桂誠

桂誠（かつら まこと）は、1948年2月3日生まれの日本の外交官です。2007年から2011年までフィリピン駐箚特命全権大使を務めました。その経歴は多岐にわたり、外交官としての卓越した手腕を発揮してきました。

学歴と初期のキャリア

桂氏は、栄光学園中学校・高等学校を経て、東京大学法学部に進学しました。在学中の1970年9月には外務公務員採用上級試験に合格し、1971年に外務省に入省しました。その後、フランス国立行政学院（ENA）に留学し、国際的な視野を広げました。

外務省での活躍

外務省では、国際連合局軍縮課長（1987年）、外務省研修所総括指導官（1989年）、欧亜局西欧第一課長（1990年）などの要職を歴任しました。1991年からは在フランス日本国大使館参事官として、日本とフランスの外交関係強化に貢献しました。1994年には在フィリピン日本国大使館参事官兼在マニラ総領事、1995年にはフィリピン公使としてフィリピンとの外交関係に尽力しました。1999年には在ジュネーブ国際機関日本政府代表部公使兼在ジュネーブ総領事を務め、国際社会における日本の立場を強化しました。

その他の役職

2001年には法務省入国管理局審議官、2002年には衆議院事務局国際部長として、それぞれの分野でその専門知識を活かしました。2004年にはラオス駐箚特命全権大使に任命され、ラオスとの友好関係を築きました。2007年にはフィリピン駐箚特命全権大使に就任し、両国間の外交関係を深めました。2013年には外務省参与（科学技術協力担当）にも就任し、日本の科学技術外交を推進しました。また、一般財団法人フィリピン協会の理事長も務め、日比関係の発展に貢献しました。

退官後の活動

2011年8月1日には丸紅株式会社の非常勤顧問に就任し、民間企業での経験も積みました。2013年6月27日からは王子ホールディングス株式会社の監査役を務め、企業経営にも携わりました。2022年4月29日には、長年の外交官としての功績が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。

同期入省の外交官

桂氏と同期の外務省入省者には、以下の著名な外交官がいます。

海老原紳（駐イギリス大使）
橋本逸男（東北大学公共政策大学院教授、駐ブルネイ大使、駐ラオス大使）
赤阪清隆（国際連合事務次長）
須田明夫（軍縮会議日本政府代表部大使、国際テロ対策担当大使、駐スリランカ大使）
楠本祐一（関西担当大使、駐ポーランド大使、駐ウズベキスタン大使）
島内憲（駐ブラジル大使、駐スペイン大使）
小島高明（国際テロ対策担当大使、駐オーストラリア大使、駐シンガポール大使）
横田淳（経済担当大使兼イラク復興支援等調整担当大使、駐ベルギー大使、国際貿易・経済担当大使、駐イスラエル大使）
三田村秀人（駐ニュージーランド大使、駐ザンビア大使）
野呂元良（駐マラウイ大使）
皆川一夫（駐ウガンダ大使）
佐藤正晴（駐ニカラグア大使）


桂誠氏は、外交官として長年にわたり日本の国際的な地位向上に貢献し、退官後も様々な分野で活躍を続けています。その豊富な経験と知識は、国際社会における日本のプレゼンスをさらに高める上で重要な役割を果たしています。

外部リンク

* YouTube - 桂　誠　フィリピン大使　2011.3.3（日本記者クラブでの講演）

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