椎名町駅

椎名町駅

椎名町駅は、東京都豊島区長崎一丁目に位置する西武鉄道池袋線の駅です。駅番号はSI02であり、西武池袋線の駅の中では最も海抜の低い場所にあります。練馬駅から分岐する豊島線の列車も利用可能です。

歴史

1924年（大正13年）6月11日 - 開業。
1986年（昭和61年）5月1日 - 新駅舎使用開始。
2011年（平成23年）10月1日 - 北口駅舎と南口駅舎を統合した橋上駅舎の供用を開始。同時に南北自由通路が開通し、各バリアフリー設備の使用も開始。
2013年（平成25年）3月16日 - 発車メロディを「おれは怪物くんだ」に変更。

駅名の由来

椎名町という地名は江戸時代後期には既に存在していましたが、町屋は現在の目白にあり、椎名町駅からは比較的離れた場所にありました。その後、1939年（昭和14年）から1966年（昭和41年）までの間、現在の南長崎一 - 六丁目と目白四・五丁目に椎名町という町名が付けられていました。

1948年（昭和23年）に発生した帝銀事件の現場（帝国銀行椎名町支店）としての地名を忌避されたこともあり、椎名町全域（1-8丁目）を含めた町名の変更が1964年11月1日および1966年1月1日に住居表示と合わせて実施されました。このため「椎名町」の町名は行政上は残っていませんが、駅名や小学校、商店街などの名称として「椎名町」は現存しており、椎名町駅の周辺は便宜的に椎名町と呼ばれています。

1930年代には、駅の北側地域にアトリエ付きの借家群がいくつも建てられたことから、芸術家の集まるアトリエ村を形成し、やがて「池袋モンパルナス」と呼ばれるようになりました。著名な画家や詩人が若き日々を過ごした街としても知られています。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。かつては島式ホーム1面2線の形態でしたが、列車の長編成化に伴い、昭和30年代に現在の構造に変更されました。2011年10月1日に橋上駅舎の供用を開始しました。

ホーム有効長は10両編成分です。ホームの両側を踏切に挟まれた構造ですが、駅のすぐ東側の池袋9号踏切が山手通りの東側に約40m移動しました。移動前のホームは8両編成がギリギリ停車可能な長さで、特に下り列車の停止位置目標は踏切のすぐ手前であり、少しでも超えると先頭車両が踏切にはみ出してしまう状態でした。前述の踏切移動により、ホームの延伸工事が行われました。

のりば

（出典：西武鉄道:駅構内図）

駅舎改築

山手通りの改良工事と併せて、2010年1月に駅舎の改良工事が着工されました。駅舎の工事は国土交通省の鉄道駅総合改善事業として行われており、事業主体は第三セクターの東長崎駅・椎名町駅整備株式会社です。

2010年度の鉄道事業設備投資計画によると、駅舎の橋上化を実施し、南北自由通路、エレベーター4基、エスカレーター6基、多機能トイレなどを設置し、バリアフリー化を図る計画となっています。あわせて、ホームの改善と屋根の改修、10両編成対応のためのホーム有効長延伸工事や、山手通り陸橋下への広場の整備などが行われました。橋上駅舎と自由通路は2011年10月1日に供用を開始し、駅前歩行者広場などの整備は2012年度に完成しました。

発車メロディ

2013年3月16日から、テレビアニメ『怪物くん』（1968年にTBSテレビで放送された第1作）の主題歌「おれは怪物くんだ」を発車メロディとして採用しています。これは、かつて当駅周辺にトキワ荘があり、そのトキワ荘ゆかりの漫画家である藤子不二雄Ⓐの作品『怪物くん』のアニメ主題歌を使用することで、トキワ荘が存在した街をPRするために採用されたものです。

列車のホームへの接触事故

2013年5月27日、快速池袋行10両編成が同駅通過中に異音を生じたため緊急停車しました。当該列車の車掌が確認したところ、列車の最後部車両の車両端側面の一部に接触面があることが発覚しました。その後、原因を詳しく調査したところ、該当区間のレールの老朽化等のレール自体の問題、該当区間の路盤が他の区間に比較して軟弱であったことが判明し、これらが複合的要因となって軌道が変位したことが原因であると推定されました。事故発生後、該当区間では軌道の修正、レールの交換が行われ、レール交換が行われた2013年6月12日より1年間は軌道計測が月1回のペースで行われていました。また当該区間を含めた全路線で軌道計測による計測結果を時系列で分析することとしています。なお同日には、東伏見駅において駅部材であるコンクリート片がホーム上に落下する事故も発生しています。

利用状況

2023年（令和5年）度の1日平均乗降人員は18,897人であり、西武鉄道全92駅中50位です。

近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は以下の通りです。

(表は省略)

駅周辺

金剛院
長崎神社
目白天祖神社
豊島区立椎名町小学校
豊島区立目白図書館
豊島区区民ひろば富士見台
豊島区区民ひろば長崎
豊島区西部生活福祉事務所
豊島長崎一郵便局
サミット 椎名町店
オーケー 下落合店
主婦の店アルス 椎名町店
マツモトキヨシ 椎名町店
マルマンストア 椎名町店（旧・TSUTAYA、東武ストア、フタバ図書 GIGA椎名町店）
ファッションセンターしまむら 椎名町店
南天 本店
シーナと一平
山手通り - 西武池袋線と交差する箇所に椎名町陸橋が架けられています。陸橋部の歩道幅が広いのが特徴です。周辺で改良工事が行われており、駅舎改築と合わせて陸橋下に広場が整備されています。
首都高速中央環状線 西池袋出入口
社会福祉法人聖母会 聖母病院・高齢者福祉施設聖母ホーム
上智大学目白聖母キャンパス
国際興業バス池袋営業所
立教学院 - 要町駅や池袋駅からの方が近いですが、当駅からの徒歩圏内です。
立教大学 池袋キャンパス
立教池袋中学校・高等学校
立教小学校
帝銀事件の現場となった旧帝国銀行椎名町支店は、北口の長崎神社近くにありました。
手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子不二雄ら漫画家たちが集ったトキワ荘は、当駅と都営大江戸線落合南長崎駅のほぼ中間に存在しました。
池袋モンパルナス - 目白文化村とともに昭和（戦間期）モダニズムの一つです。
椎名町サンロード - 旧谷端川にほぼ沿って商店街が駅前から続いています。夕方になると多くの買い物客で賑わうため、駅前の道路が一部歩行者天国になります。
一音会 - 幼児の音楽・情操教育で知られています。
シアター風姿花伝
毎年9月上旬には長崎神社の祭りが2日間行われ、駅前には多くの屋台が並びます。また、毎年11月末にはサンロードで芋煮を無料で振る舞うなど活況を呈しています。

バス路線

「椎名町駅（北口・南口）」停留所にて、以下の路線バスが発着します。

国際興業バス・関東バス
池11：池袋駅西口 / 中野駅

隣の駅

西武鉄道

池袋線（豊島線直通を含む）
■快速急行・■急行・■通勤急行・■快速・■通勤準急・■準急：通過
■各駅停車：池袋駅 (SI01) - 椎名町駅 (SI02) - 東長崎駅 (SI03)

1953年（昭和28年）までは、池袋駅との間に上り屋敷駅が存在しました。

脚注

記事本文

注釈

出典

利用状況

東京都統計年鑑
西武鉄道の1日平均利用客数

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]

外部リンク

椎名町駅（駅情報） - 西武鉄道
* 椎名町駅周辺のタウン情報

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