷土誌編集委員会『東郷町郷土史』東郷町、1969年。
角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。
芳即正、五味克夫『日本歴史地名大系47巻 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。ISBN 978-4582910544。
東郷町郷土誌編纂委員会『東郷町郷土史 続編』東郷町、2003年。
“令和3年度薩摩川内市の教育” (PDF). 薩摩川内市教育委員会. 2021年5月30日閲覧。

関連項目

* 九州地方の難読地名一覧

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